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要支援でもヘルパーは利用できる?サービス内容と料金を解説します

 公開日:2026/01/23
要支援でもヘルパーは利用できる?サービス内容と料金を解説します

「要支援の認定を受けたけれど、ヘルパーって使えるの?」そんな疑問を持つ方もいらっしゃるのではないでしょうか。また、サービス内容や料金についても気になりますよね。

本記事では要支援でヘルパーを利用した場合の料金について以下の点を中心に紹介します。

  • 要支援と要介護の違い
  • 要支援の方が利用できるサービス
  • 要支援の方がヘルパーを利用する際の料金

要支援でヘルパーを利用した場合の料金について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。

ぜひ最後までお読みください。

小田村 悠希

監修社会福祉士
小田村 悠希(社会福祉士)

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・資格:社会福祉士、研修認定精神保健福祉士、介護福祉士、福祉住環境コーディネーター2級
・経歴:博士(保健福祉学)
これまで知的障がい者グループホームや住宅型有料老人ホーム、精神科病院での実務に携わる。現在は障がい者支援施設での直接支援業務に従事している。

要支援の状態とヘルパーの基本

要支援の状態とヘルパーの基本

要支援とはどのような状態ですか?

要支援とは、日常生活の大部分は自身で行えるものの、一部の動作や家事に支援が必要な状態を指します。厚生労働省の定義によると、身体的または精神的な障害により、入浴や排せつ、食事などの基本的な動作を継続的に行うことが難しく、悪化を防ぐための支援が必要と見込まれる方が該当します。

この状態は常時介護が必要なほどではないものの、放置すると要介護状態に進行するおそれがあるため、介護予防の観点から適切な支援が求められます。

例えば、入浴そのものはできても浴槽の掃除が難しい、買い物や調理が負担に感じるといったケースが挙げられます。要支援認定を受けることで、介護予防サービスや生活支援を受けることができ、自立した生活を維持しながら、将来的な介護リスクを軽減できます。

なお、要支援状態として認められる期間は原則6ヶ月とされ、継続的に状態が確認されることで支援内容が見直されるという仕組みです。

要支援と要介護の違いについて教えてください

要支援と要介護の違いは、日常生活における自立度や介護の必要度によって判断されます。特に境目となる要支援2と要介護1は、状態としては近いものの、判定にはいくつかのポイントがあります。

まず重要なのは認知機能の状態です。身体機能の低下に加え、認知症の症状が見られる場合には、要介護1と認定される可能性が高くなります。認知症の程度は、”認知症高齢者の日常生活自立度”という7段階の基準で評価され、日常生活にどの程度支障があるかが判定の基準です。

次に、身体や生活の状態が安定しているかどうかも大きな判断材料です。今後6ヶ月以内に介護量の増加が見込まれる場合、つまり体調や生活能力が悪化するおそれがあると判断されると、要介護1となる傾向があります。

最終的な区分は、調査結果をもとに介護認定審査会で総合的に判断されます。したがって、どちらに該当するかは一概にいえませんが、要支援は自立を維持するための支援が中心で、要介護は生活全般にわたる介助が必要な状態といえます。

要支援でもヘルパーを利用できますか?

要支援の認定を受けた場合、介護保険の訪問介護(ホームヘルプサービス)は対象外のため利用できません。

一方で、要支援の方は介護予防・日常生活支援総合事業(総合事業)の訪問型サービスを利用できます。総合事業は市区町村が主体となって運営されており、地域ごとの実情に合わせて内容や料金が定められています。

サービスの目的は、日常生活のなかで必要な支援を行い、将来的に要介護状態になるのを防ぐことにあります。

利用対象は要支援認定者だけでなく、基本チェックリストという質問票で該当した高齢の方も含まれます。このように、介護保険の訪問介護は利用できなくても、自治体の総合事業を通じてヘルパーの支援を受け、自立した生活を続けることができます。

要支援の方が利用できるヘルパーサービスの内容

要支援の方が利用できるヘルパーサービスの内容

要支援の方が受けられるサービスにはどのような種類がありますか?

要支援1・2に認定された方が利用できる主な介護サービスの種類には、訪問や通所を中心とした次のようなサービスがあります。

● 訪問型サービス

● 通所型サービス

● 介護予防ケアマネジメント

まず、訪問型サービスでは、ホームヘルパーやボランティアが自宅を訪問し、入浴や排せつなどの身体介護、掃除や調理などの生活援助を行います。市町村が実施する介護予防・日常生活支援総合事業の一環として提供されており、サービス内容は地域ごとに異なります。また、基準を緩和した支援(訪問型サービスA)や住民主体による支援(訪問型サービスB)など、さまざまな形態が用意されています。

次に、通所型サービスでは、デイサービスなどの施設に通い、機能訓練や口腔ケア、栄養改善などを目的としたプログラムを受けられます。短時間での運動プログラムや、地域住民が主体となる交流型の活動などもあり、閉じこもり予防や自立支援につなげています。

このほか、介護予防ケアマネジメントに基づき、ショートステイ(短期入所)、訪問リハビリ、福祉用具の貸与や販売、グループホームなど、在宅生活を支えるサービスを組み合わせて利用できます。

要支援の方のヘルパーの利用回数や時間に制限はありますか?

