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「白内障と緑内障の違い」はご存知ですか?それぞれ治療後の注意点も解説!

 更新日:2025/10/17
「白内障と緑内障の違い」はご存知ですか?それぞれ治療後の注意点も解説!

白内障と緑内障は加齢とともに発症率が高くなる眼疾患ですが、それぞれ症状や治療方法が異なります。 白内障や緑内障と診断されても、具体的にどのような病気なのかどのように治療をするのかわからない方もいるでしょう。 本記事では白内障と緑内障の違いやそれぞれの症状、治療方法や併発はするのかを解説します。 治療後の注意点や予防ができるのかもまとめているため参考にしていただけると幸いです。

柿崎 寛子

監修医師
柿崎 寛子(医師)

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三重大学医学部卒業 / 現在はVISTA medical center shenzhen 勤務 / 専門は眼科

白内障とは

まぶしい

白内障とはどんな病気ですか?

白内障とは、眼のなかにある水晶体が白く濁る病気です。水晶体は眼に入ってきた光を適切に反射させピントを合わせたり、眼を紫外線から守ったりする役割をしています。白内障を発症する原因は加齢現象による老人性白内障がほとんどですが、事故などの外傷的なものやアトピー性皮膚炎、糖尿病などほかの持病によって併発する場合もあります。白内障の症状は下記のとおりです。
  • 視力の低下
  • 視界がぼやける
  • 物が二重に見える
  • 光が眩しく感じる
老人性白内障は80代になるとほとんどの方がかかるといわれており、早い方だと40歳頃から症状を感じる方もいます。早期に発見できれば点眼液で進行を遅らせることができるため、見え方に違和感を覚えたら眼科の受診をおすすめします。

白内障は手術で治る病気ですか?

白内障は手術で治る病気とされています。初期に行われる点眼液での治療は、進行を遅らせるためのもので白内障を治すためには手術が効果的です。白内障の手術は日帰りで行うのが一般的で、局部麻酔をして濁った水晶体を取り除き、代わりとなる眼内レンズを入れます。レンズには1ヶ所のみにピントを合わせる単焦点眼内レンズと、複数の距離にピントを合わせられる多焦点眼内レンズがあります。ご自身の生活スタイルに合ったレンズを選びましょう。白内障は発症してからすぐに眼が見えなくなるわけではないため、急いで手術を決断する必要はありません。見え方に不快感を覚えたり、光が眩しすぎて外出ができなかったりと、日常生活に支障が出始めたら手術を検討するとよいでしょう。

白内障治療後の注意点を教えてください。

白内障治療後の注意点は下記のとおりです。
  • 眼をこすったり押さえたりなどの刺激は控える
  • 洗顔や洗髪は控える
  • 汗をかくほどの運動は控える
手術後は眼内炎などの感染症を防ぐために1〜2週間に1度を目安に通院が必要です。

緑内障とは

目を気にする

緑内障とはどんな病気ですか?

緑内障とは、眼圧が上昇し視神経が傷つき脳に視覚情報が届かなくなり視力が低下したり視野が欠けたりする病気です。眼のなかでは房水と呼ばれる水が流れていて、眼圧を一定に保ちながら水晶体や角膜に栄養を与えたり、老廃物を流したりしています。しかし、隅角と呼ばれる房水が排出される出口が詰まると循環がうまくいかず眼圧が上昇してしまいます。自覚症状がほとんどなく、適切に治療をしなければ失明のリスクがあるのが特徴で、日本での失明原因第1位です。緑内障は下記の4種類のタイプに分けられます。
  • 原発開放隅角緑内障(隅角が開いているが房水排出部が詰まっている)
  • 原発閉塞隅角緑内障(隅角が塞がり房水の排出能自体が低下)
  • 続発緑内障(糖尿病や高血圧などの持病によって併発)
  • 小児緑内障(生まれつき隅角に異常がある)
加齢とともに発症率は高くなりますが、糖尿病などの持病がある方は併発のリスクも高まるため眼圧検査など定期的な検査が大切です。

緑内障は手術で治る病気ですか?

