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紫外線治療とは

 更新日:2023/03/27

紫外線治療とは

紫外線療法とは、紫外線の免疫抑制作用によって、皮膚の炎症を抑制する治療法です。

治療に使用される紫外線は、主に、UVA(320-400nmの長波紫外線)、UVB(290-320nmの中波紫外線)、ナローバンドUVB(311±2nm)、エキシマライト(308nm)の4種類の波長に分類されます。

全身に照射する場合は、有害事象が少なく、効果も高いナローバンドUVBによる治療が主流です。

局所のみに照射したい場合や、ナローバンドUVB療法で効果が乏しい場合は、エキシマライトを使用します。

アトピー性皮膚炎や尋常性乾癬、尋常性白斑、円形脱毛症などの炎症性皮膚疾患に用いられるだけでなく、菌状息肉症などの皮膚リンパ腫にも効果があるとされています。

メリット

・治療の際に痛みがない
・保険適用である

治療上の問題点

・1回の照射量が多過ぎた場合、照射した部分に赤みや水ぶくれなどのやけど様の症状を起こすことがある
・長期使用に伴い、まれに皮膚がんの発生や、シミあるいはシワが光老化する可能性がある
・光線過敏の有無を、事前に確認する必要がある
・使用中の内服薬によっては、治療できない事がある(免疫抑制剤や、光線過敏を起こす薬剤など)

治療期間

ナローバンドUVB療法では、MED(24時間後に紅斑を生じるのに必要な光線の最低量)を測定し、初回治療はMEDの50%程度の照射量から開始します。照射によって問題が生じなければ、毎回20%程度の増量を行い、最大4MED程度まで増量します。

週に2〜3回の頻度で照射を行い、数回〜10回程度で治療効果が現れてきます。改善後は頻度を減らして維持しますが、中止をすると再発することがあります。

費用相場

保険適用で、1回あたり1000円程度です。

注意点

治療期間や費用は治療内容などによって大きく異なる場合があります。

この記事の監修医師