【闘病】「顔が変わった」と周囲に言われ、身長は伸び手足も肥大『先端巨大症』(2/2ページ)

術後は改善が見られたが、ホルモンの乱れで身体がだるかった

編集部
手術後はどのような変化がありましたか?
そらさん
術後、耳垢はびっくりするほど乾燥し、汗も術前よりかかなくなりました。そして、術前は髪の毛が多く、体毛も濃く、医療脱毛をしてもなかなか脱毛が進まずに辞めてしまったほどでしたが、術後に再度脱毛レーザーを当てたところ、瞬く間に効果が出ました。
編集部
発症後、生活にどのような変化がありましたか?
そらさん
発症したのはおそらく18~20歳頃だったのだと思います。思い起こせば年々出不精になり、特に昔からの友人に会いたくありませんでした。おそらくこれは、私自身が顔貌の変化に気づいていたのだと思います。時々「顔が変わった」と言われることもありました。身体的には術後が最もきつかったです。人の何十倍も分泌していた成長ホルモンが急激に少なくなったので、代謝のバランスが崩れたのか、脂肪肝診断の一歩手前にもなりました。常に眠く、寝ることばかり考えていました。昼間にあくびが止まらない、体がだるい、動悸がする、毎朝体を引きずって出勤し、帰ったら即寝るという生活を1年ほど続けました。
編集部
成長ホルモンの乱れが顕著に現れたのですね。
そらさん
ひどいときには、主治医の先生のところに駆け込んだ日もあります。成長ホルモンが基準値以下に下がっていたので、検査入院をするかという話も出ましたが、事なきを得ました。1年以上経ったころに、楽になり始めました。鼻から手術を行ったので、鼻の経過観察も少々大変でした。嗅覚が戻るまで数か月かかりました。癒着した内部を切ったこともありますね。また術後に髪の毛が脱毛しました。精神的にはこれがかなり辛かったです。今は部分ウィッグをつけています。ちなみに以前はお酒も好きでよく飲んでいたのですが、弱くなりました。
編集部
先端巨大症に向き合う上で心の支えになっているものを教えてください。
そらさん
ブログで、同じ病気の方や下垂体腺腫の方と交流することが、心の支えになりました。それから、いつも話を聞いてくれる友人です。最後に、医療情報です。医師の方々が監修しているような記事、論文、それから英語の論文や情報も読みあさりました。手術動画もYouTubeで予習しました。日本より欧米のほうが多く、参考になるものがたくさんありました。色々なケースがあるので、不安を煽るようなものもありましたが、自分の病気を知ることで、自分にとって最善の選択を「自分」でしていくのだと言い聞かせながら不安を解消しました。病気について勉強したおかげで、医師の先生にも積極的に質問できたり、行ってほしい検査の希望を伝えたりすることができました。
編集部
もし昔の自分に声をかけられたら、どんな助言をしますか?
そらさん
月経不順が始まったころ、身長や足が大きくなったころにすぐに脳外科を受診するように伝えたいです。
編集部
現在の体調や生活などの様子について教えてください。
そらさん
現在、服用している薬はありません。術後のきつさや睡眠時無呼吸症候群、いびきも改善されました。脱毛した髪は少し戻って来ましたが、薄毛のままです。足のむくみ(ヒールパッド)が小さくなって、靴が全てぶかぶかになりましたので、少しずつ買い直しをしています。そして、現在、顎の骨が肥大したため反対咬合になった歯と顎を治療しようと準備しています。顎変形症の診断を受け、矯正治療と顎の外科手術を目指しています。ほかには特に病気発覚前と大きな生活の変化はありません。
編集部まとめ
「先端巨大症」は、放置すると顔つきや骨格が変化するだけでなく、動脈硬化やがんの発生率が上がり、生命予後が悪くなります。早期発見し、適切に治療することで、顔貌の変化も最小限に抑えられ、合併症を防ぐことにもつながるそうです。そらさんへのインタビューを通して、体の変化を感じたら早めに病院を受診することの大切さに気づかされました。
なお、Medical DOCでは病気の認知拡大や定期検診の重要性を伝えるため、闘病者の方の声を募集しております。皆さまからのご応募お待ちしております。





