AGAが引き起こすつむじはげ！そのメカニズムと予防法を徹底解説

AGAが引き起こすつむじはげの原因

AGAが引き起こすつむじはげの主な原因を以下に挙げてみましょう。

• 遺伝
• 男性ホルモン
• 生活習慣の乱れ

ここでは、これら3つの原因について詳しく説明していきます。

男性ホルモンの影響

つむじはげは、主に男性ホルモンの一種であるテストステロンがジヒドロテストステロンに変わることによって引き起こされます。
このジヒドロテストステロンは頭皮の毛包に強く作用し、毛包を小さくし衰退させるのです。ジヒドロテストステロンが特定の毛包に影響を与え、その毛包が小さくなるため髪の毛が細くなります。
さらに、髪の生える周期が通常よりも短くなり、新しい髪が生えにくくなるのです。このプロセスが進むと、つむじはげが現れる可能性が高くなります。男性ホルモンの影響によるつむじはげは、遺伝的な要因と結びつくことが一般的です。

遺伝

つむじはげと遺伝の関係は密接で、主に遺伝的な要因が影響しているのです。
つむじはげは、家族に脱毛の傾向がある場合に、その遺伝的な影響が顕著に表れることがよくあります。頭部や前立腺などに存在する5αリダクターゼという酵素が、優性遺伝として両親から引き継がれるのです。
例えば、親や祖父母などの家族につむじはげが見られると、その遺伝子が次の世代に引き継がれつむじはげのリスクが上昇するでしょう。
遺伝的な傾向が強い場合に家族内でつむじはげが見られると、その個人が将来的につむじはげになる可能性 が高まります。

生活習慣の乱れ

個々の生活習慣は異なり、無自覚のままで毛髪に悪影響を与えることがあります。薄毛の進行は生活習慣と密接に関連しており、特に食事・運動・睡眠の改善が必要です。
栄養不足や飲酒・喫煙の過剰は髪の成長に影響を与えます。バランスの取れた食事や適切な運動、十分な睡眠は髪の健康に重要です。
飲酒や喫煙は控えるべきでしょう。特にアルコールの過剰摂取は血行不良を引き起こし、肝臓への負担で発毛力が低下します。
タバコの有害物質は頭皮の血行不良を招き、これが薄毛の原因になるのです。生活習慣の改善が薄毛の予防や改善に役立ちます。

AGAが引き起こすつむじはげ（薄毛）の見分け方の基準

頭頂部 にはつむじがあり、その形や数は人それぞれ異なります。つむじはげは、頭頂部周辺が薄くなる一般的な薄毛 のパターンで、特に日本の男性によく見られるのです。
つむじはげは年齢に関係なく10代から進行することがあり、若い人にとっては精神的な影響が大きいこともあるでしょう。通常、つむじ周辺の髪は地肌が見えやすい傾向があるため、はげているかどうかの判別が難しいのです。
自分がつむじはげなのか気になる方もいるでしょう。ここでは、つむじはげの見分け方の基準について詳しく説明します。

つむじ周りの地肌が見える

頭皮の色に着目することで、頭皮の状態を詳細に理解できます。通常、健康なつむじは右回りまたは左回りに渦巻き、その中心だけ地肌が見える状態です。
ところが、つむじはげの場合は渦が解れ始め地肌が透ける範囲が広がり、頭頂部の地肌が透けて見えるようになります。
この変化は照明を使って確認でき、頭皮の色と透け方を観察することが可能です。地肌が透ける面積の広がりは、毛量が減っているサインとなります。

つむじ周りの肌色が正常

つむじ周りの正常な肌色は、通常の頭皮の色と調和し均一で健康な状態を示します。
健康なつむじでは、頭皮が透けず肌が異常に白かったり赤かったり、または異常に黒くないことが特徴です。つまり、肌色が均一で自然な状態であることは、頭皮の健康を示しているのです。
逆に、肌の変色や異常な赤み・白さ・黒さが見られる場合は、頭皮に関連する問題や異常の可能性があります。

つむじが渦巻いていない

本来、頭皮が健康なつむじは美しい渦を描いており、それによって毛の流れがはっきりと見受けられます。
しかし、つむじはげが進行すると髪の毛の量が減り、産毛のような髪が増えることで毛の流れを維持することができなくなるのです。
この結果、髪がすだれのように見え毛の流れが乱れ、つむじはげの初期の兆候が現れるようになります。

