「ほうれい線の改善にヒアルロン酸注入」は有効? 効果・持続期間・注意点を医師に聞く

年齢を重ねると、ほうれい線や頬のこけなど、顔の印象を左右する変化が現れます。そのような悩みに対して、ヒアルロン酸注入による若返り治療が注目を集めています。手術の必要がなく、自然にハリを取り戻せることで人気ですが、正しい知識を持たずに施術を受けるとトラブルにつながることも。そこで今回は、施術の目的や経過、注意点について、YOUR FACEの大島先生に詳しく解説していただきました。

監修医師:
大島 恵美(YOUR FACE)
ヒアルロン酸治療の目的と基本知識

編集部
はじめに、ヒアルロン酸注入はどのような目的でおこなわれる治療なのか教えてください。
大島先生
ヒアルロン酸はもともと体内にある成分で、水分を保持し肌のハリや弾力を保つ働きがあります。加齢によって皮膚の弾力や水分量が低下し、ハリが失われていくとともに、骨や靭帯、皮下脂肪の変化により皮膚を支える土台が弱くなることで、たるみや凹みが目立つようになります。ヒアルロン酸注入治療では、ボリュームを補ったり形を整えたりすることで若々しい印象をつくり、表情を豊かに見せることができます。ヒアルロン酸の体になじみやすい性質を活かし、目的に合わせて様々な製剤を使い分けて注入します。外科的手術に比べて負担が少なく、自然に変化を出せる点が選ばれる理由です。
編集部
ヒアルロン酸を注入すると、どのような効果が期待できますか?
大島先生
代表的な効果は、ほうれい線やマリオネットラインなどのしわ改善です。加齢でこけやすい頬やこめかみにハリを出したり、顎の骨が痩せてきたときにフェイスラインを整えたりすることもあります。また、顎先に注入して「梅干しジワ」を予防したり、おでこに丸みを出すことで若々しい印象にしたりするケースもあります。さらに、頬の脂肪が下がってたるんだように見えるのを改善するために、頬上部を持ち上げるなど、たるみに対して支えを補う目的で使うこともあります。
編集部
美容目的の場合には体のどの部位に使われることが多いのでしょうか?
大島先生
顔では、ほうれい線や口元、額、こめかみ、目の下、顎などが中心です。鼻筋を整えたり唇をふっくらさせたりする、涙袋を形成するといったパーツ形成にも活用されています。若い世代では「自然に整える」目的で選ばれることも増えています。また、体では手の甲に注入してハリを取り戻す施術も人気です。年齢や悩みに応じて注入部位を変えることで、より自然な若返り効果が得られます。
注入後の経過と日常生活での注意点

編集部
ヒアルロン酸注入後は、一般的にどのような経過をたどるのでしょうか?
大島先生
施術直後から形やハリの変化を実感できますが、数時間後から腫れが強く出ることもあります。これはヒアルロン酸が周囲の水分を引き寄せる性質によるもので、徐々に落ち着きます。不安がある場合は、写真を撮ってクリニックに相談することが望ましいですね。ヒアルロン酸は少しずつ吸収され、1〜数年でなくなることが多いですが、完全に吸収されずに長く残る場合もあります。
編集部
注入直後に起こりやすい腫れや内出血は、どのくらいで落ち着くのが一般的ですか?
大島先生
軽い腫れや赤みは数時間から3〜4日程度で治まります。体質や部位によっては小さな内出血が出ることもありますが、多くは1〜2週間で自然に消えます。生活に大きな支障をきたすことは少なく、メイクで隠せる程度です。施術後は注入部分を触ったりマッサージをしたりすると、形が崩れたり吸収が早まることがあるため避けましょう。冷やしながら安静に過ごすのが大切です。
編集部
入浴・飲酒・運動など、日常生活で控えたほうがよいことはありますか?
大島先生
施術当日は血流が促進される行為を避けましょう。長時間の入浴やサウナ、激しい運動、飲酒は腫れや内出血を悪化させる可能性があります。また、注入した部分をマッサージすると形が崩れたり腫れが強まったりすることがあるため控えてください。施術当日はシャワー程度にとどめ、安静に過ごしましょう。翌日以降は体調を見ながら通常の生活に戻ることができます。
経過中のトラブルと受診の目安

編集部
注入部位にしこりや硬さを感じた場合、自然に治まるのでしょうか?
大島先生
注入直後は、ヒアルロン酸注入による腫れの影響で硬さを感じることがありますが、1〜2週間でなじむことが多いですね。硬さが続く場合は、アレルギー反応や血腫の可能性があります。内出血が原因であれば、吸収されて自然に改善していきますので、しこりや違和感が長引くときは自己判断せず、早めに医師へ相談してください。ヒアルロン酸を溶かす薬で改善できる場合もあります。
編集部
腫れや赤みが長引く、強い痛みがある場合はどのように対応すべきですか?
大島先生
通常の腫れや赤みは数日〜1週間で落ち着きますが、痛みが強い場合や皮膚の色調変化がある場合は注意が必要です。皮膚が白や紫、赤く変色したりぶつぶつが出たりする、しびれを感じるなどの症状は血流障害の可能性、赤みや腫れが続くひどくなる場合は、感染の可能性もあります。皮膚の壊死や失明のリスクもあるため、小さなことでも異常を感じたらすぐに施術を受けたクリニックへ連絡・受診しましょう。早期の対応が後遺症を防ぐ鍵になります。
編集部
アレルギー反応や血流障害など病院に行くべきサインについて教えてください。
大島先生
アレルギー反応では、注入部位の強い腫れやかