「白内障」を発症しやすい「年齢層」はご存知ですか?白内障の見え方も解説!

白いかすみがかったように視界がぼやけたり、明るい場所でまぶしく感じたりすることはありませんか?もしかすると、それは白内障の症状かもしれません。白内障は主に加齢によって目の中のレンズである水晶体が濁り、視力が低下する病気です。初期は自覚症状がほとんどないため「年のせいかな」と放置しがちですが、進行すると視界がかすんで生活に支障をきたすようになります。本記事では白内障の基礎知識や特徴的な症状、発症しやすい年代と割合、早期発見のチェック方法や治療法を解説します。

監修医師:
栗原 大智(医師)
目次 -INDEX-
白内障の基礎知識

白内障とはどのような病気ですか?
白内障でみられる特徴的な見え方を教えてください
- 視界が白くかすむ・ぼやける
- 光がまぶしく感じる
- 物が二重三重に見える
- 眼鏡が合わなくなる
こうした症状は徐々に進行するため本人が気付きにくいことがあります。もし「最近急に見えづらい」「明るい場所でまぶしくて見えにくい」といった変化に思い当たる場合は白内障の可能性もあるため、眼科を受診するとよいでしょう。
なぜ白内障になるのですか?
白内障になりやすい人の特徴や年齢とは

白内障になりやすい人の特徴を教えてください
- 高齢の方
- 紫外線を多く浴びている
- 糖尿病がある
- 喫煙習慣がある
- ステロイドを長期間使用している
- 目の外傷・目の手術歴がある
- 血縁者に若くして白内障になった方がいる
以上のような要因を複数持つ方は、そうでない方に比べて早期に白内障を発症するリスクが高まります。上記のリスクが複数あり、白内障の症状に心当たりがある場合は定期的に眼科検診を受け、早めの対策を心がけましょう。
白内障を発症しやすいのはどの年代ですか?
早い方では40~50代から水晶体の濁りが始まりますが、初期のうちは進行がゆっくりで自覚症状も少ないため気付かないことがほとんどです。20~30代での白内障発症はまれですが、前述のようなリスク因子がある場合には白内障の症状を感じることがあります。
白内障になる人の割合を教えてください
参照:『白内障手術について』(公益社団法人日本白内障屈折矯正手術学会)
白内障のチェックリストと治療法

白内障かどうかを自分で確かめることはできますか?
- 年齢が50歳以上である
- 最近、以前よりも目が見えにくくなったと感じる
- 晴天時や明るい場所で必要以上にまぶしさを感じる
- 天気や明るさによって見え方に差がある(夜や薄暗い所で見えにくい)
- 片目で見たときに物が二重(三重)にダブって見える
- 新しく作った眼鏡がすぐ合わなくなった、または老眼鏡をかけない方が近くを見やすい
- 細かい字を読むと極端に目が疲れる
- 糖尿病を指摘されている、または長年ステロイド薬を使用している
以上のような症状と状況に心当たりがある場合は、白内障を発症している可能性があります。初期の白内障は自覚しにくいとはいえ、複数のチェック項目に該当するようなら一度眼科で検査を受けてみることをおすすめします。
病院で行われる白内障の検査の内容を教えてください
- 屈折検査
- 眼圧検査
- 細隙灯顕微鏡検査
- 眼底検査
- 光干渉断層計(OCT)
これらの検査結果に基づいて、医師が「白内障があるか」「ある場合どの程度進んでいるか」を総合的に診断します。また、検査前の制限は特にありませんが、眼底検査では瞳孔を開く点眼薬を使うため、検査する日は車などの運転はできなくなります。気になる症状があれば公共交通機関を使い、眼科を受診して検査を行いましょう。
白内障は病院での治療で治りますか?
編集部まとめ

白内障は加齢とともに誰にでも起こりうる、大変身近な目の病気です。初期は自覚症状が少ないため、年のせいと見過ごされがちです。しかし、白内障をそのまま放置すると進行し、視力の低下や生活への支障が大きくなります。早期に発見できれば、進行を抑えたり、適切なタイミングで手術を受けることで良好な視力を取り戻すことが可能です。「最近見えにくい」「まぶしさを強く感じる」といった変化を感じたら、早めに眼科を受診しましょう。定期的な検診で目の健康状態を把握し、症状を放置せず適切な治療を受けることが、いつまでも快適な視生活を送るための第一歩です。



