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介護休暇とはどのような制度?取得条件や申請方法なども併せて解説

 公開日:2026/01/15
介護休暇とはどのような制度?取得条件や申請方法なども併せて解説

家族の介護が必要になったとき、「どの制度を使えばいいのかわからない」「仕事と介護の両立ができるか不安」と感じる方は少なくありません。初めて介護に直面する場合、制度の内容や申請手続きがわかりにくく、どこから準備すべきか迷うこともあるでしょう。

本記事では、介護休暇について以下の点を中心に紹介します。

  • 介護休暇とは
  • 介護休暇の取得条件
  • 介護休暇の申請方法
介護と仕事の両立を考えるうえで欠かせない制度を理解し、安心して利用できるようにするための参考として、ぜひ最後までお読みください。
小田村 悠希

監修社会福祉士
小田村 悠希(社会福祉士)

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・資格:社会福祉士、研修認定精神保健福祉士、介護福祉士、福祉住環境コーディネーター2級
・経歴:博士(保健福祉学)
これまで知的障がい者グループホームや住宅型有料老人ホーム、精神科病院での実務に携わる。現在は障がい者支援施設での直接支援業務に従事している。

介護休暇とは

介護休暇とは

介護休暇とはどのような制度ですか?

介護休暇とは、家族の介護や世話を行うために、労働者が一定期間仕事を休むことを認める制度です。法律上は育児・介護休業法によって定められており、家族の介護が必要になったときでも、仕事を続けながら対応できるようにすることを目的としています。

主に、要介護状態の家族に付き添って医療機関を受診したり、介護サービスを調整したり、ケアマネジャーとの打ち合わせをしたりする場合に利用されます。介護は突発的に必要になることもあり、仕事との両立に悩む方も少なくありません。そのような状況で無理なく働けるよう支えるために、介護休暇が設けられています。

介護休暇と介護休業の違いについて教えてください

介護休暇と介護休業はいずれも家族の介護を支援するための制度ですが、その目的や取得できる期間には明確な違いがあります。介護休暇は、通院や手続きなど、短期間のサポートを目的とした休暇です。例えば、介護サービスの契約やケアプラン作成の相談、必要書類の提出など、1日単位で対応できるような場面におすすめです。 一方の介護休業は、家族の介護が長期にわたる場合に、一定期間仕事を休んで介護に専念するための制度です。自宅での在宅介護や、施設入所の準備など、継続的に介護が必要なケースで利用されます。

介護休暇の取得条件

介護休暇の取得条件

介護休暇の取得条件を教えてください

介護休暇の取得条件は、まず要介護状態にある家族を介護する必要があることが前提です。ここでいう要介護状態とは、負傷や疾病、身体または精神上の障害により、2週間以上の日常生活で継続的な介護が必要な状態を指します。

また、介護休暇を取得できるのは、原則として一般労働者(正社員・契約社員・パートなど)であり、日雇い労働者は対象外です。

労働契約や就業規則に基づき、介護休暇の取得方法や申請ルールが異なる場合もあるため、勤務先の制度を確認しておくことが重要です。

介護休暇で取得できる休暇日数はどのくらいですか?

介護休暇で取得できる日数は、法律で明確に定められています。原則として、対象となる家族1人につき年間5日までが上限です。

ただし、介護を必要とする家族が2人以上いる場合は、10日まで取得できます。日数のカウントは、1日単位だけでなく数時間単位での取得も認められています。

半日や時間単位での取得を除外する労使協定を締結している場合は、1日単位でのみ取得可能とされています。

家族の介護は突発的な対応が求められる場合もあり、通院への同行や介護サービスの契約、入退院時のサポートなど、短時間で済む用件もあります。こうした場面では、半日単位や時間単位で柔軟に取得できる介護休暇制度があると、仕事との両立がしやすくなります。

勤務先によっては就業規則上、半日取得の取り扱いが異なる場合もあるため、事前に人事担当者に確認しておくことをおすすめします。

介護休暇の対象となる家族の範囲はどこまでですか?

