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AGA(男性型脱毛症)の初期症状にはどんなサインがある?発症の症状・治療薬について詳しく解説

 更新日:2024/07/10
aga 初期症状

「自分の髪の毛って、こんなに少なかったっけ?」と、急に不安を感じたことはありませんか。一度気にしてしまうと、人からの視線が気になったり、ストレスを感じたりすることもあるでしょう。

薄毛について行ったアンケートでは、1,260万人の男性が薄毛を意識したことがあると回答しています。

薄毛の原因の一つであるAGAは、自然治癒は困難ですが、早めの治療で頭皮の状態を改善できる可能性があります。

髪の毛が抜けてしまうAGAの症状や治療法が知りたい方は、ぜひこの記事を参考にしてください。

吉田 大貴

監修薬剤師
吉田 大貴(薬剤師)

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経歴
城西大学薬学部卒 株式会社pharb所属

保有免許・資格
薬剤師免許、認知症研修認定薬剤師

AGA(男性型脱毛症)の初期症状・発症のサインは?

頭皮
AGAの症状は、早い方だと思春期を過ぎた20代後半頃から始まり、進行する病気の1つです。AGAは遺伝的な問題や男性ホルモンの問題により発症します。
しかし、ストレスや生活習慣の乱れ、喫煙・飲酒が原因となっている場合もあるでしょう。頭皮の状態だけでなく、一緒に日々の生活を振り返ることも大切です。
まずは、AGAが始まる目安になる症状について、4つ紹介していきます。1つでも当てはまる項目があれば、AGAかもしれません。

抜け毛が増えてきた

ブラッシングや洗髪の際に抜け毛が増えてきたと感じる方は、AGAのサインの可能性があります。正常な人でも毎日50〜100本ほどは、髪の毛が抜けています。
100本ほど毛が抜けても、髪の毛全体の90%ほどは残っているため、頭皮はふさふさです。しかし、明らかにシャンプー時や枕に付いている毛が多くなった方は、AGAが始まっているかもしれません。
ヘアサイクルでは、髪の毛の生成が追いつかなくなったとき、徐々に頭皮が現れます。髪の毛は生えず、抜け落ちていく量が増えれば、薄毛につながります。

髪が細くやわらかくなった

髪の毛の弾力性がなくなったり 、細くなってきたりしてきたら、AGAの発症を疑うポイントです。毛が細くなると、髪の毛のすき間から頭皮が透けて見えるようになり、薄毛が目立つようになります。
ほかにも、頭皮から毛は生えているけど、産毛のような髪の毛が増えてきたら、AGAの疑いがあります。髪の毛にハリやコシがなくなり、急に髪の毛がやわらかくなることはないでしょう。セルフチェックや、理容院や美容院で髪の毛の状態について、質問してみる方法もおすすめです。

おでこが広くなった

鏡を見たとき、おでこが広くなったかもしれないと感じている方は要注意です。おでこを含む前頭部や、頭のてっぺんである頭頂部の地肌が目立ってきた方は、AGAの初期症状かもしれません。
前頭部の髪の毛が抜けはじめると、U字型に見える薄毛の状態になります。しかし、普段の生活習慣やストレスでも脱毛するため、ライフスタイルの見直しもおすすめです。

髪のボリュームがなくなってきた

日常的に髪の毛を整えたり、頭を洗ったりしたときに、髪の毛のボリュームが少なくなってきたと感じていませんか。ボリュームの減少もAGAの初期症状です。
いつも通りのヘアスタイルをしても、太くて程よい弾力性のある髪でなければ、満足のいく髪型に決まらないこともあります。抜け毛が少ない方でも、髪の毛の質の変化は治療で改善する可能性もあります。

AGA(男性型脱毛症)の症状

抜け毛
AGAの初期症状をみてきましたが、進行するとどのような症状が起きるのか解説していきます。髪の毛は第一印象を左右し、頭皮の見え方で相手に与える印象を変えることもあるでしょう。
実際にふさふさとしてハリやコシのある髪の毛は相手によい印象を与えます。下記のいずれかの症状が現れてきたら、AGA治療の検討がおすすめです。症状を自覚してから治療までの時間が短いほど、治療の効果も期待できます。

髪の毛の寿命が短くなる

肌のターンオーバーと同様に、髪の毛にも 生まれ変わるサイクルがあります。人間のヘアサイクルは成長期から退行期、休止期の3つの期間を生涯繰り返しています。

  • 成長期:2~6年間
  • 退行期:数週間
  • 休止期:2~4ヵ月

しかし、サイクルを繰り返した髪の毛は、年齢や遺伝、ストレスなどが原因で徐々に乱れやすくなります。そのため、細く短い髪の毛までしか成長できません。早い人だと、20代から抜け毛が一般的な量の2〜3倍になり、ハゲてみえるでしょう。
症状を感じ始めた時点で、治療の検討や開始をおすすめします。発毛を促すためには、AGA治療薬を内服・塗布して頭皮の状態を整えることが必要です。