つむじ周辺の毛が細い・短い

健康なつむじは、頭頂部の髪がほかの部分と同じように太くて長いものです。しかし、つむじはげが進行すると頭頂部のヘアサイクルが乱れ、髪の毛が十分に成長できなくなります。
その結果、頭頂部の髪がほかの部分と比べて、細く短く見えるようになるのです。頭頂部が薄毛になるためほかの部分と髪の質や長さを比較してみると、つむじはげの有無がより詳細に判別できるでしょう。

AGAが引き起こすつむじはげに効果のある治療薬

AGAは、日本人男性の約3割が発症する脱毛症です。多くの人がAGAに悩んでいますが、現在では有効な治療法が複数存在します。
AGA治療には内服薬と外用薬があり、ここに適した薬を選択することで薄毛を改善できます。AGAが引き起こすつむじはげに効果のある治療薬にはどのような種類があるのでしょうか。こちらでは、AGA治療薬の種類・特徴・効果について詳しく解説していきます。

フィナステリド

フィナステリドは、プロペシアとして知られるAGA治療薬の有効成分です。この成分は、男性ホルモンの作用を抑制する抗アンドロゲン剤で、アメリカのメルク社が開発しました。
フィナステリドの原料は、アメリカ南東部に自生する背の低いヤシの木であるノコギリヤシから抽出され化学合成されています。AGAの原因の一つは男性ホルモンの一種であるジヒドロテストステロンです。テストステロンが5αリダクターゼと結合して生成されるホルモンが、薄毛を引き起こす可能性があります。
フィナステリドは内服することで血液を通じて毛根に届き、ジヒドロテストステロンを生成する5αリダクターゼを抑制するのです。これにより、毛母細胞への影響を抑制し、ジヒドロテストステロンによる薄毛の進行を防ぎます。AGAの原因であるジヒドロテストステロンはヘアサイクルを乱し、髪の成長を阻害するのです。
フィナステリドの服用により、ジヒドロテストステロンの発生を防ぎヘアサイクルを正常に戻すことができます。抜け毛が増える場合はヘアサイクルが乱れている可能性があるため、フィナステリドの服用が効果的です。
ただし、副作用として、肝機能障害・勃起障害・乳房圧痛などの可能性があるため、使用には医師の処方と指導が必要です。女性の服用は禁忌とされています。

デュタステリド

デュタステリドはグラクソ・スミスクライン株式会社が開発したAGA治療薬ザガーロに含まれる有効成分です。デュタステリドは本来、前立腺肥大治療薬のアボルブの有効成分として開発されたものです。
ところが、AGAの改善効果が期待できることが判明しサガーロとして再開発され、AGA治療にも用いられるようになりました。デュタステリドは、AGAの原因である有害な男性ホルモンのジヒドロテストステロン生成を抑制する薬です。
この働きを担う5αリダクターゼと呼ばれる酵素を抑制し、AGAに関与する5αリダクターゼI型・II型の両方をブロックします。I型は全身の皮脂腺に、II型は前頭部・頭頂部の毛乳頭や前立腺に発現するのです。したがって、AGAでは主にII型が影響していると考えられます。
デュタステリドはフィナステリドとは異なり、II型への効果はフィナステリドの3倍程あるのです。総じてデュタステリドは、AGAの進行を約1.5倍程度抑制するとされています。
デュタステリドの副作用には勃起機能障害・肝機能障害・女性化乳房などが報告されているため、異常を感じた場合は医師への相談が必要です。デュタステリドは女性の服用は原則認められていません。また、直接触れることも避けるようにしましょう。

ミノキシジル

ミノキシジルはもともと高血圧治療に使われる薬で、1979年には高血圧治療薬として登場しました。しかし、多毛という副作用が見られたため、発毛剤として再開発されたのです。1988年にはAGA治療薬として認められました。
現在では、フィナステリドやデュタステリドと同様に、主要なAGA治療薬として広く使用されています。ミノキシジルは血管を広げ血流を改善するだけでなく、髪の成長を促進する毛乳頭細胞に直接作用するのです。ヘアサイクルを延長させる働きがあり、発毛因子の産生を促進させ毛乳頭細胞自体の増殖を助けます。
また、ミノキシジルは毛母細胞の死滅を抑制し、ヘアサイクルの成長期を延長することで育毛や脱毛の抑制に寄与するのです。ミノキシジルには、内服薬と外用薬の2つの形態があり、それぞれ異なる副作用があります。
内服薬は体内に取り込まれるため、動悸・めまい・血圧低下などの副作用が報告されているのです。対して、外用薬は直接頭皮に塗布するため、頭皮トラブルが起こる可能性があります。