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「胸痛症候群」を発症すると現れる症状・発症しやすい人の特徴はご存知ですか?

公開日:2023/01/24  更新日:2023/01/23
「胸痛症候群」を発症すると現れる症状・発症しやすい人の特徴はご存知ですか?

さまざまな原因によっておこる胸痛。胸痛は人によって感じる痛みも場所もさまざまです。また胸の痛みの原因は心臓だけではありません。心臓以外のところが原因で痛みが出ていることも多いです。

その中でも原因不明の胸痛を胸痛症候群といいます。胸の痛みなので命に関わる重い病気なのではと不安になる方も多いのではないでしょうか。その上痛みの原因が不明となるとさらに心配になってしまいます。

そんな不安が少しでも取り除けるように、今回は胸痛症候群の詳しい解説と対処法を説明していきます。

郷 正憲

監修医師
郷 正憲(徳島赤十字病院)

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徳島赤十字病院勤務。著書は「看護師と研修医のための全身管理の本」。日本麻酔科学会専門医、日本救急医学会ICLSコースディレクター、JB-POT。

胸痛症候群とはどんな病気?

胸を押さえる女性

胸痛症候群はどんな病気なのでしょうか?

胸痛症候群とは原因不明の胸痛のことをいい、どれだけ検査をしても胸痛の原因がどの病気にも当てはまらない時に胸痛症候群と診断されます。
胸痛の原因がわかり病名がつくと胸痛症候群から除外されます。胸痛症候群は筋・骨格疾患や心因性が原因で起こることも多いです。
また精神的なストレスなどによっても胸痛を引き起こす可能性があるため、胸痛症候群に繋がることがあります。

胸痛症候群にみられる症状や兆候を教えて下さい。

胸痛症候群は常に痛みがあるものではなく急に痛みが出ることが多く、胸が締め付けられたりチクチク・ピリピリしたり、ピンポイントに痛みがでることが多いです。
運動時より安静時に痛みがおきやすく、肋間筋や肋間神経にも関係していて、胸の奥よりも表面の方で痛みがでやすいです。
他にも精神的に負荷がかかることで息苦しさや動悸なども起こりやすくなります。
あまり長時間の痛みではなく短時間で不定期に胸痛がおこりやすく、体を動かしたり姿勢を変えたりすることで痛みがでたり、深呼吸すると痛みがでたりすることもあります。

胸痛症候群にはどのような病気がありますか?

胸痛症候群は原因不明の症状なのでどの病気にも該当しないです。しかし胸痛が起こる病気はたくさんあります。

  • 心疾患(狭心症・心筋梗塞)
  • 急性大動脈解離
  • 骨や筋肉の疾患
  • 逆流性食道炎
  • 肺血栓塞栓症
  • 急性心膜炎
  • 助間神経痛
  • 心因性(ストレス)
  • 肋骨骨折

などが胸痛がでやすい病気です。例えば数分〜15分程胸部に痛みが持続している時、狭心症が疑われます。
そしてそのまま痛みが30分以上続くと心筋梗塞の疑いがあります。
また胸痛から呼吸困難・冷汗・吐き気・嘔吐・めまいなどの症状がある時は重症度が高いので早急に病院で受診しましょう。
もし胸痛症候群と診断されても症状が良くならなかったり、酷くなったりした時は我慢せずに医師に相談することをおすすめします。

胸痛症候群を発症する原因は何ですか?

胸痛症候群が発症する原因はわからないことが多いです。
人によって胸痛症候群が発症する原因はさまざまですが、中でも多いのが胸ではなくその近くの筋肉や骨に関係していて筋肉や骨が成長する過程で痛みが出ることがあります。
またストレスなどが原因で胸が苦しくなったり息苦しくなることも原因になることがあるので、心臓とは関係のないところが原因で胸痛症候群が起こることがほとんどです。
もともと心臓に疾患がある方に胸痛が起きた時は胸痛症候群ではなく重い症状の可能性もあるので注意が必要になります。

胸痛症候群になりやすい人の特徴があれば教えて下さい。

10代から20代の若い女性に胸痛症候群がみられやすいです。また成長期や思春期にも症状がでることがあります。
若い女性にみられやすい症状ですが、男性にみられることもあります。成長期の子供からストレスを抱えやすい大人まで胸痛症候群は誰にでもなる可能性があるのです。

胸痛症候群の受診目安や診断・検査方法

ドクター

胸痛症候群は放置しておくのは危険ですか?

