「夏休みシーズン」に注意したい「虫5選」はご存知ですか?【医師監修】

キャンプに海水浴や夏祭りなど、アウトドアのイベントの多い夏休み。肌の露出の多い季節でもあります。そうなると気になるのが虫刺されの心配です。夏に多い虫5種類と、刺されたときの対策・刺される前の予防策について解説します。

監修医師:
高藤 円香(医師)
夏休みシーズンに注意したい虫5選

ほとんどの虫は高温多湿な気候を好みます。そのため夏になると虫が発生するのです。虫のなかでも特に人の血を吸うものや、刺したり噛んだりして人に危害を加えるものには以下のような虫がいます。
蚊
人の血を吸う蚊はメスだけで、卵を産むためのタンパク質を血液から摂取しています。蚊に刺された後の症状には、刺された直後から皮膚に症状の出る即時型反応と、刺されてから1〜2日後に症状の出る遅延型反応の2種類があります。症状はどちらもかゆみと赤みです。
ブユ(ブヨ)
小型のハエのような姿をしています。日中よりも朝夕に刺されることが多く、刺されると小さな出血点ができます。刺されているときには痛みやかゆみなどの感覚はないことがほとんどです。刺されたことに気付かないうちに半日ほどで激しいかゆみを感じるようになります。
ハチ
人を刺すハチの代表は、スズメバチやアシナガバチです。これらのハチに刺されると、激しい痛みに襲われます。一般的に1日程度で症状は引きますが、刺されるのが2回目以降の場合はアレルギー反応に注意が必要です。最悪の場合アナフィラキシーショックを起こす可能性もあります。
マダニ
マダニはダニのなかでは大型で、大きいものだと8mm程になります。草むらや薮にいることが多く、近くを通った動物に寄生して血を吸う虫です。稀にマダニはダニ媒介脳炎やクリミア・コンゴ出血熱などの病気を媒介するため、薮や草むらに入る際には注意しましょう。
ムカデ
日本国内に150種類以上いるといわれるムカデですが、人を刺すのは大半がトビズムカデです。一般的に、噛まれた瞬間に激痛に見舞われ、毒によって炎症を起こし赤く腫れます。時間が経ってからかゆみや痺れなどの症状が出る場合もあります。
虫に刺された・噛まれたときの症状は?

刺された虫によって多少症状に違いはありますが、刺された部位が赤く腫れ、かゆみや痛みを感じるケースがほとんどです。スズメバチやムカデなどに2回以上刺されたり噛まれたりした場合にはアナフィラキシーショックを起こす可能性があるため、体調に異変を感じた場合はすぐに医療機関で受診してください。
虫に刺されない・噛まれないための対策

予防策として有効なのは、肌を露出しないことです。しかし夏は暑いため、服を着るのにも限界があります。虫除けなど、虫を寄せ付けない対策も利用しましょう。蚊・ブヨ・スズメバチなどは黒い色に寄ってきたり攻撃したりするため、黒い色の服を避けることも有用です。
まとめ
気温と湿度が上がる夏は、虫が大量に発生する季節です。人を刺したり噛んだりする虫も増えるため、野外で活動する際にはできるだけ肌の露出を防いだり、虫除けをうまく利用したりするなどして、上手に虫を寄せ付けない対策をしましょう。




