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「ドライヤーで女性の抜け毛」が増える原因はご存知ですか?対策も解説!

 公開日:2023/09/22
「ドライヤーで女性の抜け毛」が増える原因はご存知ですか?対策も解説!

健康で美しい髪で過ごすためにはドライヤーの使い方にも気をつけてほしいです。

ドライヤーによって髪は熱ダメージを受けることがあります。またドライヤー中に髪を手で強く擦ると摩擦ダメージを受けます。髪の毛はダメージを受けると修復できません。

ダメージを受けた髪の毛は十分な成長ができずに、抜け落ちてしまう可能性があります。

ドライヤーを正しく使うことは、抜け毛の予防・対策にもなるのです。

ほぼ毎日使うものなので正しく使い、髪へのダメージを減らし健康的な髪でいられるようにしましょう。

竹内 想

監修医師
竹内 想(名古屋大学医学部附属病院)

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名古屋大学医学部附属病院にて勤務。国立大学医学部を卒業後、市中病院にて内科・救急・在宅診療など含めた診療経験を積む。専門領域は専門は皮膚・美容皮膚、一般内科・形成外科・美容外科にも知見。

ドライヤーは女性の抜け毛の原因になる?

ドライヤー

ドライヤーは抜け毛の原因になることがあります。
ドライヤーの熱によるダメージで髪の毛は抜けやすくなる場合があるので注意が必要です。ドライヤーの熱によるダメージは頭皮・髪の毛を乾燥させます。
しかし一般的には1日50〜100本程度なら誰にでも見られる抜け毛の量です。
あまりにも多くの抜け毛が見られる場合は、髪の成長サイクルになんらかの問題があるかもしれません。
またドライヤー後に抜けたものにどのような特徴が多いかを見ることで、抜け毛の原因特定に役立つ場合がありますので、気になる方はチェックしてみましょう。

ある程度の本数の髪が抜けるのは自然なこと

個人差はありますが髪の毛が抜けるのは、誰にでもあることです。髪の成長サイクルは成長期・退行期・休止期となっていて、通常2〜6年で生え変わるとされています。休止期に入ると髪の毛が抜け落ちます。
1日の抜け毛の本数は50〜100本程度と言われていて、環境やストレスなどによっても変動します。
髪の毛は10万本程度あると言われているので、それらの0.1%程度にしかならないのでそこまで過度に心配する必要はありません。
しかし抜け過ぎは薄毛の進行をサインするものになるので、注意が必要です。

抜けた毛の長さや太さをチェック

抜けた際に見てほしい大切なポイントがあり、それが抜けた髪の毛の長さや太さです。これらのポイントを見ることは、抜け毛の原因を特定する上で役立つことがあります。
先ほど解説した成長サイクルに関わることなのですが、成長期に十分に成長できていない髪の毛は短く細いものになります。成長サイクルに問題がなかった場合の髪の毛は、長さがバラバラであり、太さも一様ではありません。
何らかの問題があり成長期の期間が十分にとれていないと、抜けやすい髪の毛になってしまうのです。また毛根に膨らみがないのも、十分な成長をできていない髪の毛の特徴です。

頭皮が熱でダメージを受けて抜け毛が増えることも

髪の毛がダメージを受ける要因は熱・摩擦・乾燥などの物理的要因と、酸・アルカリ・酸化剤・還元剤などの化学的要因の2つです。
物理的要因はドライヤーの熱によるもの・ブラッシングによる摩擦があり、化学的要因にはパーマ・ヘアカラー剤・ヘアブリーチなどがあります。
ドライヤーを長時間当てることで、毛根にストレスを与え髪の成長を妨げ、結果的に抜け毛が増える原因となります。
髪の毛は生理活性のない細胞の集まりです。一度ダメージを受けると修復できません。
一度ダメージを受けた髪は十分な成長ができずに、抜け落ちやすくなるので注意が必要です。

ドライヤーの正しい使い方

ドライヤーを使う女性

ドライヤーを正しく使うためには、以下のようなポイントに気をつけましょう。

  • 20cm程度離して使う
  • 根本から乾かしていく
  • ある程度乾いたら冷風に切り替える

これらのポイントに気をつけることで、抜け毛の予防にもつながり良い髪質を保つことが可能です。
良い髪質というのはツヤがある・ダメージがない・手触りが滑らかなどの特徴があり、いつまでも若々しく見られますので、ドライヤーを正しく使うように心がけましょう。

20cm程度離して使う

ドライヤーで髪を乾燥させる場合は、髪の毛から20cm程度離しましょう。
ドライヤーから噴き出る熱風は100〜120℃と高温で、吹き出し口から離しても70〜90℃程の熱を持ちます。
ドライヤーの熱によって髪の毛にダメージを与えないためにも、20cm程度離して乾燥させましょう。
また1ヶ所に当てすぎるのも良くないので、左右に振りながら乾かすことを意識すると良いです。

根元から乾かしていく

髪を乾かす際、一番乾きにくいとされているのが根元の部分です。
髪の根元が乾いていないと、根元がダメージを受けてしまいます。しかも頭皮に水分が残っている状態ですから、雑菌やフケ・かゆみの原因となり良いことがありません。
頭皮環境を清潔に保てていないと、抜け毛や薄毛の原因となってしまいます。
髪を乾かす際は、根元から乾かすことを意識しましょう。根本から乾かすことで、髪全体にボリュームを出せて、若々しい印象を与えることが可能です。

ある程度乾いたら冷風に切り替える

髪をある程度乾かしたら冷風に切り替えることで、熱によるダメージを軽減できます。
ドライヤーから出る温風は高温です。温風を当て続けた髪の毛は熱を持ち、それによってダメージを受けます。
また温風を当て続けると汗をかく原因にもなりかねません。汗をかいて放置すると、頭皮環境を悪化させることがあるので注意が必要です。
ある程度乾かしてから冷風を当てることで、髪の毛が持った熱を取り除き雑菌の繁殖を抑えられます。
また冷風を使うことで、髪の毛を引き締めツヤやまとまりが増したり血行を良くしたりします
適度に温風・冷風を使い分けましょう。

ドライヤーによる抜け毛の対策は?