緑内障に対して行う手術は進行する速度を遅らせることが目的のため完治させるものではありません。眼圧が上昇し傷んでしまった視神経や視力、視野は元の状態に戻すことができないため、早期発見が重要になります。また、眼圧を下げる治療を行い現在の見え方を保っていくことも大切です。発見が早期なら、点眼液を使用し房水の循環を促す治療を行います。点眼液で十分な効果が出なかった場合や眼圧が急に上昇し眼の痛みや充血、吐き気を伴っている緊急性のある緑内障の場合はレーザー治療や手術を行います。 緑内障の手術は房水の流れ出る線維柱帯を開き流れをよくして眼圧を下げる線維柱帯切開術と、詰まってしまった線維柱帯とは別に房水の出口を作り循環させ眼圧を下げる線維柱帯切除術の2種類があります。緑内障の手術は入院して行うことが多いですが、手術の方法や受診している眼科によっては日帰りで手術ができる場合があるため確認をしておきましょう。

緑内障治療後の注意点を教えてください。

緑内障治療後の注意点は下記のとおりです。
  • 眼をこすったり押しつぶしたりなどの刺激を避ける
  • 洗顔や入浴など眼に水が入る行為を避ける
  • 処方された点眼液をさす
手術後は眼に傷がある状態のため、そこから菌が入り回復を妨げたり合併症を起こしたりしないように保護メガネをかけるのもおすすめです。また、手術後は抗菌薬と炎症止めの点眼液、眼圧をコントロールする点眼液を使用します。その後も患者さんにとって適切な眼圧が保てない場合は点眼液の継続が必要です。眼圧がコントロールできているか確認するためにも1ヶ月に1度程度の定期的な受診が必要です。もし、手術後に視力が下がったり視野が欠けたりするなどの症状が現れたら、すぐに眼科を受診しましょう。

白内障と緑内障の関係

カウンセリング

白内障と緑内障の違いを教えてください。

白内障と緑内障の大きな違いは手術で視力が回復するかしないかです。白内障は濁った水晶体を取り除き代わりにレンズを挿入するため視力の回復が見込めるのに対し、緑内障は視神経が傷ついているため進行を遅らせることしかできないからです。また、自覚症状の有無にも違いがあります。白内障は視界がぼやけたり光を眩しく感じたりと自覚症状がありますが、緑内障は視神経が関係しているため視野が欠けていても見えていると錯覚し自覚症状はほとんどありません。

白内障と緑内障は併発することはありますか?

進行状況にもよりますが白内障と緑内障は同時に治療することができます。しかし、白内障の手術をすると一時的に眼圧が上昇するため、緑内障を進行させてしまう場合もあります。その場合はどちらを優先的に治療した方がよいのか医師と相談しながら決めましょう。同時に治療するメリットは下記のとおりです。
  • 白内障の手術を行うことで眼圧が下がりやすくなる
  • 手術が1回で済むため患者さんの負担が少ない
術後の感染症のリスクは、単独での手術の場合も同時手術の場合も同じくらいと考えられます。

白内障と緑内障は同時に治療することができますか?

梅毒の治療方法は、主にペニシリン系抗菌薬のアモキシリン投薬が一般的です。治療開始後24時間以内に、Jarisch-Herxheimer反応(ヤーリッシュ・ヘルクスハイマー反応)と呼ばれる副反応が現れることがあります。そのため、あらかじめ事前の説明や心構えが必要です。この副反応は、抗菌薬によって破壊された菌体からサイトカインが放出されることによって生じ、以下のような症状が出現します。
  • 発熱
  • 悪寒
  • 筋肉痛
  • 頭痛
ペニシリン系抗菌薬にアレルギーがある方は、ほかの薬剤が考慮されます。妊娠中の患者さんに対してテトラサイクリン系抗菌薬を使用すると、胎児の骨や歯の発達に影響を及ぼす可能性があるため注意が必要です。

白内障と緑内障の発症は予防できますか?

白内障と緑内障の発症は完全に予防する方法はありませんが、生活習慣を見直し身体の健康を保つことでリスクの軽減が期待できます。生活習慣を見直すためのポイントは下記のとおりです。
  • 栄養バランスの取れた食事を摂る
  • 早寝・早起きなど規則正しい生活を送る
  • 十分な睡眠をとる
  • ストレスを溜めすぎない
  • 適度に運動をする
  • 喫煙をしない
しかし、白内障や緑内障は加齢現象によるものが多く予防が難しいため、できるだけ早期に発見し適切な治療を行うことが大切です。眼に違和感がなくても定期的に眼科を受診しておくとよいでしょう。

編集部まとめ

説明

白内障はピントを合わせるレンズの役割をする水晶体が濁ることで、視界がぼやけたり視力が下がったりする眼疾患で、手術で人工のレンズを挿入すれば視力の回復が見込めます。 緑内障は眼圧が上昇し、視神経が圧迫されて視覚情報がうまく伝達できず視野が欠けてしまったり、視力が低下したりする眼疾患です。 手術で進行を遅らせることはできますが、失ってしまった視力は戻せません。 どちらも直接的に予防する方法はないため、生活習慣を見直し身体の健康を保つことや定期的な受診が大切です。 また、同時に発症する場合もあり進行状況によっては同時に治療ができるため、医師と相談しながら決めましょう。

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