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老人介護施設の種類は?特徴や費用、選び方などもわかりやすく解説

 公開日:2026/03/24
老人介護施設の種類は?特徴や費用、選び方などもわかりやすく解説

高齢化社会が進むなかで、介護施設は老後の人生において手助けとなる施設です。しかし、老人介護施設には種類があり、どこを選べばよいのかわからない方も少なくないでしょう。

介護施設には、施設ごとに決められた入所条件や提供されるサービスにも違いがあります。

この記事では、老人介護施設の種類や費用、選び方について解説します。

老人介護施設の種類や特徴を把握しておくことで、ご家族やご自身に介護施設が必要になった際に役に立つことでしょう。

高山 哲朗

監修医師
高山 哲朗(かなまち慈優クリニック)

プロフィールをもっと見る
【経歴】
理事長 高山 哲朗
平成14年慶應義塾大学卒業
慶應義塾大学病院、北里研究所病院、埼玉社会保険病院等を経て、
平成29年 かなまち慈優クリニック院長
【所属協会・資格】
医学博士
日本内科学会総合内科専門医
日本消化器病学会専門医
日本消化器内視鏡学会専門医
日本医師会認定産業医
東海大学医学部客員准教授
予測医学研究所所長

老人介護施設の種類と特徴

食事介助

老人介護施設とはどのような施設ですか?

老人介護施設とは、要支援や要介護認定を受けた方が利用できる介護施設です。主に、日常生活のサポートや介護サービスを提供しています。利用者は、身体的な制限や認知症などが原因で一人での生活が困難な方や、ご家族のサポートが難しい方です。日常生活のサポートが必要な高齢者に対して、介護サービスを提供する施設です。

老人介護施設の種類を教えてください。

老人介護施設には、公的施設と民間施設があります。公的施設とは、主に国や地方自治体が介護保険法に基づいて運営する施設で、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)や介護老人保健施設、介護医療院があります。社会福祉法人や株式会社などが運営する施設です。介護付き有料老人ホームや認知症対応型共同生活介護(グループホーム)があります。公的施設と民間施設の主な違いは、もとにする法律や運営元の違いです。公的施設は費用を抑えやすい一方、民間施設は費用が高い分、サービスが充実している傾向があります。

公的施設と呼ばれる施設形態について教えてください。

公的施設には、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)と介護老人保健施設、介護医療院の3種類があります。介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)は、原則として要介護3以上の65歳以上の高齢の方で、自宅での生活が困難な方が利用できる入居型施設です。介護老人保健施設は、退院後すぐに自宅で生活することが難しい方がリハビリテーションを行い、在宅復帰を目指す施設といえます。住まいとしてではなく、自宅での生活復帰を目指すための一時的な施設です。介護医療院は、要介護者の長期的な療養と介護サービスを必要とする方が対象で、終身利用ができます。公的施設は、入所する方の条件や目的が明確となっているため、ご自身やご家族に適切な介護サービスを受けることができます。

民間施設と呼ばれるサービスについて教えてください。

民間施設も公的施設と同様で、施設ごとに利用できる対象者や提供されるサービス内容に違いがあります。介護付き有料老人ホームでは、食事や入浴など、24時間体制で介護サービスを提供しています。認知症対応型共同生活介護(グループホーム)は、認知症を患っている方が利用できる施設です。5〜9人の少人数を1ユニットとし、仲間や職員と協力しながら共同生活を送ります。また、認知症の進行を遅らせるためのレクリエーションなども行います。民間施設は、レクリエーションやサークル活動などのアクティビティが充実しており、日常生活に彩りや生きがいが生まれやすい点が特徴です。

老人介護施設の入所条件と費用目安

お金

老人介護施設に入居条件はありますか?

