高血圧の新たな治療選択肢「腎デナベーション」が登場!医師の見解は?
公開日:2026/04/08

高血圧は自覚症状が少ないまま進行し、脳卒中や心筋梗塞などの重大な病気につながる可能性があります。しかし近年では、新たな治療法も登場し、選択肢が広がりつつあります。今回は、2026年に登場した高血圧の新しい治療法である「腎デナベーション」について後平先生に伺いました。

監修医師:
後平 泰信(医療法人徳洲会札幌もいわ徳洲会病院)
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2009年に旭川医科大学医学部を卒業。循環器内科のスペシャリストとして、長年、札幌東徳洲会病院を中心に救急医療や心疾患の治療に従事。2023年には睡眠・無呼吸・遠隔医療センター長を歴任し、最新技術を用いた診療体制の構築に尽力。2024年より病院長に就任し、2025年10月の「札幌もいわ徳洲会病院」への名称変更。日本循環器学会 認定循環器専門医。日本睡眠学会 総合専門医・指導医。日本スポーツ協会公認 スポーツドクター。日本内科学会 認定内科医。
目次 -INDEX-
腎デナベーションとは?
編集部
腎デナベーションについて教えてください。
後平先生
腎デナベーションは、高血圧の原因の一つとされる腎臓まわりの交感神経の働きを弱め、血圧を下げる治療法です。細い管(カテーテル)を太ももの付け根の血管から入れ、腎動脈まで進めて治療します。体への負担が比較的少ないとされている治療ですが、安全のため入院して行い、治療後は血圧やカテーテルを入れた部分の状態を確認します。
高周波や超音波のエネルギーを使って神経に作用し、薬とは異なる方法で血圧の改善を目指す治療法です。特に、3種類以上の降圧薬を使っても血圧が十分に下がらない治療抵抗性高血圧に対して、新たな選択肢として注目されています。日本では2026年3月から保険適用となっており、今後さらに治療の選択肢として広がることが期待されます。
ただし、高血圧には薬の飲み忘れや塩分のとりすぎ、肥満、睡眠時無呼吸症候群、腎臓病などが関わることもあるため、まずは原因を確認し、生活習慣の見直しや検査を行うことが大切です。
高周波や超音波のエネルギーを使って神経に作用し、薬とは異なる方法で血圧の改善を目指す治療法です。特に、3種類以上の降圧薬を使っても血圧が十分に下がらない治療抵抗性高血圧に対して、新たな選択肢として注目されています。日本では2026年3月から保険適用となっており、今後さらに治療の選択肢として広がることが期待されます。
ただし、高血圧には薬の飲み忘れや塩分のとりすぎ、肥満、睡眠時無呼吸症候群、腎臓病などが関わることもあるため、まずは原因を確認し、生活習慣の見直しや検査を行うことが大切です。
高血圧について
編集部
高血圧について教えてください。
後平先生
高血圧とは、血圧が高い状態を指します。ただし一度の測定だけでは「高血圧症」とは診断されません。診察室で繰り返し測定し、最高血圧が140mmHg以上、または最低血圧が90mmHg以上の場合に高血圧症とされます。原因の多くは生活習慣などが関係する本態性高血圧です。そのほか、腎臓やホルモンの病気が原因となる二次性高血圧もあります。
まずは正しく血圧を測定し、生活習慣を見直しながら早めに医療機関へ相談しましょう。
まずは正しく血圧を測定し、生活習慣を見直しながら早めに医療機関へ相談しましょう。
腎デナベーションへの受け止めは?
編集部
腎デナベーションによる高血圧治療についてどのように思われますか?
後平先生
腎デナベーションは2026年3月に保険収載されたばかりの新しい治療で、特に治療抵抗性高血圧に対する治療として期待されています。今後の国内でのリアルワールドデータの集積が望まれます。2025年8月に改訂された『高血圧管理・治療ガイドライン2025』においても、普段の血圧の管理に重点が置かれるようになりました。新しい高血圧治療の選択肢が増えたことは大きな進歩ですが、適応は限られており、これまで通りの二次性高血圧の診断や治療なども含め、高血圧治療の質の向上が一層求められます。
編集部まとめ
高血圧は自覚症状が少ないまま進行しやすく、放置すると心臓や血管に負担をかける可能性があります。まずは日々の血圧を正しく測り、塩分や生活習慣を見直すことが大切です。そのうえで、薬でも改善しない場合には腎デナベーションのような新しい治療の選択肢も検討できます。無理のない範囲で生活改善を続け、気になる場合は早めに医師へ相談しましょう。




