医師が「うつ病の診断書」を書いてくれない理由や書けない理由とは?【医師監修】

仕事のストレスや体調不良で「しばらく休職したい」と考えても、主治医がうつ病の診断書を書いてくれず困っていることはありませんか。うつ病と診断されたのに、職場に提出する診断書をもらえないと不安になりますよね。診断書は休職手続きや公的支援を受ける際に重要な書類ですが、医師の判断によっては発行されないこともあります。本記事では、うつ病で診断書を書いてもらえない理由や、診断書が必要なときの医師への伝え方、そして診断書をもらえない場合の対処法について解説します。

監修医師:
前田 佳宏(医師)
目次 -INDEX-
うつ病で診断書を書いてくれない理由

うつ病の診断書はどの診療科で書いてもらえますか?
なお、初めは内科など別の科を受診した場合でも、症状に応じて精神科などへの紹介状を書いてもらえることがあります。いずれにせよ、うつ病の診断書は精神科や心療内科の医師から発行してもらうのが一般的です。
うつ病と診断されても診断書を書いてくれないことはありますか?
また、患者さん自身が診断書を希望していても、医師が現時点で診断書は必要ないと考えている場合は発行を見送ることもあります。このように、うつ病と診断されても状況によっては、診断書を書いてもらえないことがあります。
診断書を書けない理由を教えてください
- 症状が診断書を必要とするほど深刻ではない場合
- うつ病ではなく別の診断名がついた場合
- 明らかな症状がないのに診断書だけ欲しい場合
- 患者さん本人以外からの依頼である場合
以上のような理由で、うつ病だけど診断書を書いてもらえないという状況が起こりえます。心当たりがある場合は、次の診察時にあらためて自分の症状や困りごとを詳しく伝えることが重要です。医師が必要性を理解すれば、診断書を書いてくれる可能性があります。それでも難しい場合は、後述するセカンドオピニオンも検討してみましょう。
うつ病で診断書が必要なときの伝え方

診断書が必要な事情はどのように説明すればよいですか?
- 診断書の使い道を明確にする
- 症状や日常生活の支障を具体的に話す
- 遠慮せずに率直に話す
医師に話すときは緊張してうまく言えないこともあります。その場合は事前に伝えたい内容をメモにまとめて持参します。メモを見ながら説明したり、必要であればそのメモを医師に渡したりしてもよいでしょう。大切なのは、診断書が必要な理由と自分の状態を明確に伝えることです。
診断書をを書いてもらうタイミングはいつがよいですか?
一般的には、主治医から正式にうつ病と診断されたタイミングでお願いするのが適切です。初診当日に診断書をもらえることもありますが、前述のとおり初回は経過観察で発行を見送られることもあります。また、診断書の発行には病院ごとに日数がかかる点にも注意が必要です。即日発行してくれる医療機関もありますが、内容によっては作成に数日〜1週間程度かかることもあります。余裕がないと感じる場合は、「提出期限が近いので急いでいただくことは可能でしょうか」と依頼時に発行の目安を確認してみましょう。
診断書作成時に用意しておく情報はありますか?
- 診断書の提出先や目的
- 必要な休養期間の目安
- 現在の治療状況や他科での診療情報
- 診断書発行の締め切り
基本的には医師が診断書作成に必要な情報は診察内容から判断します。ただ、提出先の要請事項やスケジュールといった部分は患者さん側で知らせないと医師にはわかりません。これらの情報を事前に整理し、診察の際に伝えることで、より適切な内容の診断書をスムーズに作成してもらえるでしょう。
うつ病の診断書をもらえない場合の対処法

別の病院や専門医へ相談してもよいですか?
診断書をもらえなくても休職や申請はできますか?
診断書が提出できない場合、欠勤や有給休暇の消化といった対応になり、長期の療養には十分な措置が受けられない可能性があります。
ただし、有給休暇を利用する範囲内の短期の休みであれば診断書なしでも取得できる場合もあります。例えば有給の残日数があり、それを使って休む分には会社の裁量で診断書なしでも許可されることがあります。一方で、たとえ有給休暇でも会社の規定によっては診断書の提出を求められることもあります。もし診断書が出せない状態で休みたい場合は、まず人事担当者や上司に相談し、有給休暇や欠勤扱いで対応できないか確認してみましょう。
公的制度の利用の場合も、申請には医師の意見書や診断書が必要です。診断書なしでは原則そういった給付は受けられません。やむを得ず診断書がもらえない場合は、産業医や社内の健康管理室などに相談し、会社側から主治医に連絡してもらいましょう。
いずれにしても長期の休職や公的支援の申請には診断書がほぼ必須となります。どうしても主治医から診断書をもらえない場合は、前述のように別の医師に相談して入手を検討することが現実的な対策となるでしょう。
セカンドオピニオンを依頼するときのポイントを教えてください
- 診断書をもらう目的を明確に伝える
- 必要な資料を準備する
- 主治医への伝え方には配慮する
- 信頼できる医師を探す
以上のポイントを押さえてセカンドオピニオンを活用すれば、診断書の件に限らず自身の治療や今後の方針について新たな視点が得られるでしょう。自分の納得のいく形で治療を続けるためにも、必要に応じて上手にセカンドオピニオンを取り入れてみてください。
編集部まとめ

うつ病の診断書は、休職や支援制度を利用するうえで重要な役割を果たします。しかし、医師が診断書を書いてくれない場合には、その背後に症状の程度や伝え方の問題、診断の内容などさまざまな理由が考えられます。まずは自分の症状や困難をきちんと医師に伝え、診断書の必要性を理解してもらうことが大切です。それでも診断書をもらえないときは、セカンドオピニオンを含め、ほかの方法を検討するのも一つの手段です。別の医師に相談することで、新たな診断書を書いてもらえる可能性もありますし、治療について別の視点からアドバイスを得ることもできます。困ったときは一人で抱え込まず、遠慮なく医師や会社などに相談してみてください。あなたの健康な生活を守るために、利用できる制度や手段は積極的に活用しましょう。
参考文献