ハッキリとした原因がわからない胸痛症候群は自然と痛みがなくなることもありますが、緊急性の病気に繋がることもありますので注意が必要です。
ただし若い人の胸痛症候群は狭心症や心筋梗塞などの重い病気の可能性は低いので、時間が経つと改善されることも多いです。
違和感を感じたら自分で判断するのではなく一度病院を受診してみることをおすすめします。しっかり医師に相談して病院の検査で異常がなければ様子をみてみるのも良いでしょう。

胸痛症候群を疑う場合の受診目安を教えて下さい。

胸の不快感や違和感がある時、胸が締め付けられるような痛みがある時、繰り返し痛みが起こる時などに受診すると良いと思います。
また胸痛症候群は命に関わる緊急性の病気に繋がることも少なくありません。今までと違う痛みや痛みが強い時、長い時間痛みが続く時は早急に病院で受診しましょう。

何科に受診したら良いのでしょうか?

胸痛の症状が出たらまずは内科や循環器内科・呼吸器内科を受診するのが良いでしょう。
胸痛症候群にはさまざまな原因がありますので、検査しても原因がわからない時は整形外科や診療内科を受診することもおすすめです。

胸痛症候群の診断はどのような検査を行いますか?

胸痛の症状がある時はまず血液検査や心電図・レントゲン検査などで心臓の異常がないか確認し、その後必要であれば心臓のCT検査を行うこともあります。
どの検査をしても異常が見つからなかった時に胸痛症候群と診断されることが多いです。

胸痛症候群の治療方法や予防方法

背伸びしている女性

胸痛症候群の治療方法が知りたいです。

胸痛症候群は原因が特定できないので、確かな治療方法はありません。しかし時間が経つと痛みがなくなることがほとんどなので自然に改善していくことが多いです。
予防方法としてまずはストレスを溜めないことです。ストレスを感じたらリフレッシュしたり、ストレスの元になっていることから少し離れてみるのもいいでしょう。食生活や生活習慣を見直すことも大切になります。
塩分の高い食事や高カロリーな食事は血圧をあげます。血圧があがると心臓に負担がかかりやすくなるので注意が必要です。
その他にも睡眠をしっかりとりお風呂にゆっくり浸かりリラックスする時間を作ること、また栄養バランスのとれた食事をすることもおすすめです。

胸痛症候群の治療期間はどのくらい掛かるのでしょうか?

治療期間としては人によって違います。決まった治療がないため、ほとんどの方が経過観察となることが多いでしょう。
胸痛症候群は治療をしなくても自然に痛みがなくなることが多いのが特徴です。

胸痛症候群を予防する方のセルフチェック法はありますか?

胸痛症候群のセルフチェックとして、いつから症状があるのか、どのくらいの時間痛むのか、痛みの強さ、痛む場所などを記録しておきましょう。
また胸痛が起こる場所を指などで押さえた時に痛みがあると成長痛や骨・筋肉に関係している可能性もあります。
胸痛症候群の原因は自分ではわからないことが多いので、記録した症状を医師に相談することをおすすめします。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

原因不明の胸痛症候群。病院で検査したのに原因がわからない、症状が良くならないなんてとても不安になると思います。
胸痛を感じたら安静にし、病院を受診して医師に自分の症状をしっかり伝えてみましょう。医師に胸痛症候群と診断されたらあまり不安にならず時間と共に改善するまで様子をみると良いと思います。
胸痛症候群と診断されても症状が改善されない時や痛みが長く続く時、痛みが強くなる時は他の病気の可能性もありますので内科や循環器内科の病院だけでなく、整形外科や心療内科を受診して医師に相談してみてください。

編集部まとめ

胸を手を当てる女性
若い人の胸痛症候群は命に関わることは少なく、ほとんどの方が時間とともに改善されていきます。胸痛が繰り返しおこりなかなか改善されない方は、何回か病院を受診してみると良いでしょう。

胸痛には命に関わる病気の症状もありますので、狭心症や心筋梗塞などの緊急性の高い病気の疑いがある時はすぐに病院を受診しましょう。いつもと違う痛みや違和感を感じたら医師に相談することをおすすめします。

身体の変化は自分自身が1番気づきます。自分の心や身体の変化により早く気づくことで病気が酷くなる前に対処することができるでしょう。胸痛がよくおきる場合は自己判断せずしっかり病院を受診して不安を取り除くことも大切です。

胸痛症候群は治ることが多いです。胸痛症候群と診断されたらあまり不安になりすぎず医師と相談しながら改善していきましょう。