【闘病】20代でリウマチになり、YouTubeで情報発信を始めた女性(2/2ページ)

病気はハンデではない!

編集部
現在の体調はいかがですか?
菅野さん
現在は体調の波や症状も落ち着いて痛みや腫れもほとんどなく、ピーク時より薬の量も減り、生物学的製剤の注射でコントロールできている寛解状態です。好きだった水泳やスノーボードを再開できただけでなく、新たにゴルフやキャンプ、登山などにも挑戦し、人生を楽しんでいます。もうすぐメトトレキサートも断薬できるので妊娠も望めそうです!
編集部
前向きにエンジョイしていますね。
菅野さん
はい。自分の経験談を、リウマチ患者さんをはじめ沢山の方に知ってもらうべく、YouTubeチャンネルを開設し動画配信も行っています。コロナ禍でもSNS上で全国各地の方と意見交換ができるようになり、私自身も視聴者さんのご意見から学ぶ事もまだまだあり、引きこもりだった頃と比べると視野がすごく広がりました。
編集部
では、あなたの病気を意識していない人に一言お願いします。
菅野さん
関節リウマチは年齢や性別に関係なく誰しも発症する可能性がある病気です。あなたや、あなたの大切な方が患ってしまうこともあるし、知らないだけで身近にもリウマチ患者さんがいるかもしれません。見た目では分かりづらい病気ですが、関節の痛みだけではなく体の色々な箇所に不調を生じます。病気を理解しようとしてくれる方が周りに1人いるだけでも私たちは本当に気持ちが救われます。どうか他人事と思わずに、患者さんの気持ちに寄り添っていただけるととても嬉しく思います。
編集部
医療機関や医療従事者に望むことはありますか?
菅野さん
最新の医学情報や先生それぞれの経験を踏まえ、患者さんに最善の選択肢を提供できるよう、医師同士の意見交換や情報共有もどんどん取り入れていって欲しいです。また、診断初期は、体調もそうですが、心がすごく不安定です。治療や医療費について公的に相談できる先についても積極的に教えていただけると嬉しいです。
編集部
最後に、読者に向けてのメッセージをお願いします。
菅野さん
7年ほどリウマチを患って思うのは「病気はハンデではなく個性だ」という事です。「病気=不幸」というわけではなく、リウマチになった事で以前より自分の体を労われるようになったり、小さなことにも感謝できるようになったり、いい事もたくさんあります。この記事を読んでくださっている同病の方も、将来はきっと良くなると思います。辛く落ち込む時もありますが、一緒に向き合っていきましょう! リウマチをはじめて知った方も、お互い理解し合い、気持ち良く過ごせる愛ある社会を一緒に作っていけたらとても嬉しいです。
編集部まとめ
リウマチはおばあちゃんの病気だと思っていたけれど、ご家族の一言のおかげで早期発見できた菅野さん。診断がついた後も、情報がなく相談できる人もいなかった頃は不安だったといいます。前向きに治療するためにも、正しい情報というのは大事ですね。また、菅野さんは医師に「リウマチは、早期発見できて適切に治療すれば変形なども残らない」と言われたそうです。早期発見のためにも、関節の腫れが続いている方や、思い当たる症状がある方は一度調べてもらうことをお勧めします。


