ブラッシングだけじゃない!予防歯科の役割と重要性を解説
「歯のブラッシング指導は以前も受けたし、予防歯科を受診しなくても問題ないのでは?」と疑問に思っていませんか?確かに、ブラッシング指導は予防歯科の大切な役割のひとつです。しかし、予防歯科の大きな目的はあくまでも「虫歯や歯周病の予防」であり、ブラッシング指導以外にも、お口の健康を保つための大切な処置を受けられる診療科目でもあります。
今回は、予防歯科の重要な役割について解説します。ブラッシング指導を定期的に受ける意味、お口の健康を保つ各種処置についても説明しますので、ぜひ参考にしてください。予防歯科とブラッシングについて、Medical DOC編集部がお届けします。
この記事の監修ドクター:
田中 一郎 歯科医師 医療法人IDGいちろう歯科 院長
目次 -INDEX-
予防歯科を定期的に受診するメリット
予防歯科を定期的に受診することで得られるメリットは大きく3つ挙げられます。
・自分の歯を長生きさせて全身の健康を保つ
・早期発見早期治療が可能で通院回数が少なくなり時間の節約になる
・歯の治療費を削減する
これらのメリットは、たった1回の受診で得られるものではなく、継続的な積み重ねが重要です。メリットの内容についてもう少し詳しく説明していきましょう。
自分の歯を長生きさせて全身の健康を保つ
定期的に予防歯科を受診して早めに虫歯や歯周病の治療を行っていくと、結果的に自分の歯を長く保つことが可能です。80歳になっても自分の歯を20本残そう、という活動があります。定期的に予防歯科を受診して、自宅でのセルフケアを続けていくことで十分達成可能な目標と言えるでしょう。歯を残すと食事もしっかりと摂れ、結果的に全身の健康にもつながります。
早期発見早期治療が可能で通院回数が少なくなり時間の節約になる
初期の虫歯は痛みがないため、早期発見・早期治療は困難です。歯周病も自覚症状があまり強くないと、治療はいつでもいい、という気持ちになり、結果としてかなり悪化してから歯科医院を受診する人も少なくありません。虫歯も歯周病も、病気が進行するに従い通院回数も治療費も多く必要になるという傾向があります。治療費もかなり多く、家計を圧迫しかねません。
定期的に予防歯科を受診していると、このようなことになる前に虫歯や歯周病を発見し、その場で治療してもらえます。結果的に、人生の中で歯科医院への通院時間がトータル的にかなり少なくあるのです。
歯の治療費を削減する
虫歯や歯周病の治療は、進行度合いによってかなり治療費に差が出ます。例えば、虫歯治療なら、削る必要のない初期の虫歯ならフッ素塗布のような処置のみで済みます。歯周病に至っては、初期の段階なら歯のクリーニングとブラッシング指導だけで、十分に病気の改善が可能です。逆にかなり進んだ虫歯なら、根管治療はもちろんのこと、抜歯に伴ってブリッジやインプラントなど、歯を補う治療も必要です。
歯周病は、重症化すると歯ぐきの歯肉を切開して中を掃除する手術や、失われた歯周組織を増やす再生医療などと高額な治療が必要です。予防歯科の定期的な受診は、結果的に治療費を安く抑えられると言えます。
予防歯科で受けられる処置
予防歯科のメリットを把握できたら、予防歯科で受けられる処置についても理解を深めておきましょう。予防歯科で受けられる処置は、大きく分けて以下の3つです。
・ブラッシング指導で磨けていない部分の確認
・歯のクリーニングによる虫歯と歯周病の予防
・フッ素の歯面塗布による虫歯予防
これらの処置について、具体的にどのようなことをするのか解説します。
ブラッシング指導で磨けていない部分の確認
歯のブラッシング指導では、歯の磨き残しや各人の歯磨きで見られる「クセ」を指摘して、より理想的なブラッシングができるような指導が受けられます。いくら気を付けて歯磨きをしているつもりでも、どうしてもクセができるのは、人間である以上避けられません。専門の知識を持つ歯科医師や歯科衛生士の指導によって、自宅でのセルフケアの精度が上がり、お口の中の健康を保つことができます。
歯のクリーニングによる虫歯と歯周病の予防
