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特別養護老人ホームとケアハウスの違いとは?入居条件や費用も併せて解説

 公開日:2026/04/04
特別養護老人ホームとケアハウスの違いとは?入居条件や費用も併せて解説

特別養護老人ホームやケアハウスへの入居を検討する際、「すぐに入居できるのか」「地域によって条件は違うのか」など、不安や疑問を抱く方も少なくないのではないでしょうか。これらの施設は、公的制度に基づいて運営されているため、民間施設とは異なる注意点があります。

本記事では、特別養護老人ホームとケアハウスに入る前に確認しておきたいポイントについて、以下の点を中心に解説します。

  • 特別養護老人ホームとケアハウスそれぞれの入居の注意点
  • 入居までに待機期間が発生しやすい理由
  • 自治体や施設ごとに異なる入居条件や運用の違い
特別養護老人ホームとケアハウスの違いを理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
高山 哲朗

監修医師
高山 哲朗(かなまち慈優クリニック)

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【経歴】
理事長 高山 哲朗
平成14年慶應義塾大学卒業
慶應義塾大学病院、北里研究所病院、埼玉社会保険病院等を経て、
平成29年 かなまち慈優クリニック院長
【所属協会・資格】
医学博士
日本内科学会総合内科専門医
日本消化器病学会専門医
日本消化器内視鏡学会専門医
日本医師会認定産業医
東海大学医学部客員准教授
予測医学研究所所長

特別養護老人ホームとケアハウスの基本的な違い

特別養護老人ホームとケアハウスの基本的な違い

特別養護老人ホームとケアハウスの大きな違いは何ですか?

特別養護老人ホームとケアハウスの大きな違いは、入居対象となる要介護度と施設の役割にあります。

特別養護老人ホームは、原則として要介護3以上の方を対象とした公的施設です。食事や排せつ、入浴など日常生活全般の介護に加え、医療的ケアや看取り対応を行う施設もあり、長期的な生活の場として利用されています。一方で、入居希望者数によっては、待機期間が発生しやすい点が特徴です。

ケアハウスは、自立度の高い高齢の方を対象とした住まいで、生活支援を中心としたサービスが提供されます。介護型であっても、特別養護老人ホームほど重度の介護や医療対応は想定されていません。

このように、介護の必要性が高い方を支える施設が特別養護老人ホーム、生活支援を受けながら自立した生活を続けるための住まいがケアハウスという点が、両者の根本的な違いです。

生活の自由度やサポート体制に違いはありますか?

生活の自由度やサポート体制は、特別養護老人ホームとケアハウスで異なります。

【ケアハウスの特徴】
・原則個室で、プライバシーが確保されている
・外出や起床時間、就寝時間など、生活に自由度がある
・食事や清掃などの生活支援サービスが中心
・一般型では介護サービスは提供されず、必要に応じて外部の介護サービスを利用できる
・介護型では特定施設入居者生活介護が適用され、介護度が上がっても入居を継続できる場合がある

【特別養護老人ホームの特徴】
・集団生活が前提で、生活リズムや日課が一定程度決められている
・介護職員が24時間体制で常駐し、手厚い介護が受けられる
・要介護度が高い方でも対応でき、終身利用や看取り対応を受け入れている施設もある

このように、生活の自由度を重視するか、介護体制の手厚さを重視するかによって、適した施設は異なります。

入居条件や対象者の違い

入居条件や対象者の違い

特別養護老人ホームに入居できる条件を教えてください

特別養護老人ホームの入居条件は、要介護度と生活状況を基準に定められています。

【基本的な入居条件】
・要介護3以上の認定を受けていること
・65歳以上で、常時介護が必要な状態であること
・在宅での生活が困難と判断されていること

また、特定疾病により要介護3以上と認定された場合は、40~64歳でも入居が認められます。

【要介護1~2でも対象となるケース】
原則は要介護3以上ですが、次のような事情がある場合は、例外的に入居できることがあります。

・認知症の症状により、日常生活に著しい支障がある
・虐待の恐れや、独居などで在宅生活が困難な状況にある

なお、特別養護老人ホームでは医療体制に限りがあるため、常時医療的ケアが必要な場合や集団生活が難しい場合は、入居が難しくなることがあります。
入居の可否や優先順位は、各施設の入所判定委員会で判断されます。

ケアハウスはどのような人が対象ですか?

ケアハウスは、高齢期の生活に不安がある方を支える住まいで、一般型(自立型)と介護型の2種類があります。対象者は、介護の必要度によって分かれます。

まず、一般型ケアハウスは、日常生活はおおむね自立しているものの、一人暮らしに不安がある方が対象です。
主に想定されるのは以下のような方です。

・60歳以上で、家族による十分な支援が受けにくい
・身体介護は不要だが、見守りや生活支援がある環境を希望している
・認知症はあっても軽度の範囲にとどまっている

一方、介護型ケアハウスは、介護サービスを受けながら生活したい方が対象です。

・原則65歳以上で要介護1以上
・食事や入浴、排せつなどに介護の支援が必要
・介護度が上がっても住み替えを避けたい

このように、自立を前提に生活支援を受けたい方は一般型、継続的な介護が必要な方は介護型が想定されています。実際の受け入れ条件は施設ごとに異なるため、事前確認が欠かせません。

要介護度が低くても特別養護老人ホームに入れますか?

