「インフルエンザにかかりにくい人の特徴」はご存知ですか?【医師監修】

インフルエンザは毎年冬に流行し、高熱や全身のだるさなど辛い症状を引き起こし、毎シーズン多くの患者さんが発生します。また、高齢の方や持病がある方は重症化して肺炎や脳症を起こし、命に関わることもあります。その一方で、「自分はインフルエンザにかかりにくい」と感じている方もいるのではないでしょうか。本記事では、インフルエンザにかかりにくい方の特徴、その理由、そしてインフルエンザにかからないための予防法や生活習慣について解説します。正しい知識を身につけ、日常生活で実践できる対策を確認しましょう。

監修医師:
高宮 新之介(医師)
目次 -INDEX-
インフルエンザにかかりにくい人の特徴

1年間のインフルエンザ患者数を教えてください
参照:
『インフルエンザ(季節性)(seasonal influenza)』(日本感染症学会)
『令和6年度 今シーズンのインフルエンザ総合対策について』(厚生労働省)
インフルエンザにかかりにくい人の特徴を教えてください
- 免疫力が高いこと
- 予防接種を受けていること
- 日頃から感染予防対策を徹底していること
- 粘膜の防御機能が高いこと
日頃から規則正しい生活を送り、身体の抵抗力(免疫力)が強い方は感染しにくい傾向があります。十分な睡眠・バランスのよい食事・適度な運動などで免疫機能が維持されていると、ウイルスが体内に入っても撃退しやすくなります。特に20~40代の健康な成人は体力や免疫が充実しており、感染しにくい上に万一発症しても重症化しにくいといわれます。
参照:『令和7年度 急性呼吸器感染症(ARI)総合対策に関するQ&A』(厚生労働省)
なぜインフルエンザにかかりにくいのでしょうか?
粘膜の働きが強い方の場合、喉や鼻の粘液中の抗ウイルス成分(IgA抗体や酵素など)がウイルスを絡め取って無力化し、体内に侵入させにくくします。さらに規則正しい生活で身体の調子がよいと、疲労やストレスによる免疫低下が起きにくく、結果的に感染しづらくなるのです。反対に睡眠不足や過労が続くと免疫機能が低下して感染症にかかりやすくなることが知られています。
インフルエンザにかかりやすい人の特徴

インフルエンザの生涯罹患数は人によって違いますか?
インフルエンザにかかりやすい人の特徴を教えてください
- 免疫力が低下している
- 年齢や基礎疾患の影響(小さなお子さんや高齢の方)
- 予防接種を受けていない
- 感染予防の習慣が不足している
以上のような要因が重なると、毎年インフルエンザにかかってしまうこともありえます。実際、インフルエンザに毎年のようにかかる方はコロナなどほかの感染症にもかかりやすいとの指摘もあります。
予防接種をしてもインフルエンザにかかる理由を教えてください
なぜインフルエンザのかかりやすさに差が出るのですか?
遺伝的な体質や健康状態の違いで、同じウイルスにさらされても発症しやすい方とそうでない方がいるのです。さらに生活習慣の違いも大きく影響します。また過去にかかったインフルエンザの型も関係します。一度感染したウイルスと似た型であれば免疫が働きやすくなるため、以前に経験した型に対してはかかりにくくなります。
そのほか周囲の環境も影響します。例えば学校のように集団生活の場にいる子どもはウイルスに触れる機会が多く、家庭内で感染者が出た場合も濃厚に接触する家族は感染しやすくなります。一方で人混みを避ける生活をしている方はウイルス曝露の機会自体が少なく、結果的にかかりにくくなります。
要するに、インフルエンザのかかりやすさの差は「ウイルスの侵入をどれだけ許すか」と「侵入したウイルスと身体がどれだけ戦えるか」の差といえます。
インフルエンザにかかりにくくするための予防法と生活習慣

インフルエンザの予防接種は本当に効果がありますか?
特に高齢の方や基礎疾患がある方、妊娠中の方などは重症化予防のため毎年の接種がすすめられます。一般の健康な方でも、周囲への感染拡大防止の観点から受けておく意義は大きいです。例年インフルエンザが流行する12月頃までにワクチンを接種しておきましょう。
インフルエンザにかかりにくくなる生活習慣を教えてください
- ワクチン接種
- 手洗いや手指消毒
- マスク着用と咳エチケット(不織布マスク)
- 適度な湿度の維持
- 十分な休養と栄養
- 人混みの回避
以上のような対策を組み合わせることで、インフルエンザにかかりにくい生活習慣を実現できます。これらはインフルエンザ以外の風邪やほかの感染症対策にも役立つ基本です。ご自身だけでなく家族や周囲の方の感染予防にもつながるため、ぜひ日頃から実践してください。
編集部まとめ

インフルエンザは日本で毎年1000万人規模が罹患する身近かつ注意すべき感染症です。にも関わらず、インフルエンザにかかったことがない、滅多にかからないという方も存在し、反対に毎年のように罹ってしまう方もいます。その違いは免疫力や生活習慣の差によるものと考えられています。インフルエンザにかかりにくい方は総じて免疫の働きが強く、規則正しい生活や積極的な予防対策によってウイルスを寄せ付けにくくしています。一方、かかりやすい方は疲労やストレスなどで免疫が低下していたり、基本的な予防策が不足していたりする傾向があります。また子どもや高齢の方、基礎疾患がある方は特に注意が必要です。
インフルエンザにかからないためには、ウイルスに近づけない工夫と身体の防御力を高めておくことの両面が大切です。具体的には、毎年のワクチン接種、手洗い、マスク、湿度管理、換気といった感染予防策の徹底、そして十分な睡眠や栄養、運動による健康管理が有効です。
これらを実践することで、インフルエンザにかかりにくい身体と環境を作ることができます。ただし、どんなに対策をしていても絶対に罹らない保証はありません。油断せず流行期は情報に注意しながら、できる限りの予防策を講じてシーズンを乗り切りましょう。
参考文献