老人介護施設の入居条件は施設によって異なります。介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)の場合は、65歳以上の要介護3以上と認定されたご自宅での介護が困難な方が対象です。介護老人保健施設は、要介護1以上の認定を受けて病状が安定している方、自宅復帰を目指す方を対象としています。介護医療院は要介護1以上と認定され、病気による長期療養を必要とする方が入居条件です。民間施設である介護付き有料老人ホームは、要支援1以上の方が対象です。認知症対応型共同生活介護(グループホーム)は要介護1以上の認定を受けている方が利用できます。

老人介護施設に入るまでの流れを教えてください。

老人介護施設に入居するためには、まず近くの市町村の窓口で要介護認定の申請が必要です。要介護認定を受けることで老人介護施設を利用できます。要介護認定を受けるためには、認定調査員が自宅を訪問して調査を行い、主治医の意見書などをもとに要介護度が認定されます。認定後は、施設利用の検討やケアプランの作成を行い、施設探しと申し込みを行いましょう。施設の利用条件を満たしたうえで契約を行い、入所となります。申し込みの段階で、入所待ちの有無や見学、面談の工程が含まれる施設もあるため、気になる施設を見つけたら直接問い合わせましょう。

老人介護施設の入居費用について教えてください。

介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)や介護老人保健施設、介護医療院の公的施設では、原則として入居一時金はかかりません。ただ、入居に必要な衣類や日用品、薬など生活に必要なものの初期費用がかかります。民間施設は、入居費用を設定している施設が多く、数十万円から数百万円まで、幅広い金額設定があります。入居費用は、家賃の前払いのようなシステムで、月々の家賃を抑えられるものです。契約期間内に途中退去した場合でも、入居時に支払った未償却分の金額を返還してもらえるものです。契約時に返還制度の有無や返還期間を確認しておきましょう。

老人介護施設の選び方と向いている方

介護士と高齢者

老人介護施設に入所する場合の選び方のコツを教えてください。

老人介護施設を選ぶ際は、施設の種類を理解したうえで、どのようなサービスが受けられるのかに注目して選びましょう。入所する施設で受けられる介護や医療のサービス内容が利用者に合っているかを確認することが大切です。医療機関との連携が取れているか、医療関係者が常勤しているか、緊急時の対応などについても把握しておきましょう。また、リハビリテーションやレクリエーションの内容が豊富で充実していることも大切です。実際に施設を訪れて見学や体験入所をするなど、ご自身で確認しましょう。さらに、設備や居室、食事なども選ぶ際のポイントになるでしょう。

老人介護施設に入居するまでにどのくらいの時間がかかりますか?

公的な老人介護施設に入居する場合、数年の待機期間を必要とします。公的施設は入居費用がかからず、月々の利用費用も安いため、多くの方が入居を希望しています。空きが出たら入居できますが、要介護度や緊急性なども考慮し、介護が必要な方が優先されるためご自身やご家族の状態によっては順番が前後するケースも少なくありません。一方、民間施設の場合は数ヶ月から1年が目安です。ただ、アクティビティが充実している施設や入居希望者が多い施設の場合には、1年以上の待機期間が必要となるケースもあります。

老人介護施設で暮らすのに向いているのはどのような方ですか?

介護施設は、職員をはじめ施設内で生活している利用者が多く、交流の機会も少なくありません。そのため、交流や会話を楽しめる方が向いているといえるでしょう。食事の場やレクリエーションなど、一人よりも友人や仲間とともに盛り上がることで、老人介護施設での生活が豊かになる可能性があります。また、身体的な制限があり一人暮らしが難しい方や認知症を患っている方なども施設に入居することで、安定した暮らしを送れるメリットがあります。ただ、それぞれの施設が持つ特徴とご自身やご家族が希望する介護サービスがマッチしているか、暮らしやすい環境なのかを考えて施設選びをすることが大切です。

編集部まとめ

見合う介護士と高齢者

老人介護施設には、主に公的施設と民間施設に分けられ、さらに対象者ごとに合わせた施設があります。

公的施設では、介護サービスや日常生活のサポートを主な内容とし、民間施設ではレクリエーションやサークル活動に力を入れているという違いがあります。

老人介護施設の利用を検討している場合は、入居条件が合う施設を探すとともに、どのような介護サービスや生活サポートが受けられるのかも確認することが大切です。

また、利用したい施設の設備やサービス内容をあらかじめ整理し、候補を絞っておくと施設選びの参考となるでしょう。

施設見学や体験入所を行い、ご家族やご自身に適切な施設を選び、心身ともに健やかな毎日を送りましょう。

この記事の監修医師