髪の毛先を気にする女性

ドライヤーで髪を乾かすときに、いくつかのポイントに気をつけることで抜け毛の対策は可能です。

  • ドライヤーの前にしっかりタオルドライする
  • ドライヤーの前にブラッシングをする
  • アウトバストリートメントを使う

これらのポイントに注意することで髪へのダメージを少なくでき、また抜け毛の対策になります。
髪質が良いと魅力的な女性に見られます。
髪に与えるダメージを少なくし、抜け毛が増えないような対策をしていきましょう。
できるとこから始めることだけでも、十分な対策になります。

ドライヤーの前にしっかりタオルドライする

ドライヤーで乾かす前に、しっかりとタオルドライすることで抜け毛の対策をすることが可能です。髪の毛の表面の水分を、マッサージをするように丁寧にとるのがおすすめです。
注意してほしい点は、力を入れてゴシゴシ拭くのはやめましょう。摩擦によって髪にダメージを与えてしまいます。ダメージによって抜け毛が増えてしまう可能性があります。
タオルで髪の毛を挟むように水分を取り除いてください。
タオルドライをしっかり行うことで、ドライヤーを当てる時間も短くすることが可能です。

ドライヤーの前にブラッシングをする

濡れて絡まった髪の毛を解かしてから、ドライヤーを行うことも大切です。
使うブラシは目の細かいものより荒いものの方がよく、細かい目のブラシは髪の毛が引っかかりやすく切れ毛の原因にもなります。
ドライヤーで乾かす前にブラッシングをすることで、水分を均等に頭皮に行き渡らせドライヤーによる熱ダメージを予防できます。
ブラッシングする際は、あまり力を入れずに行うことが重要です。力を入れてブラッシングを行うと、絡まった髪の毛を引きちぎってしまう恐れがあるので注意しましょう。

アウトバストリートメントを使う

アウトバストリートメントは髪の毛の保湿・エイジングケア・ツヤ・まとまりを与えます。
またドライヤーを行う前につけることで、熱によるダメージ軽減にもつながります。またスタイリングの際のヘアアイロンの熱からも髪を保護しダメージの軽減につながります。
効果はものによって違いますが、育毛を促すものもあるようです。
香りが良いものが多いので、ご自身に合ったものを使うと良いでしょう。
髪の毛の質を高めることは、髪全体の印象を変えるとともに女性としての魅力を底上げします。
ご自身が気にしていることに対して効果があるもの・好きな香りのものを選ぶと気分も上がります。

頭皮ケアができるドライヤーがあるって本当?

ドライヤーとブラシ

頭皮ケアに特化したドライヤーは存在します。頭皮と髪の健康を重視し熱や風の力が最適化されているものです。
これらのドライヤーを選択することは頭皮ケアにもつながり、抜け毛の対策にもなる場合があります。

  • 遠赤外線機能がついたもの
  • マイナスイオン機能がついたもの

今回はこの2つに重点をおいて解説していきます。
しかしこれらの機能を備えたドライヤーのみが髪に良いかというとそのようなことはありません。ドライヤーの正しい使い方を意識することの方が大切です。

遠赤外線機能がついたもの

髪の毛を大切にする上で、頭皮ケアは欠かせないものです。
頭皮は髪の土壌と言われていて、ヘアケアよりも頭皮ケアの方が重要です。髪の毛は頭皮の温度・水分量の影響を受けやすく、頭皮がダメージを受けると抜け毛やフケが発生します。
頭皮の温度は基本的に体温の1〜3℃低い程度がよく、水分量は15〜20%が望ましいとされています。
遠赤外線には血行促進や加温効果が期待できます。
遠赤外線は人間の身体が持つ水分を共振させ、内部に素早く伝えるのです。また伝わった熱は、冷えにくい特徴があります。この効果によって乾燥時間を短縮することが可能です。
人にとって遠赤外線の温度は心地よいものになるのです。

マイナスイオン機能がついたもの

マイナスイオンには空気中の水分を引き寄せる効果があります。頭皮には適度な水分が必要とされているため、マイナスイオンが良いとされています。
効果を最大限発揮させるためには、ドライヤーを当て過ぎないということも重要です。ある程度乾いたら、冷風を利用しましょう。
また頭皮にも良い影響を与えるマイナスイオンですが、身体的にもストレスが軽減する効果もあります。
ストレスは髪の成長をときに阻むものです。ストレスを軽減することで、髪が十分に成長できる頭皮環境を作ることが可能ですので、ぜひマイナスイオン機能付きのドライヤーを取り入れてみてください。

編集部まとめ

まとめ

頭皮環境の把握は自分ではかなり難しいものです。

どのタイミングでどのようなダメージを受けているかがわからないので、少しでもダメージを与えないようにする必要があります。

今回はドライヤーが抜け毛の原因になる理由や、対策を解説しましたが他にも髪へのダメージとなるものはさまざまです。

今回の解説で大事なのが、1日の抜け毛の平均は多くても100本程度ということです。過度な心配はストレスにもなり、余計に悪化させる場合があります。

あまりにも多く感じるようでしたら、医療機関に受診して早期に改善できるようにしてみてください。

ドライヤーのことに限らず、自分のペースで取り入れられることがあれば、ぜひ行ってみてください。

この記事の監修医師