「ショート動画を見続けてしまう」依存の原因は“愛着不安”? 幼少期の家庭環境も影響か
公開日:2026/04/14

中国の研究チームは、「見捨てられ不安」や、人とのつながりに対し強い心配を抱えやすい「愛着不安」が強い状態の人ほどショート動画への依存傾向が強く、その背景に注意制御(集中力)の低下や感情把握のしづらさが関係する可能性を、2026年3月26日に公開された研究論文で報告しました。内容について公受先生に解説してもらいました。

監修医師:
公受 裕樹(医師)
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【経歴】
金沢大学医学部卒業
精神科単科病院を経て、現在都内クリニック勤務
精神保健指定医、産業医
【免許・資格】
精神保健指定医、産業医
金沢大学医学部卒業
精神科単科病院を経て、現在都内クリニック勤務
精神保健指定医、産業医
【免許・資格】
精神保健指定医、産業医
目次 -INDEX-
研究グループが発表した内容とは?
編集部
今回、中国の研究チームが報告した内容を教えてください。
公受先生
中国の研究チームは、親しい相手に見捨てられることへの不安が強い人ほど、ショート動画をやめられなくなる「ショート動画依存症」のリスクが高くなる可能性を報告しました。
研究では、中国の大学生342人を対象に、愛着不安の程度、気持ちや注意をうまくコントロールできるか、自分の感情を自覚しにくい傾向があるかなどを自己申告性で調べました。その結果、愛着不安が強い人ほどショート動画への依存傾向が高いこと、さらにその背景には注意を切り替えたり集中を保ったりする力(注意制御力)の弱さや、自分の感情の把握・表現のしづらさ(失感情症:アレキシサイミア)が関係していることが示されました。これらの結果から、ショート動画を見続けてしまう要因には、単なる習慣だけでなく、不安やその他の感情整理のしづらさが関わっている可能性があると考えられます。
研究では、中国の大学生342人を対象に、愛着不安の程度、気持ちや注意をうまくコントロールできるか、自分の感情を自覚しにくい傾向があるかなどを自己申告性で調べました。その結果、愛着不安が強い人ほどショート動画への依存傾向が高いこと、さらにその背景には注意を切り替えたり集中を保ったりする力(注意制御力)の弱さや、自分の感情の把握・表現のしづらさ(失感情症:アレキシサイミア)が関係していることが示されました。これらの結果から、ショート動画を見続けてしまう要因には、単なる習慣だけでなく、不安やその他の感情整理のしづらさが関わっている可能性があると考えられます。
愛着不安とは?
編集部
今回の研究テーマに関連する愛着不安について教えてください。
公受先生
愛着不安とは、幼い頃に養育者との安定した関わりが十分に得られず、「見捨てられることへの不安」や、「人とのつながりに対する強い心配」を抱えやすくなる状態を指します。愛着は、特定の人との触れ合いを通して育まれる大切な“心の土台”です。そのため、乳幼児期に養育者との関係が不安定だった場合、成長後も人間関係の中で強い不安を感じやすくなることがあります。
研究内容への見解は?
編集部
中国の研究チームが発表した内容への見解を教えてください。
公受先生
現代には、ショート動画のような「インスタントな情報」があふれています。そうした情報は、すべてとは言いませんが人の不安を煽りやすい傾向にあると感じています。今回の研究で取り上げられた愛着不安を持つ人だけでなく、さまざまな理由で不安を感じやすい人にとって、インスタントな情報は気持ちが不安定になるきっかけになりやすいと思います。「心当たりがある」「どうしても不安が強くなってつらい」などと感じる場合は、ご自身を責めず、専門家にご相談ください。
まとめ
今回の研究では、ショート動画への依存傾向が強い人において、心理的な特徴としての愛着不安との関連性が示されました。本記事が日頃の生活を振り返るきっかけになれば幸いです。




