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抜け毛への対策とは?AGA治療や再生医療による治療について解説!

 公開日:2024/12/23
抜け毛への対策とは?AGA治療や再生医療による治療について解説!

髪の抜け毛が気になったことはありますか?抜け毛は誰にでも日々起こっていることですが、抜け毛の量が多すぎると病気を心配してしまいますよね。今回は抜け毛の原因を解説し、抜け毛を増やさないためにできる身近な対策を紹介します。現在抜け毛に悩んでいる方にも、今後の予防の必要性を感じている方にも参考にしてもらえる記事になっていますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

正常な抜け毛と薄毛の原因となる抜け毛

正常な抜け毛と薄毛の原因となる抜け毛 抜け毛には、正常な抜け毛と異常な抜け毛があるのを知っていますか?ここでは、それぞれの特徴を説明します。

正常な抜け毛

まずは、髪の毛の生え変わりのしくみについて説明します。髪の毛はずっと同じ毛が生えているわけではなく、ヘアサイクルに沿って生まれ変わっています。

ヘアサイクルには、成長期、退行期、休止期があり、成長期の髪の毛はその名の通り成長中です。毛の長さや太さが成長していく時期であり、成長期の髪は全体の80~90%を占めています。毛がある程度発達して成長期が終わると、次は退行期に入ります。髪の毛に栄養が行かなくなり、髪の成長が鈍化します。退行期は2週間~1カ月程度で、全体の約1%です。

退行期の次の休止期では、毛の成長が完全に止まります。休止期は2~3カ月程度あり、全体の10~20%です。通常はその後、新しく発毛があるため、古い毛が自然と押し出され脱毛します。脱毛と同時に新しい毛が生えてくるため、頭髪全体の量はほぼ一定でキープされています。このタイミングで抜けた正常な抜け毛は、毛根がぽってりと膨らみ、毛先に向かってしゅっと細くなっているのが特徴です。1日に50~100本程度の抜け毛であれば、正常な抜け毛と考えて問題ありません。

薄毛の原因となる抜け毛

次に、異常な抜け毛について説明します。異常な抜け毛の場合は抜けるタイミングがそもそも異なり、十分に成長する前に抜け落ちてしまうので毛全体が細く弱々しいのが特徴です。毛根が細く、ギザギザしている場合もあります。休止期までは頭皮に生えているはずの髪が早い段階で抜けてしまうため、髪全体の量が減り、薄毛の状態になります。

抜け毛が増える原因

抜け毛が増える原因 次は抜け毛が増える原因について紹介します。普段の何気ない行動が抜け毛を助長していることもありますので、自分の生活に当てはまるものがないか注意しながらセルフチェックしてみてください。

生活習慣の乱れ

まずは、生活習慣の乱れが髪の毛に与える影響について解説します。髪の毛が正常に成長するためにはさまざまな栄養が必要です。しかし、食事のバランスが悪かったり、食べる時間が遅かったりすると、タンパク質やビタミン、ミネラルなどの髪の成長に必要不可欠な栄養素を十分に取ることができないため、髪がきれいに成長できず抜け毛が増えます。過度なアルコール摂取や運動不足、肥満なども髪にさまざまな影響を及ぼします。

過度なストレス

次はストレスが髪の毛に与える影響についてです。ストレスがたまると自律神経が乱れたり血の流れが悪くなったりします。それによって髪に十分な栄養が行かなくなり、髪が発達できない状態になります。十分に発達していない毛は抜けてしまいやすいため、結果的に抜け毛が増えることになります。

睡眠不足や睡眠の質の低下

睡眠不足も髪に悪影響を及ぼします。通常は寝ている間に成長ホルモンが分泌され、髪の成長、発達を促進します。しかし、睡眠時間が足りない場合は成長ホルモンの分泌が十分に行われず髪が育ちません。その結果、髪が太くなる前に抜け落ちたり、短く細い毛が増えたりするので薄毛や抜け毛につながってしまいます。睡眠時間と同様に睡眠の質も大切です。睡眠時間が取れていても質が悪いと成長ホルモンが分泌されず、同様の問題が起こってしまいます。

喫煙によるダメージ

意外と落とし穴なのが喫煙です。タバコに入っているニコチンという物質には血管を収縮させる働きがあります。それにより髪の成長が妨げられ、髪が十分に成長せず抜け毛の原因となります。