介護休暇の対象となる家族は、配偶者(事実婚を含む)や父母、子だけでなく、一定の親族まで含まれます。具体的には、祖父母、兄弟姉妹、孫、配偶者の父母も対象です。つまり、三親等以内の親族のうち、同居していない家族でも、要介護状態であれば介護休暇の対象となる可能性があります。 なお、配偶者には事実婚関係にあるパートナーも含まれるため、婚姻届を出していなくても法律上は介護休暇の対象家族として認められます。また、同居や扶養関係があるかどうかは、対象範囲に影響しません。重要なのは、その家族が継続的な介護を必要としているかどうかです。家族構成や同居状況が多様化するなか、柔軟に制度が適用されるよう法整備が進められています。

介護の範囲に規定はありますか?

介護休暇の対象となる介護とは、単に家事の手伝いや見守りではなく、日常生活に支障がある状態を支援する行為を指します。例えば、食事や入浴、排泄の介助、通院や入退院の付き添い、介護サービスの契約・手続きなどが該当します。これらの行為を2週間以上継続して行う必要がある場合、要介護状態として認められます。

一方で、短期間の体調不良や一時的な家事支援などは、介護休暇の対象とはなりません。また、介護認定を受けていない場合でも、医師の診断書などで継続的な介護が必要と判断されれば、対象になるケースがあります。

職場によってはどのような状況が介護に該当するかを細かく定めている場合もあるため、申請時にはかかりつけの医師の意見書や介護サービス利用証明書などを添付して説明することが望ましいでしょう。

介護休暇の取得方法

介護休暇の取得方法

介護休暇の申請方法を教えてください

介護休暇は、要介護状態の家族を介護するために利用できる制度です。そのため、申請時には介護が必要であることを証明する書類(介護認定通知書など)の提出を求められる場合もあります。

また、会社によっては独自の手続きルールや書式を設けていることがあるため、就業規則や社内の人事担当者に確認しておくことが大切です。口頭での連絡だけではトラブルになることもあるため、書面またはメールなど記録に残る形で申請することが望ましいでしょう。

介護休暇中の給料や賃金はどうなりますか?

介護休暇を取得した場合の賃金の支払い有無は、会社の就業規則によって異なります。労働基準法上では、介護休暇中の賃金支払いは義務付けられていません。そのため、企業では無給とするケースが多い傾向にあります

ただし、一部の企業では福利厚生の一環として有給扱いにしている場合や、年次有給休暇と併用して実質的に有給の形をとることもあります。なお、介護休暇中は雇用保険などの公的制度による給付金は支給されません。介護休業(93日まで取得可能)とは異なり、介護休暇は短期間の介護対応を目的とした制度のため、経済的な補助は原則ありません。

そのため、休暇を取る前に会社の賃金規定を確認し、家庭の経済状況や介護にかかる費用を考慮して計画的に利用することが大切です。

介護で休暇を取ったほうがいいのはどのような状況ですか?

介護のために休暇を取るべきか迷う場面は少なくありません。特に、家族の体調が急に悪化した場合や、介護サービスの手続き、医療機関への付き添いが必要な場合などは、早めに休暇を取ることを検討しましょう。無理に仕事と両立しようとすると、介護者自身が疲弊してしまい、結果的に介護の質や自身の健康にも悪影響を及ぼすことがあります。

また、介護方針を家族で話し合う必要があるときや、介護施設・デイサービスの契約を行う場合など、一時的に休暇を取ることで落ち着いて対応できます。仕事に支障が出る前に早めに休む判断も重要です。

職場の理解をえるためには、上司や同僚に事情を説明し、できれば在宅勤務や時差出勤などの柔軟な働き方を併用するのもおすすめです。介護を抱え込まず、休暇を上手に活用することで、心身のバランスを保ちながら家族のケアを続けやすくなるでしょう。

編集部まとめ

編集部まとめ

ここまで、介護休暇について解説してきました。要点をまとめると以下のとおりです。

  • 介護休暇は、家族の通院や介護サービスの手続きなど、短期間の支援を目的とした制度
  • 介護休暇の取得条件は、まず要介護状態にある家族を介護する必要があることが前提
  • 介護休暇は要介護状態の家族を介護するために利用できる制度で、口頭での連絡だけではトラブルになることもあるため、会社の規定に沿って書面やメールで手続きを行うことが望ましい
家族の介護は突然始まることもあります。あらかじめ制度を理解しておくことで、いざというときも落ち着いて対応できるでしょう。今回の記事が、介護休暇の利用を検討する際の参考になれば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修社会福祉士