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「ルビンシュタイン・テイビ症候群」の特徴・症状はご存知ですか?医師が監修!

 更新日:2024/01/09

ルビンシュタイン・テイビ症候群についてあまり聞き馴染みがない方も多いのではないでしょうか?
本記事ではルビンシュタイン・テイビ症候群について以下の点を中心にご紹介します!

・ルビンシュタイン・テイビ症候群とは?
・ルビンシュタイン・テイビ症候群の原因
・ルビンシュタイン・テイビ症候群の治療法

ルビンシュタイン・テイビ症候群について関心がある方は、ぜひ参考にしてください。

中路 幸之助

監修医師
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)

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1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。

ルビンシュタイン・テイビ症候群とは?

ルビンシュタイン・テイビ症候群とは?

ルビンシュタイン・テイビ症候群とはどんな病気ですか?

ルビンシュタイン・テイビ症候群は、CREBBP遺伝子またはEP300遺伝子異常によって発症し、常染色体優性遺伝病とされます。
日本では1〜2万出生に1人程度の頻度で生まれると考えられており、重度の精神運動発達遅滞や特徴的な顔立ち、幅広い拇指趾などが主な症状です。
治療には支持療法が中心であり、必要に応じた治療介入が行われます。

ルビンシュタイン・テイビ症候群の症状について教えてください。

ルビンシュタイン・テイビ症候群は、遺伝子の異常が原因で発生する希少疾患の一種です。
病気にかかるリスクは、両親が遺伝子の変異を持っている場合に高まります。
このため、家族歴がある場合は、遺伝相談などを受けることが推奨されています。
ルビンシュタイン・テイビ症候群は、主に顔や頭部に特徴的な奇形を引き起こします。
例えば、アーモンド形の目、上唇の裂け目、耳の異常などが挙げられます。
また、成長遅延や知的障害(EP300変異の一部の患者は知能正常)、心臓や腎臓の異常などの症状も見られます。
現時点では、ルビンシュタイン・テイビ症候群の治療法は確立されていません。
症状に合わせて治療が行われることがありますが、基本的には症状の改善を目的としたサポート的な治療が行われます。
以上のように、ルビンシュタイン・テイビ症候群は、遺伝子の異常が原因で発生する希少疾患です。
病気にかかるリスクは遺伝によって決まりますが、家族歴がある場合は遺伝相談を受けることが大切です。

ルビンシュタイン・テイビ症候群の特徴には何がありますか?

ルビンシュタイン・テイビ症候群は先天性症候群であり、特徴的な顔貌、幅広の母指、幅広い大きい手足指、低身長、精神発達遅滞などが見られます
患者数は、日本では15,000~30,000人に1例と推測されています。
診断は特徴的な顔貌や四肢の特徴からおよその診断が可能ですが、治療法は現在のところ根本的にありません。
合併症として、眼科疾患、停留精巣、先天性心疾患、腎奇形が挙げられます。
治療には、症状や合併症に合わせた対応が必要です。

ルビンシュタイン・テイビ症候群の原因はなんですか?

ルビンシュタイン・テイビ症候群はCREBBP遺伝子もしくはEP300遺伝子の異常によって引き起こされます
これらの遺伝子は細胞の成長や分裂に重要な役割を果たしています。
突然変異で生じることが多く、また欠失が起きても発症することがあります。
家族内で症状があっても必ずしも同胞者が罹るわけではありませんが、子供を持つ場合は50%の確率で病気を伝える可能性があります。
未知の原因遺伝子が存在する可能性もあるため、研究が進められています。

ルビンシュタイン・テイビ症候群は男女どちらに多く見られますか?

ルビンシュタイン・テイビ症候群は男女の両方に発生する可能性がありますが、一般的には男性よりも女性に多く見られます。
しかし、正確な性別の割合はまだよくわかっていません。
ルビンシュタイン・テイビ症候群は、性染色体に影響を及ぼす遺伝子の異常によって引き起こされるため、X染色体に影響を及ぼす遺伝子の欠陥が女性にある場合には、男性よりも女性に多く見られる可能性があります。
ただし、男性にはX染色体が1本しかないため、男性にこの症候群が見られる場合は、その男性の母親が異常なX染色体を持っていたことが原因であることが多いです。
また、ルビンシュタイン・テイビ症候群は、まれな疾患であるため、正確な発症率は不明です。
しかし、世界中で発生しており、性別や人種による差異が報告されています。