カラーリングによるダメージ

カラーやパーマは髪へのダメージが大きいといわれているため、抜け毛の増加に関係しそうだということはイメージできると思います。中でもカラー剤に含まれる過酸化水素という成分に注意が必要です。過酸化水素は酸化作用が強く、髪の毛の主成分へ著しくダメージを与えます。また、頭皮へのダメージも大きいため、髪の成長が妨げられ抜け毛が増えます。

紫外線によるダメージ

頭皮へのダメージが大きい紫外線にも注意が必要です。太陽などから受ける紫外線は、頭皮を乾燥させ、頭皮の潤いや弾力を保つために必要なコラーゲンやエラスチンにも悪影響を及ぼします。頭皮への刺激が蓄積されると毛穴に炎症が起こり、抜け毛が増えてしまいます。また、毛穴の炎症は新しく生えてくるはずだった毛の成長を妨げ、発毛を抑制してしまう場合もあります。紫外線による影響は、ワンシーズン遅れて出るといわれています。夏に受けた紫外線の影響は秋に出始めるため、秋は抜け毛が多い時期だとされています。また、紫外線は夏のイメージがありますが、年中対策をすることが望ましいです。帽子をかぶったり、頭皮に日焼け止めを塗ったりすることで対策しましょう。

間違った洗髪方法によるダメージ

毎日の洗髪は正しく行わないと頭皮へのダメージを蓄積させる大きな要因となってしまいます。洗髪のポイントは大きく分けて2つあります。1つ目はシャンプー選びです。洗浄力が強すぎるものは、必要以上に皮脂を取りすぎるため、頭皮にダメージを与えてしまうことが考えられます。シャンプーをしたあとに頭皮にかゆみや発疹が出るような場合も、頭皮に合っていない証拠なので、すぐにシャンプーを変えましょう。洗髪のポイント2つ目は髪の洗い方です。爪を立てたりごしごしと強く洗いすぎたりすると頭皮へのダメージが大きいため気をつけてください。

自分でできる抜け毛への対策

自分でできる抜け毛への対策 次に、抜け毛を増やす要因に沿って、自分でできる抜け毛対策について紹介します。意識1つで改善できることばかりですので、ぜひ参考にしてみてください。

生活習慣を見直す

まずは、生活習慣を正すところからはじめてみましょう。食生活では、食べすぎないことと食事の時間を遅くしすぎないことの2つを意識することが大切です。満腹になる前の腹八分目で抑えることは、少しずつ慣らしていけばストレスなく習慣づけることができるのでぜひやってみてください。また、食事の時間と寝る時間は数時間開けるのが望ましいのですが、仕事や家事などでどうしても食事の時間が遅くなってしまうという人もいるでしょう。そうした場合は、夜ご飯は炭水化物を避けて汁物や野菜だけにするなど、軽めの食事で済ませることを意識してみてください。

適度にリフレッシュする機会を設ける

ストレスは禁物だと紹介しましたが、ストレスを全く感じずに生活するというのはとても難しいことです。そのため、定期的にリフレッシュできる機会を設けてストレスをため込まないことが大切です。音楽を聴いたり本を読んだり、買い物をしたり何も考えない時間を作ったりと、リフレッシュの方法は人それぞれです。ぜひ自分にぴったりのリフレッシュ方法を探してみてください。

質の高い睡眠時間を確保する

睡眠時間が短いと感じている場合には、意識的に早めに寝る日を作ってみたり、お昼に仮眠時間を設けてみたりと工夫してみましょう。最低でも5、6時間は寝ることが大切です。平日が難しい場合は休みの日に目いっぱい寝ることで調整しても良いでしょう。また、ストレスが多い状態だと寝付きが悪くなる場合もあります。先ほど紹介したようにリフレッシュの機会を設けて、おだやかに睡眠に入れるように意識してみましょう。まくらなどの寝具を変えることでぐっすり眠れる場合もあります。

禁煙する

喫煙習慣も見直すことが重要です。禁煙するに越したことはありませんが、一気にやめようとすることでかえってストレスがたまるという場合もあるでしょう。そのため、まずは一本減らしてみる、数時間我慢してみるなど少しずつタバコの本数を減らしていくのがおすすめです。医療機関では禁煙治療を行っているところも多いので、そうしたところへ相談し、無理のない範囲で禁煙を目指しましょう。

