モデルナ社製の新型コロナワクチン、若年者にも有効と判明

公開日:2021/06/15

現在接種対象者が18歳以上として使用されている米・モデルナ社製ワクチンですが、12~17歳の若い年齢層にも有効かつ安全性があるかを評価する『第Ⅱ/Ⅲ相試験TeenCOVE』の試験をモデルナ社が実施しました。その試験結果から、モデルナ社製のワクチンは若年者にも有効であることを発表しました。今回の発表について中島先生に詳しくお伺いします。

中島 由美 医師

監修医師
中島 由美 医師

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金沢医科大学医学部卒業後、同大学病院にて小児科・内科として研修を積む。その後は複数の病院で内科医や皮膚科医として勤務。2018年より福岡市中央区に「国を超えた新しい形の医療を提供」をコンセプトに、クリスタル医科歯科クリニックを歯科医師である夫と開院。

モデルナ社製ワクチンが若年者層に有効とされる根拠と有効率は?

モデルナ社製のワクチンが、若年者層にも有効とされる根拠と、その有効率について教えてください

中島 由美 医師中島先生

まずはモデルナ社が実施した第Ⅱ/Ⅲ相試験『TeenCOVE』について解説します。この試験は、12〜17歳の男女3732名を対象としてモデルナ社製ワクチンとプラセボ(偽薬)を2:1でランダムに割り付け、2回の接種を実施。その結果から、若年者がどのくらいの免疫反応を起こすのか判断するものです。

2回のワクチン接種後に新型コロナウイルス感染症を発症したのは、モデルナ社製が0例、プラセボは4症例となりました。これはモデルナ社製のワクチンを接種した若年者は、成人と同等の免疫反応を得られるという試験結果と言えるでしょう。5月26日の同社の公式ホームページでも、「成人を対象とした第Ⅲ相試験である『COVE』と比較して、若い年齢層への免疫原性の非劣勢を達成した」と発表しています。

モデルナ社製ワクチンにおける若年者の副反応や今後の動向は?

若年者に対して、モデルナ社製のワクチンがどのような副反応を起こすのか、安全性や今後の動向を詳しく教えてください

中島 由美 医師中島先生

今回試験に参加した若年者に見られるワクチン接種後の副反応は、軽度~中等度がほとんどでした。具体的には頭痛や疼痛、疲労感や寒気などで、成人に確認されている副反応とほとんど同じです。この結果からモデルナ社はワクチンの安全性について、「十分な忍容性がある」とし、重大な安全上の懸念は見つかっていないと述べています。

また、6月前半には米食品医薬品局(FDA)に治験の結果を提出し、若者への使用許可を求める方針とのことです。

まとめ

現在日本で12~17歳が接種できるワクチンは米ファイザー社製のみです。モデルナ社製のワクチンも米食品医薬品局(FDA)が出す治験の結果次第で、対象年齢が広がることは十分考えられるでしょう。このような対象年齢の拡大や副作用の情報など、新型コロナワクチンに関する情報は日々更新されています。今後も最新情報はしっかりと確認していきましょう。