歯科医師や歯科衛生士は、専用の医療器具を使って歯についている歯垢をきれいに取り除く、歯のクリーニングを行います。歯のクリーニングは自由診療のひとつですが、ぜひ受けておきたい処置のひとつです。歯磨きだけではなかなか除去できないバイオフィルムと呼ばれるガンコな歯垢や歯石を取り除き、虫歯だけでなく歯周病の予防に役立ちます。
フッ素の歯面塗布による虫歯予防
歯のクリーニングできれいになった歯の表面に、フッ素を塗布することも、虫歯や歯周病を予防できる確率はさらに高まります。フッ素塗布によって、歯の再石灰を促しますので、初期の虫歯なら、このフッ素塗布で治る場合もあります。(歯が変色する前段階の虫歯)
虫歯と歯周病に有効な歯のブラッシング方法
予防歯科は3ヶ月に1回程度の定期的な受診がおすすめです。ただし、予防歯科への定期的な受診のみでは歯の健康は保てません。自宅でのセルフケアも行うことで、初めて虫歯と歯周病の予防が可能となります。
定期的な予防歯科受診と自宅でのセルフケアが徹底しているスウェーデンでは、80歳時点で20本以上の歯が残っている人が9割を超えるそうです。日本でも80歳の4割程度の人が20本以上の歯を残していますが、まだまだ改善の余地があります。
また、虫歯に有効な歯のブラッシング方法と歯周病に有効な歯のブラッシング方法は少し違いがあります。ここでは、虫歯と歯周病それぞれに有効な歯のブラッシング方法についても見ていきましょう。
虫歯に有効な歯のブラッシング方法
虫歯に有効な歯のブラッシング方法は、フッ化物配合の歯磨き粉が有効です。歯磨き粉の量は1g程度で、奥歯から磨いていくようにします。奥歯は虫歯になりやすい傾向があるため、より集中できる最初の方ではブラッシングを済ませておきたい部分です。回数は1日2回か3回、食後や就寝前が良いタイミングでしょう。特に就寝前の歯磨きには効果があると言われています。
歯周病に有効な歯のブラッシング方法
歯周病の予防には、歯垢の除去と歯ぐきのマッサージによって歯周組織の血液循環を良くすることが重要だと言われてます。歯ブラシは小刻みに動かして、歯の根元に溜まった歯垢を取り除くように意識しましょう。特に奥歯は、このブラッシング方法が難しいのですが、「イー」と発音する時の口の形にするとブラッシングしやすくなるのでおすすめです。虫歯予防のブラッシングと併せて行いましょう。
予防歯科への定期受診とブラッシングにより保たれる口腔内の健康
予防歯科と歯のブラッシングについて説明しました。3ヶ月に1回の予防歯科での定期健診と、毎日のブラッシングは、口腔内の健康を保つ重要な方法です。予防歯科で受けられるプロによる歯のクリーニングやフッ素塗布はぜひ受けておきましょう。歯のブラッシングも、虫歯を意識したやり方と歯周病を意識したやり方には違いがあり、両方のブラッシングを取り入れることで歯の健康は保たれます。ぜひこれらを実践して、80歳以上になっても自分の歯で食事を楽しめるようにしましょう。
①病気形成のプロセスを改善するリスク低減処置
②病気の合理的予防行動を支援する保健指導
この2点をおさえて同時に行っていくものです。
この病気の中には虫歯、歯周病も当然含まれていますが口腔内に留まらず全身の健康にも
直結しています。口腔内細菌感染症(虫歯も歯周病も口腔内細菌感染症です)はあらゆる
生活習慣病やガン、リウマチや認知症までの上流に位置するものです。
これは全身の慢性炎症(菌血症)があらゆる疾病の原因となっており、その慢性炎症(菌
血症)の原因が主に口腔内細菌による炎症からきているためです。現在の予防歯科の概念
はその口腔内細菌に対するアプローチが主体です。結果、虫歯予防、歯周病予防、から全
身の健康にまでの予防処置を行っています。
監修ドクター:田中 一郎 歯科医師 医療法人IDGいちろう歯科 院長
予防歯科でおすすめの歯医者さん 中部編
いちろう歯科
出典:https://www.haisha-guide.jp/clinic/197729
電話番号 | 052-800-2655 |
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