正しい方法で頭皮のケアを行う

先ほど、シャンプーの見直しと正しい方法での洗髪が大事だと紹介しました。洗浄力が高すぎるシャンプーを使って頭皮のダメージを加速させてしまっている場合は、ノンシリコンのアミノ系やせっけん系のシャンプーがおすすめです。これらのシャンプーは洗浄力が抑えられており肌に優しいので、洗髪方法さえ間違わなければ必要な皮脂を残しつつきれいに洗うことができます。髪を洗う際はシャンプーを優しく泡立て、泡で頭皮を包むイメージでマッサージするように洗いましょう。このとき爪を立てないように、指の腹で洗うことを意識してください。

その後はシャンプーが頭皮に残らないように丁寧にすすぎます。すすぎ終わったら優しくタオルで水気を拭き取り、ドライヤーを使って髪を乾かしましょう。ドライヤーを近くで当てすぎたり、長時間当てていたりすると髪を乾燥させる要因となるため、20cm程度離した位置からふんわりと当ててください。自然乾燥は髪の乾燥を加速させるので控えましょう。毎日のことなので、意識して見直すだけで頭皮環境の改善が目指せます。

AGA(男性型脱毛症)治療について

AGA(男性型脱毛症)治療について 薄毛や抜け毛にはさまざまな原因がありますが、AGA(男性型脱毛症)という疾患によって抜け毛が増えている場合があります。ここではAGAとはなんなのか、どのような治療法があるのかなどについて紹介します。

AGA(男性型脱毛症)とは

AGAとは成人男性特有の脱毛症のことです。進行性の疾患で、生え際や頭頂部から徐々に薄毛が目立っていくのが特徴です。20代以降から発症患者が増え、日本の成人男性の3人に1人はAGAだともいわれています。原因には男性ホルモンが大きく関係しており、ホルモンバランスが崩れることで発症してしまいます。また、遺伝的要因や生活環境の乱れも大きな要因です。AGAは少しずつですが確実に進行していくので、成人男性で抜け毛が気になり始めたらAGAを疑い、早めに治療を開始しましょう。

AGA(男性型脱毛症)の治療方法

AGAは外用薬と内服薬による治療法があります。発毛のために頭皮の環境を整える薬や髪の成長を促す薬、抜け毛を抑制する薬などがあるため、髪の状態に合わせて薬を調整したり変更したりすることが大切です。

AGA(男性型脱毛症)の治療に用いられる薬

AGAの治療に用いられる薬として代表的なのが、フィナステリド、デュタステリド、ミノキシジルの3つです。ミノキシジルは内服薬と外用薬があるため状況に応じて使い分けます。また、AGAの治療は効果が出るのに3~6カ月程度かかります。効果が出ないからとすぐにやめてしまうのではなく、根気強く続けていくことが求められます。薬にはそれぞれ副作用もあるため、定期的に健康状態をチェックすることも大切です。

毛髪再生治療(幹細胞再生治療)について

毛髪再生治療(幹細胞再生治療)について 外用薬と内用薬のほか、幹細胞という特殊な細胞を利用した毛髪の再生治療にも注目が集まっています。ここではその毛髪再生医療について少し紹介します。

幹細胞再生治療とは

私たちの皮下脂肪の中には幹細胞という特別な細胞があります。幹細胞は新しい皮膚や血液の元となる細胞で、ほかの細胞に分化できる能力を持ちます。この幹細胞を利用することで、髪の元となる細胞を増やし活性化させる治療法が毛髪再生治療です。

幹細胞再生治療の毛髪への効果について

幹細胞を利用して髪の発毛や成長に必要な細胞を活性化させると、発毛せず成長もしていなかった毛が、はじめに説明したヘアサイクルの成長期へと進めるという効果があります。動いていなかった毛髪を、正しいヘアサイクルに戻すことで発毛や薄毛の改善が見込めます。

まとめ

まとめ いかがでしたか。抜け毛にはさまざまな種類がありますが、気づいた段階で早めに治療をすることで薄毛になる前に食い止めることができます。髪の毛は見た目年齢や第一印象にもつながるものなので、ぜひ意識して自分の髪の毛や生活を見直してみてください。

参考文献

この記事の監修歯科医師
山下 真理子医師(くみこクリニック京都駅前院)

山下 真理子医師(くみこクリニック京都駅前院)

京都府立医科大学医学部医学科 卒業 / のべ10年以上の美容皮膚科勤務を経て、現在はくみこクリニック北山院に勤務している。コロナ以前は、大阪医専にて、医療従事者の教育にも関わった経験がある。

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