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抜け毛が増える季節はある?抜け毛の対策や最新の治療方法まで解説

 公開日:2024/12/25
抜け毛が増える季節はある?抜け毛の対策や最新の治療方法まで解説

春・夏・秋・冬といった季節によって身体が変化し、それが髪の成長や頭皮の健康に影響を与えるということをご存じでしょうか。本記事では、抜け毛が増加する季節や時期に焦点を当て、抜け毛の予防策や治療法について詳しく解説します。

抜け毛が増える季節について

抜け毛が起きる原因は、季節によって異なります。「どの時季に抜け毛が多いのか」「時季によって抜け毛の原因は違うのか」などを説明します。

抜け毛が増える季節はありますか?
秋は四季の中で特に抜け毛が増える時期で、その主な原因は空気の乾燥や気温の変化などです。また、夏に浴びた紫外線も、秋に抜け毛が増える原因の一つとして考えられています。紫外線そのものが直接的に抜け毛を引き起こすわけではありませんが、肌と同じように頭皮もダメージを受けます。具体的には、紫外線が髪の毛の成分であるタンパク質(ケラチン)の生成に影響を与え、これが髪の成長を妨げる可能性があります。
季節で抜け毛が増える要因はどのようなものか教えてください
季節による抜け毛の変動は、主に気象条件や環境の変化に影響されています。例えば、冬から春へ、夏から秋へといった季節の変化に伴い、毛周期に変動が生じます。冬には毛が成長期に入りにくく、春になると多くの毛が同時に成長し始めるため、抜け毛が増えます。同様に、秋には気温の変化により抜け毛が増加します。

また、1日の中での急激な寒暖差や、環境の変化によって心身のバランスは崩れやすくなります。この心身のバランスは、血流やホルモンバランスに影響を与え、それが頭皮の状態にも反映されます。そのほかにも、花粉アレルギーによる肌荒れ、大量の皮脂や汗、寒さによる血行不良、頭皮の乾燥なども抜け毛を促進させる原因ですので、季節の変わり目には特に注意する必要があります。

季節性の抜け毛の対策

季節性の抜け毛の対策 一般的な抜け毛対策と同様に、髪の健康を保つためには生活習慣の規則正しさが重要です。ただし、季節ごとに抜け毛の原因は異なり、とるべき栄養素も変わります。その栄養素について詳しくお伝えします。

季節性の抜け毛の対策はどのようなものがありますか
季節性の抜け毛対策の基本は、バランスのとれた食事・適度な運動・十分な睡眠・頭皮マッサージ・シャンプーやドライヤーを正しく使うことなどです。食事では、ケラチンが豊富な肉類や大豆、髪や頭皮を健康にするミネラルを含む海藻や野菜を摂取することが重要です。また季節ごとに、摂取すべき栄養素が異なります。春にはストレス軽減作用があるパプリカやブロッコリー、夏には紫外線予防の作用があるニンジンやほうれん草、冬には血行を促進する梅干しや青魚を重点的に取り入れましょう。

季節性の抜け毛が減らないケース

対策をとっていても抜け毛が減らない場合、まずは、抜け毛対策が誤っていないかを確認する必要があります。また、季節による抜け毛の原因以外にも、さまざまな要因が考えられます。

季節性の抜け毛が減らない原因について教えてください
誤った抜け毛対策をしている可能性があります。栄養素の過剰摂取は逆効果であり、特定の栄養素だけでなくバランス良く食事をとることが重要です。脂質を過剰に摂取するのも髪の健康に良くありませんが、脂質を制限しすぎると頭皮が乾燥し、皮脂の分泌が増えて頭皮の状態が悪化しやすくなります。抜け毛の原因は生活習慣だけでなく、遺伝的な要因やホルモンバランスの変化、自律神経の乱れ、自己免疫疾患なども考えられます。

抜け毛が起きる時期について

抜け毛は、生理現象の一つであり、自然に髪が抜けるのは当然のことです。ただし、髪の抜ける量が明らかに増えた場合、脱毛症を発症しているかもしれません。異常脱毛の兆候や、髪が生え変わるタイミング、毛の周期が乱れる原因について詳しく説明します。

