【闘病】40代で”顕微鏡的多発血管炎”と診断。病名が分からずにうつ状態にもなったこれまで(2/2ページ)

「もしも」となる前に公的制度を知っておくことも求められる

編集部
現在の体調や生活などの様子について教えてください。
あおいさん
感染症が引き金になって再燃することが多いそうなので、外出時はコロナ禍以前よりずっとマスクを着用しています。下肢の怪我には注意し、コロナワクチンを接種して感染症にかからないよう極力注意して生活しています。
編集部
お仕事のほうはいかがでしょうか?
あおいさん
病気を発症して2年後、治療しながら再就職しましたが、職場が感染予防への理解度が低く、ストレスでうつ症状が悪化したため退職しました。現在は脊柱管狭窄症も発症してしまい外出時は車椅子生活のため、現在はパートで在宅勤務をしています。
編集部
あなたの病気を知らない人に一言お願いします。
あおいさん
最近若い方で顕微鏡的多発血管炎を発症し、SNSで発信されている方も増えたので当時よりも情報収集はしやすくなりました。血管炎、という病名は新型コロナウイルス感染症の病状説明の際によくテレビなどで時々話されていますが、血管も炎症を起こすことを知っておいてほしいと思います。
編集部
医療従事者に望むことはありますか?
あおいさん
医療従事者でもこの病名を知らない方もたくさんいましたし、私自身も看護師でしたが知りませんでした。救急で3カ月間入院した一般病棟と、その後入院していた専門病棟ではいろいろな管理体制や対応が全く違います。この病気だけでなく緊急性があり、命に関わるような疾患が疑われた時は専門性の高い病院への受診を早々に進めてほしいと思います。
編集部
最後に、読者に向けてのメッセージをお願いします。
あおいさん
突然、命に関わるような病気になるとは想像もせずにいました。たまたまこの病気を診たことのある医師に当たり、早期に適切な治療ができたことは不幸中の幸いでした。突発的なことに備えるのは難しいと思いますが、さまざまな公的制度について詳しいことはとても役に立ちます。給付や減免については自ら役所などに問い合わせをしないと利用しにくいですが、今はまとめサイトなどもあるので、余裕のある時に目を通しておくと役に立つのではと思います。
編集部まとめ
あおいさんは、救急外来の総合診療医が顕微鏡的多発血管炎を診たことがあったことから、速やかに適切な初期治療を受けることができたそうです。一歩間違っていたら、命を落としていた可能性もある顕微鏡的多発血管炎。「とにかく早期治療が大切。病名がはっきりしない場合は受診先に総合診療科があるところをおすすめします」とのことでした。健康な日々を送っていると、そういった情報には興味を持たないかもしれません。ですが、自分や家族がもしもの状態になる前に、いろんな情報をキャッチしておくスキルが求められそうです。





