介護休暇とはどのような制度?取得条件や申請方法なども併せて解説

家族の介護が必要になったとき、「どの制度を使えばいいのかわからない」「仕事と介護の両立ができるか不安」と感じる方は少なくありません。初めて介護に直面する場合、制度の内容や申請手続きがわかりにくく、どこから準備すべきか迷うこともあるでしょう。
本記事では、介護休暇について以下の点を中心に紹介します。
- 介護休暇とは
- 介護休暇の取得条件
- 介護休暇の申請方法

監修社会福祉士:
小田村 悠希(社会福祉士)
・経歴:博士(保健福祉学)
これまで知的障がい者グループホームや住宅型有料老人ホーム、精神科病院での実務に携わる。現在は障がい者支援施設での直接支援業務に従事している。
目次 -INDEX-
介護休暇とは

介護休暇とはどのような制度ですか?
主に、要介護状態の家族に付き添って医療機関を受診したり、介護サービスを調整したり、ケアマネジャーとの打ち合わせをしたりする場合に利用されます。介護は突発的に必要になることもあり、仕事との両立に悩む方も少なくありません。そのような状況で無理なく働けるよう支えるために、介護休暇が設けられています。
介護休暇と介護休業の違いについて教えてください
介護休暇の取得条件

介護休暇の取得条件を教えてください
また、介護休暇を取得できるのは、原則として一般労働者(正社員・契約社員・パートなど)であり、日雇い労働者は対象外です。
労働契約や就業規則に基づき、介護休暇の取得方法や申請ルールが異なる場合もあるため、勤務先の制度を確認しておくことが重要です。
介護休暇で取得できる休暇日数はどのくらいですか?
ただし、介護を必要とする家族が2人以上いる場合は、10日まで取得できます。日数のカウントは、1日単位だけでなく数時間単位での取得も認められています。
半日や時間単位での取得を除外する労使協定を締結している場合は、1日単位でのみ取得可能とされています。
家族の介護は突発的な対応が求められる場合もあり、通院への同行や介護サービスの契約、入退院時のサポートなど、短時間で済む用件もあります。こうした場面では、半日単位や時間単位で柔軟に取得できる介護休暇制度があると、仕事との両立がしやすくなります。
勤務先によっては就業規則上、半日取得の取り扱いが異なる場合もあるため、事前に人事担当者に確認しておくことをおすすめします。
介護休暇の対象となる家族の範囲はどこまでですか?
介護の範囲に規定はありますか?
一方で、短期間の体調不良や一時的な家事支援などは、介護休暇の対象とはなりません。また、介護認定を受けていない場合でも、医師の診断書などで継続的な介護が必要と判断されれば、対象になるケースがあります。
職場によってはどのような状況が介護に該当するかを細かく定めている場合もあるため、申請時にはかかりつけの医師の意見書や介護サービス利用証明書などを添付して説明することが望ましいでしょう。
介護休暇の取得方法

介護休暇の申請方法を教えてください
また、会社によっては独自の手続きルールや書式を設けていることがあるため、就業規則や社内の人事担当者に確認しておくことが大切です。口頭での連絡だけではトラブルになることもあるため、書面またはメールなど記録に残る形で申請することが望ましいでしょう。
介護休暇中の給料や賃金はどうなりますか?
ただし、一部の企業では福利厚生の一環として有給扱いにしている場合や、年次有給休暇と併用して実質的に有給の形をとることもあります。なお、介護休暇中は雇用保険などの公的制度による給付金は支給されません。介護休業(93日まで取得可能)とは異なり、介護休暇は短期間の介護対応を目的とした制度のため、経済的な補助は原則ありません。
そのため、休暇を取る前に会社の賃金規定を確認し、家庭の経済状況や介護にかかる費用を考慮して計画的に利用することが大切です。
介護で休暇を取ったほうがいいのはどのような状況ですか?
また、介護方針を家族で話し合う必要があるときや、介護施設・デイサービスの契約を行う場合など、一時的に休暇を取ることで落ち着いて対応できます。仕事に支障が出る前に早めに休む判断も重要です。
職場の理解をえるためには、上司や同僚に事情を説明し、できれば在宅勤務や時差出勤などの柔軟な働き方を併用するのもおすすめです。介護を抱え込まず、休暇を上手に活用することで、心身のバランスを保ちながら家族のケアを続けやすくなるでしょう。
編集部まとめ

ここまで、介護休暇について解説してきました。要点をまとめると以下のとおりです。
- 介護休暇は、家族の通院や介護サービスの手続きなど、短期間の支援を目的とした制度
- 介護休暇の取得条件は、まず要介護状態にある家族を介護する必要があることが前提
- 介護休暇は要介護状態の家族を介護するために利用できる制度で、口頭での連絡だけではトラブルになることもあるため、会社の規定に沿って書面やメールで手続きを行うことが望ましい
最後までお読みいただき、ありがとうございました。