要支援認定を受けた方がホームヘルパー(訪問介護員)を利用する場合、回数や利用時間には一定の目安が設けられています。

【利用回数の上限】

要支援1の方は週に2回まで、要支援2の方は週に2〜3回までの利用が上限とされています。実際の回数や条件はお住まいの地域によって異なる場合があります。

【1回あたりの利用時間】

訪問介護の1回あたりの利用時間に明確な制限はありませんが、目的は”代行”ではなく”自立支援”にあります。掃除や調理、洗濯などの生活援助を長時間行うことよりも、利用者が自身の力で生活を維持できるようにサポートすることが重視されます。

厚生労働省・こども家庭庁所管の独立行政法人であるWAM独立行政法人福祉医療機構の『介護予防訪問介護について』によると、実際の利用状況は「30分以上1時間未満」が約4割を占め、「1時間以上1時間半未満」は2割強、「1時間半以上2時間未満」が約3割とされています。

ヘルパーの利用を検討する際は、身体の状態や生活スタイルに合わせて、回数や時間をケアマネジャーと相談しながら無理のない範囲で決めていくことが大切です。

参照:『介護予防訪問介護について』(WAM独立行政法人福祉医療機構)

要支援の方がヘルパーを利用する際の料金と利用できる制度

要支援の方がヘルパーを利用する際の料金と利用できる制度

要支援の方がヘルパーを利用すると料金はいくらかかりますか?

要支援1・2の方がホームヘルパーを利用する際の料金は、利用回数やサービス内容、そして地域によって異なります。

介護予防・日常生活支援総合事業では、サービスごとに単位数(点数)が定められており、この単位数に地域ごとの単価(おおむね1単位=10円前後)をかけて料金が算出されます。そのうえで、利用者は原則としてその費用の1割を自己負担する仕組みです。

例えば、訪問型サービスを週1回利用する場合は、月およそ1,176単位(約11,760円)とされ、自己負担額は1,200円程度です。週2回の利用では2,349単位(約23,490円)ほどが基準とされ、自己負担額は2,300円程度です。

週3回利用するケースでは、要支援2が対象となり、月3,700単位(約37,000円)前後で自己負担は3,700円程度になることが多いといえます。

このように、要支援1の場合は月額1,000円台〜2,000円台、要支援2では3,000円台〜5,000円台が目安ですが、実際の金額は自治体や事業所によって差があります。また、サービス内容によっても単価は変動し、身体介護を伴う場合や夜間や早朝などの加算がある場合は費用が上がる傾向にあります。

現在は制度上、訪問介護の運営主体が市区町村に移行しており、料金設定や利用回数の上限も自治体ごとに異なります。そのため、具体的な金額を知りたい場合は、担当のケアマネジャーや地域包括支援センターに相談し、利用する地域の単価や加算の有無を確認することが大切です。

参照:『サービスにかかる利用料』(厚生労働省)

ヘルパーの料金を抑えるために利用できる制度はありますか?

ヘルパーの利用には自己負担が必要ですが、経済的な負担を軽減できる公的制度も用意されています。その代表的なものが高額介護サービス費制度です。

高額介護サービス費制度は、1ヶ月あたりに支払った介護保険サービスの利用者負担額が、所得区分ごとに定められた上限額を超えた場合、その超過分が払い戻されます。申請はお住まいの市区町村窓口で行い、支給が決定すると後日払い戻しが受けられます。

また、低所得を対象にした特定入所者介護(介護予防)サービス費という負担軽減制度もあります。こちらは、施設入所時の食費や居住費を軽減できるもので、所得や資産状況に応じて減額措置が適用されます。

加えて、地域包括支援センターでは、介護サービスの内容や費用の見直し、ほかの支援制度との併用可否など、費用面や制度の申請方法を相談できます。これらの制度を上手に活用することで、ヘルパー利用による費用負担を抑えながら、介護サービスを継続できます。

編集部まとめ

編集部まとめ

ここまで要支援でヘルパーを利用した場合の料金についてお伝えしてきました。要支援でヘルパーを利用した場合の料金の要点をまとめると以下のとおりです。

  • 要支援は自立を維持するための支援が中心で、要介護は生活全般にわたる介助が必要な状態
  • 要支援の場合、介護保険の訪問介護(ホームヘルプサービス)は対象外のため利用できないが、介護予防・日常生活支援総合事業(総合事業)の訪問型サービスを利用できる
  • 要支援の方がホームヘルパーを利用する際の料金は、利用回数やサービス内容、そして地域によって異なるが、介護予防・日常生活支援総合事業では、サービスごとに地域ごとの単価(おおむね1単位=10円前後)をかけて料金が算出される

要支援者がヘルパーを利用するには、介護予防サービスなどの枠組みを理解することが重要です。一人で抱え込まずに、必要な支援を受けながら、無理なく日々の生活を続けられるよう周りのサポートを活用しましょう。

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修社会福祉士