特別養護老人ホームは、原則として要介護3以上の方を対象とする施設ですが、要介護1・2であっても特例的に入居が認められる場合があります。これは、要介護度だけでは生活の困難さを十分に判断できないケースがあるためです。

例えば、認知症の進行によって日常生活に大きな支障が出ている場合や、知的障害、精神障害により在宅での生活が難しい場合が該当します。
また、虐待の疑いがあり、心身の安全の確保が急務と判断されるケースもあります。

さらに、独居で支援を受けられない場合や、同居家族が高齢や病気などで十分な介護が行えない場合も、特例として考慮されることがあります。

入居の可否は、市区町村や施設が生活環境や緊急性を踏まえて総合的に判断します。
申し込みの際には、具体的な状況を詳しく伝えることが大切です。

費用や負担額の違いと選び方

費用や負担額の違いと選び方

特別養護老人ホームとケアハウスの費用はどれくらい違いますか?

特別養護老人ホームとケアハウスでは、費用の仕組みと負担感に違いがあります。

【特別養護老人ホームの費用目安】
・入居一時金:不要
・月額費用:約6万〜14万円
・居住費、食費、介護サービス費が含まれる
・部屋タイプにより差があり、多床室は費用を抑えやすい

国の基準に基づく料金体系で、収入や資産に応じた軽減制度も利用できます。
一方、ケアハウスは初期費用が発生する点が特徴です。

【ケアハウスの費用目安】
・初期費用:0〜300,000円程度
・月額費用:一般型は約70,000〜130,000円、介護型は約100,000〜200,000円

月額費用の一部は前年の収入に応じて決まり、所得が低い場合は自治体補助により負担が抑えられます。

費用を抑えたい場合は特別養護老人ホーム、生活環境や自由度を重視する場合はケアハウスが検討されやすい施設です。

参照:『介護サービス情報公表システム「費用のめやす」』(厚生労働省)

特別養護老人ホームとケアハウスのどちらを選ぶべきか判断するポイントを教えてください

施設選びでは、介護の必要度、生活の自由度、将来の見通しを軸に考えることが大切です。

特別養護老人ホームは、要介護度が高く、日常的に手厚い介護を必要とする方におすすめです。
終身利用を前提とした施設が多い傾向にあり、費用も公的基準に基づくため、長期的な安心感を重視する場合におすすめです。

一方、ケアハウスは自立度が高い方が対象となり、プライバシーを保ちながら生活したい方に推奨されています。
個室での生活が基本となり、以下のような点が判断材料とされます。

・介護度が低く、生活の自由度を重視したい
・費用を抑えつつ、見守りや生活支援を受けたい
・将来的な介護度の変化に応じて転居も検討したい

現在の状態だけでなく、今後の介護の見通しを含めて選ぶことが重要です。

特別養護老人ホームとケアハウスに入る際の注意点を教えてください

特別養護老人ホームとケアハウスに入居する際は、まず入居までに時間がかかる可能性がある点を理解しておく必要があります。どちらも介護保険制度に基づく施設で、費用負担が抑えられる仕組みとなっています。そのため、希望者の数によっては、申し込みをしてもすぐに入居できないケースが少なくありません。地域や施設によっては、数ヶ月から1年以上待つこともあります。 また、入居条件や運用ルールが自治体ごとに異なる点にも注意が必要です。
特別養護老人ホームでは要介護度や緊急性によって優先順位が決められ、ケアハウスでは一般型、介護型によって条件やサービス内容が変わります。
費用の算定方法や必要書類も地域差があるため、事前に自治体窓口や施設への確認が必要です。

編集部まとめ

編集部まとめ

ここまで、特別養護老人ホームとケアハウスに入る際の注意点について解説してきました。特別養護老人ホームとケアハウスの入居に関するポイントを整理すると、以下のとおりです。

  • 特別養護老人ホーム、ケアハウスはいずれも入居までに数ヶ月から年単位の待機期間が生じることがある
  • 入居条件や優先順位、利用料の算定方法は自治体や施設ごとに異なり、同じ制度でも運用に差がある
  • 入居を急ぐ事態に備え、早い段階から情報収集を行い、自治体窓口や施設へ事前確認をしておくことが重要
施設選びは、条件や制度を正しく理解したうえで、余裕をもって準備を進めることが安心につながります。

本記事の内容が、施設検討の一助となれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

参考文献

この記事の監修医師