一般的に1日にどれくらいの量の毛が抜けますか
1日には約50~100本の髪の毛が自然に抜けるのが一般的ですが、これには個人差があります。髪の状態や成長サイクル、遺伝的な要因によって異なるので、多少少なかったり多かったりする場合にはそこまで気にする必要はありません。しかし、1日に100本以上の髪が抜けたり、円形や楕円形状に抜け毛が見られたりする場合は脱毛症のサインとなります。朝起きるとまくらが抜け毛だらけで困っている、地肌が透けて見えるなどがあれば注意が必要です。
抜け毛の周期について教えてください
髪は、成長期、退行期、休止期の三つのサイクルで回っています。成長期では新しい髪が形成され、退行期では成長が停止し、髪が一時的に退行します。休止期では髪が休息し、抜け毛が発生しやすい状態となります。このサイクルは頭髪全体で同時に進行し、1日に抜ける髪の本数は分散されています。各髪の毛は異なる段階にあり、常に一部が成長し、一部が退行または休止しています。健康な髪は2~7年間保たれますが、脱毛症による髪は1、2年で抜けてしまいます。
抜け毛の周期が乱れる原因について教えてください
抜け毛の周期が乱れる原因は多岐にわたります。主な要因としては、精神的なストレスや栄養不足、血行不良が挙げられます。また、ホルモン変動(妊娠、出産、更年期など)や特定の病気、治療薬の副作用も抜け毛に影響します。さらに、遺伝的な要因、ヘアスタイリング剤の過剰な使用、ヘアアイロンやドライヤーによる熱、引っ張り(三つ編みやポニーテール)も考えられます。これらの要因はお互いに影響し合い、抜け毛の周期の乱れには個人差があります。

抜け毛が減らない場合の対策や治療

抜け毛が減らない場合の対策や治療 生活習慣を整えても、抜け毛の量が改善されない場合は、その原因が病気である可能性が高いため、早めの診断と治療が大切です。ここでは、医療機関の選び方と抜け毛治療の方法について紹介します。

抜け毛が減らない場合、自分でどのような対策ができますか?
食事に注意し、適度な運動を行い、髪への優しいケアを心がけることが大切です。さらに、ストレス管理や十分な睡眠も重要で、これらの健康維持対策を取り入れつつ、抜け毛の状況を観察します。改善が見られない場合は、医療機関を受診しましょう。医療機関を受診することは勇気がいることかもしれませんが、毛根が死滅してしまうと二度と髪の毛が生えなくなってしまいますので、早めに医師に相談してください。
抜け毛が気になる場合、何科に行けば良いですか?
抜け毛が皮膚のトラブルによるものであれば、皮膚科または内科を受診しましょう。例えば、脂漏性皮膚炎や円形脱毛症などの場合、保険診療で治療を受けられます。また、男性型脱毛症(AGA)の場合は、AGA専門のクリニックで相談することも検討ください。AGA専門クリニックは、薬剤や治療コースが豊富で、個々の要望に合わせて治療プランを立てることができます。
病院での治療方法について教えてください
抜け毛の治療方法にはいくつかの選択肢があります。まず薬物療法では、ミノキシジルやフィナステリド、デュタステリドが使用されます。また近年、注目されているのがPRP療法です。PRP療法は、患者の自身の血液から取り出した血小板を濃縮し、頭皮に注入することで毛髪の成長を促進することができます。どの治療法にもメリットとデメリットはありますので、治療を開始する前に、費用や作用、副作用、治療のスケジュールなどをくまなく確認することが重要です。

編集部まとめ

最後まで記事をご覧いただき、ありがとうございます。髪の健康は季節や生活習慣にも大きく影響されることが理解できたかと思います。ただ、生活習慣を規則正しく整えても薄毛が進行してしまう恐れがあるので、早期に医療機関を受診することが大切です。

参考文献

この記事の監修歯科医師
山下 真理子医師(くみこクリニック京都駅前院)

山下 真理子医師(くみこクリニック京都駅前院)

京都府立医科大学医学部医学科 卒業 / のべ10年以上の美容皮膚科勤務を経て、現在はくみこクリニック北山院に勤務している。コロナ以前は、大阪医専にて、医療従事者の教育にも関わった経験がある。

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