ルビンシュタイン・テイビ症候群の治療

ルビンシュタイン・テイビ症候群の治療

ルビンシュタイン・テイビ症候群の治療法を教えてください

ルビンシュタイン・テイビ症候群の治療法には根本的なものはありません。
そのため、症状に応じた支持療法が主要な治療法となります。
乳幼児期では、成長障害や呼吸器感染症などが問題になるため、栄養摂取方法の工夫や適宜の抗生物質が使用されます。
年齢を重ねると、精神運動発達による影響が前面に出るため、症状に合わせた介入が必要です。
慢性的に症状が続くため、長期にわたって医療体制が必要です。
各症状に対して、一般的な対症療法が行われますが、母指の変形が強い場合には外科手術が必要になることもあります。

症状の進行を遅らせるための治療法はありますか?

ルビンシュタイン・テイビ症候群は、遺伝的な疾患であり、その症状は進行性の傾向があります。
しかし、現在までに確立された特定の治療法はありません。
そのため、症状の進行を遅らせるために、以下のような治療法が一般的に用いられています。
まず、定期的なフォローアップと管理が必要です。
症状の進行を評価し、必要な治療や支援を提供することができます。
また、療育プログラムを受けることが推奨されます。
このプログラムには、言語療法、理学療法、職業療法などが含まれ、社会的なスキルや自立能力を向上させることができます。
さらに、薬物療法が行われる場合もあります。
症状の一部に対して、抗てんかん薬や抗精神病薬が処方されることがあります。
これらの薬物は、症状のコントロールや行動の調整に役立つことがあります。
そして、支援グループへの参加も有用です。
ルビンシュタイン・テイビ症候群を持つ人々やその家族は、支援グループへの参加を検討することができます。
ここでは、同じような状況にある人々と交流し、情報や助言を得ることができます。

その他

その他

ルビンシュタイン・テイビ症候群の合併症はありますか?

ルビンシュタイン・テイビ症候群は、知的障害や精神運動発達遅滞、特徴的な顔貌、手足の親指の幅広さ、身長の低さなどを引き起こす遺伝子疾患です。
その合併症には、先天性心疾患や停留精巣、尿道下裂、斜視、歯の異常、側彎症、悪性腫瘍などがあります。
低血糖も合併症の一つであり、治療には注意が必要です。
生活面で長期にわたる支障をきたすため、早期の治療が必要です。
また、誤嚥を繰り返す呼吸器感染症が続発することが多く、運動面の発達も遅れる傾向があるため、定期的な検査や治療が必要です。

ルビンシュタイン・テイビ症候群で気をつけなければいけないことはありますか?

ルビンシュタイン・テイビ症候群で気をつけることは、健康的な生活を心がけることです。
バランスの良い食事、適度な運動、十分な睡眠を心がけましょう。
また、感冒などの病気が原因で全身の体調を崩すことがあるため、注意が必要です。
定期的な医師の診察や、症状の変化があった場合は早めに医師に相談しましょう。

ルビンシュタイン・テイビ症候群を持つ人々は、どのような予後を持っていますか?

ルビンシュタイン・テイビ症候群を持つ人々の予後は、症状の程度によって異なります
この症候群は、身体的な発達の遅れ、知的障害、行動障害などの重篤な症状を引き起こすことがあります。
しかし、軽度から中程度の症状を示す場合もあり、個人差があります。
ルビンシュタイン・テイビ症候群を持つ人々は、継続的な治療や支援を受けることで、社会的なスキルを向上させ、日常生活での自立を助けることができます。
また、早期に治療を始めることが重要であり、適切な治療を受けることで、症状の進行を遅らせることができます。
総合的に言えることは、ルビンシュタイン・テイビ症候群を持つ人々は、長期的な治療と支援を必要とする場合があり、その予後は症状の程度、治療の効果、個人差などによって異なるということです。

編集部まとめ

ルビンシュタイン・テイビ症候群
本記事では、ルビンシュタイン・テイビ症候群について症状、原因、治療法などについて解説しました。
・ルビンシュタイン・テイビ症候群は、先天性の遺伝子異常によって引き起こされる希少な疾患の一種
・ルビンシュタイン・テイビ症候群はCREBBP遺伝子もしくはEP300遺伝子の異常によって引き起こされる
・ルビンシュタイン・テイビ症候群は症状に応じた支持療法が必要

ルビンシュタイン・テイビ症候群について正しい知識を持ち、早期発見・治療することが大切です。
本記事が少しでもお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事の監修医師