【この時期注意】「結膜炎の原因」はご存知ですか?予防法も解説!【医師監修】
公開日:2025/08/11

朝にお顔を洗うときに鏡を見て、目が真っ赤になっていることに驚いた経験のある方は少なくありません。
寝不足や目の疲れが原因の場合もありますが、数日が経過しても改善しない場合は結膜炎の可能性が高くなります。
結膜炎は一時的な目の充血だけでなく、将来の視力の悪化にもつながる病気です。また結膜炎の原因によっては感染の可能性もあり、早期に治療する必要があります。
この記事では結膜炎の種類や原因、予防法などを解説します。結膜炎に対する正しい知識と対処法を知る一助になれば幸いです。

監修医師:
栗原 大智(医師)
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2017年、横浜市立大学医学部卒業。済生会横浜市南部病院にて初期研修修了。2019年、横浜市立大学眼科学教室に入局。日々の診察の傍らライターとしても活動しており、m3や日経メディカルなどでも連載中。「視界の質=Quality of vision(QOV)」を下げないため、診察はもちろん、SNSなどを通じて眼科関連の情報発信の重要性を感じ、日々情報発信にも努めている。日本眼科学会専門医。
目次 -INDEX-
結膜炎の種類と原因

結膜炎とはどのような病気ですか?
結膜は目の表面を覆う薄い透明な粘膜で、白目の表面と瞼の裏を覆うピンクの部分からなります。結膜炎とは何らかの理由で結膜が炎症を起こした状態です。一般的に目が真っ赤に充血したり目やにが多く出たりするなどの症状があります。結膜炎の原因や対処法は多岐にわたるため、完全な予防は困難です。
結膜炎の種類を教えてください。
結膜炎は大きく3つの種類に分けることが可能です。
- アレルギー性結膜炎
- 細菌性結膜炎
- ウイルス性結膜炎
結膜炎の原因を教えてください。
結膜炎になる原因は結膜炎の種類や内容によって大きく変わります。まずアレルギー性結膜炎の場合、以下のような内容が考えられます。
- スギやヒノキまたはヨモギなどの花粉
- ダニやハウスダスト
- アトピー性皮膚炎
- コンタクトレンズや眼科手術の際の糸などの異物
結膜炎は自然治癒しますか?
結膜炎には自然治癒するものとしないものがあります。アレルギー性結膜炎の場合、アレルゲンがなくなれば、自然に治癒する場合もあります。例えば特定の花粉が原因の場合、季節が変わり花粉がなくなれば症状は治まります。またゴーグルなどで花粉から身を守るのも有効な手段です。ダニやハウスダストが原因であれば、身の回りを清潔に保つことで結膜炎は治癒します。細菌性やウイルス性の場合でも、原因となるものが自然に死滅すれば治癒します。しかし状況によっては症状が悪化する可能性もあるので、長く続く場合は眼科の受診が必要です。
結膜炎の症状や治療方法

結膜炎になるとどのような症状が出ますか?
原因に関係なく共通する症状が見られますが、目やにの性状や異物感に違いがあります。結膜炎の主な症状は以下のとおりです。
- 目の充血
- 涙が多く出る
- 目やに
- 白目が腫れぼったくなる
- 目の痒み
結膜炎は市販の目薬でも治療できますか?
結膜炎の種類によっては市販の目薬が有効となるケースがあります。例えば日本眼科医会ではレボカバスチン塩酸塩を含む目薬は、季節性や通年性のアレルギー性結膜炎による目の痒みに対して効能を認めています。ただし、結膜炎そのものに対しての効果や効能を認めているわけではない点に注意が必要です。これは結膜炎には細菌性やアレルギー性を含み、これらを含む結膜炎に効果があると誤解して使用を続けると重症化する可能性があるからです。またアレルギー性結膜炎の診断は眼科医師が行う必要があります。アレルギー性結膜炎の診断を受けたうえで、常備薬として市販の目薬を使用する場合のみ有効といえます。同様に細菌に対する抗菌効果のある目薬やヘルペスウイルスに対して有効な目薬もありますが、自己判断で長期使用するのは危険です。最初に眼科医師の診断を受けるか、数日使用して効果がない場合は眼科医師に相談するのが有効です。
眼科を受診する目安を教えてください。
結膜炎が悪化すると視力が落ちるなどの影響が出る可能性があります。またウイルス性の結膜炎の場合は感染力が高いため、人にうつさないように早期の治療が必要です。目が充血している、目やにが2〜3日続くなどの場合は眼科を受診するのがよいでしょう。
眼科ではどのような治療が行われますか?
眼科ではまず、結膜炎の原因を特定するための診察が行われます。そのうえで細菌性結膜炎の場合は、抗菌効果のある目薬などを処方します。ウイルス性結膜炎の場合も同様ですが、ウイルス性の場合、ウイルスそのものに効果のある治療薬がありません。そのため炎症を抑えたり、細菌性結膜炎の併発を予防したりする効果のある目薬を使用します。治癒そのものは自己免疫に任せる必要があります。アレルギー性結膜炎の場合は抗アレルギー剤を処方しますが、重症のケースではステロイドや免疫抑制剤を処方するのが一般的です。また、ハウスダストやコンタクトレンズが原因の場合は、生活環境の改善やコンタクトレンズの変更などのアドバイスも行います。
結膜炎の予防方法

結膜炎の予防方法を教えてください。
細菌性結膜炎やウイルス性結膜炎の場合、細菌やウイルスが付着した手で目を触らないことが重要です。そのため石鹸や流水で手をよく洗い、目に菌を近付けないことが有効です。また目やにや涙が出た際に、目を手でこすりたくなることもあるでしょう。その場合もティッシュや清潔なタオルなどを使用すると予防につながります。アレルギー性結膜炎では、原因となる物質を避けることが予防につながります。花粉が原因の場合は、ゴーグルなどで花粉を目に入れないのも有効です。ダニやハウスダストが原因の場合は、こまめに掃除を行って生活環境を清潔に保つのも予防になります。
周りへの感染予防のために学校や仕事を休んだ方がよいですか?
細菌性やアレルギー性の結膜炎のケースでは、学校や仕事を休む必要はないとされています。しかしウイルス性結膜炎は感染力が高いため、休まなくてはなりません。感染の危険性は流行性角結膜炎や咽頭結膜熱の場合は発病から2週間ほどで、急性出血性結膜炎の場合は3〜4日といわれています。特に発病から日が浅いほど感染の可能性が高くなるため、その時期は自宅療養をしましょう。治癒後の登校や出社の際には診断を受けた眼科医師に完治を証明する診断書を作成してもらい、提出することが望ましいです。また、咽頭結膜熱は治癒後も便の中に1ヶ月はウイルスが残るため、プールや公衆浴場は禁止されています。学校でのプール授業やスイミングスクールがある場合は眼科医師に相談しましょう。
編集部まとめ

ここまで結膜炎の原因や治療法、予防法について解説しました。
結膜炎は普段の生活のなかで身近で罹りやすい病気のため、軽く考える方も少なくありません。ですが、市販の目薬をしておけば治るだろうと安易に考えて悪化し、視力低下につながるケースもあります。
またウイルス性の場合、周囲に感染を広げるおそれもあります。
正しい知識を持ち適切に予防するのと併せて、不安な際は眼科医師に相談し対処するのが結膜炎に対しての有効な手段です。


