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凍結精子とは

 更新日:2023/03/27

凍結精子とは

凍結精子とは、精子を液体窒素で凍結し、保存する方法を指します。液体窒素の温度は-196℃で、半永久的に細胞を傷つけることなく精子を凍結できます。精液を遠心処理し、細菌や白血球等などを取り除いて運動性の高い精子を集め、精子用の凍結液と調整した精液を混ぜて凍結させる流れです。目的としては採卵日や人工授精日に精子が持参できない場合に使用するため、または受精に必要な数の精子が採取できない可能性がある場合などに備えるために行われることが多いです。近年では抗がん剤治療前のがん患者に対しても行われるようになってきました。

メリット

・受精時にいつでも安定した精子を利用できる
・精子が得られず不妊治療が中断するのを防げる

デメリット/副作用

・凍結した精子を融解すると運動率が低下する
・凍結、保存、融解によって精子にダメージが加わる可能性がある
・男性側に無精子症がある場合、精子を得るために手術が必要になることがある

治療期間

凍結精子は、自宅やクリニック内で採精した精子を用いることがほとんどです。保存期間は一般的に妊娠および子育てに適当とされる年齢の範囲内に設定しているクリニックが多いです。

費用相場

凍結精子は保険適応外となり、費用相場は1回1~3万円程度とされています。年間の更新費用が必要になるケースが多いです。

注意点

治療期間や費用は、治療内容などによって大きく異なる場合があります。

この記事の監修医師