髪の生え際が薄くなる

AGAは男性ホルモンや遺伝的な問題のため、自然治癒は見込めません。そのため、髪の毛が生えなくなれば、生え際の薄毛は進行していくでしょう。
おでこが徐々にM字ハゲと呼ばれる状態になり、脱毛が進めばU字ハゲと呼ばれる状態になるかもしれません。年齢とともに髪の毛はやわらかく、また細い状態でしか髪の毛が生えてこない場合もあります。
髪の毛の生え際が薄くなってきたと感じ始めたら、早めの対策が大切になります。

頭頂部の髪が薄くなる

M字ではなく、頭頂部の髪の毛から薄くなるというパターンの方もいます。この場合、一般的にはO字ハゲやつむじハゲともいわれています。
頭頂部は自分で気がつきにくく、ほかの人からの指摘で気がつく場合もあるかもしれません。また、髪の毛は生えていても、短く縮れ毛のような髪の毛であれば注意しましょう。

AGA(男性型脱毛症)の治療薬について

薬をつける
AGAと認められたら薬剤を使用し、ホルモンの働きを正常化、頭皮の環境を整えて発毛サイクルを正常にしていきます。使用頻度の高いフィナステリドやデュタステリド・ミノキシジルについて紹介していきます。
AGAの治療には、検査代や薬代で1〜3万円/月(税込)程です。参考にしてみてください。治療方法は費用も含め専門の医師と相談していきましょう。

フィナステリド(内服薬)

フィナステリドは男性専用の治療薬です。抜け毛の原因を押さえ、頭頂部〜前頭部の乱れた髪のサイクルを正常化する効果があります。言い換えれば、これから生えてくる髪の毛を守るための薬です。効果を実感するには、約6ヵ月の内服が必要とされています。
日本皮膚科学会からも、AGAの方へ高く推奨されており、多くの患者さんに使用される薬です。ヘアサイクルを正常にするためには時間かかるため、焦らず治療を続けてみましょう。

デュタステリド(内服薬)

デュタステリドも、フィナステリドと同様に男性型脱毛症のみに適応している治療薬です。ほかのタイプの脱毛症には効果がありません。また、20歳未満での使用では、安全性や有効性が確立されていない薬になります。
6ヵ月以上は投薬を継続し、薬の効果を評価していきます。脱毛させないためにホルモンの働きをコントロールし、抜けにくい太くてやわらかな髪の毛にするための薬です。脱毛を予防し、発毛の環境を整えられますが、金銭的な負担になる可能性もあります。
デュタステリドの価格は、フィナステリドよりも高いためです。AGAは継続的な治療が必要なため、まずは費用も含め、専門の医師と治療方法を検討してみてください。

ミノキシジル(外用薬)

ミノキシジルは、内服薬だけでなく、頭皮に塗布するタイプの薬剤もあります。男性型脱毛症のほかに、壮年性脱毛症にも使用可能です。発毛を促進する薬であり、攻めの薬とされています。
外用薬であれば女性用の商品もあります。しかし、男女で濃度が違う場合があるため、男性用の商品を選択しましょう。ミノキシジルローション5%の製剤を使用した場合、少なくとも4ヵ月以上の継続的な使用で、効果の有無を判断します。
外用薬は単体だけでなく、フィナステリドやデュタステリドのような内服薬と一緒に使用することがおすすめです。併用することで、体の内側と外側から薄毛への治療効果を期待できます。

編集部まとめ

鏡で髪を確認
AGAは早期治療で、頭皮の状態の改善に期待できます。弾力性のある太い髪の毛は、健康的にも見えるでしょう。

また、薄毛は日常的なストレスや習慣が原因の可能性もあります。薬の内服や塗布だけでなく、食事や睡眠の見直しなども、髪の毛の成長に大きなメリットがあります。

現在は、インターネットショッピングでも簡単に内服薬や外用薬が手に入るでしょう。ですが、偽造品も多くあるためトラブルが生じる可能性もあります。

万が一、トラブルが生じても自己責任となり、治療のために追加でクリニックに通う必要があるかもしれません。

安心して治療するためにも、ストレスを減らして生活習慣を整え、専門家に相談しながら治療をしていく方法がおすすめです。まずは、AGAの治療ができるクリニックに、相談してみてください。

この記事の監修薬剤師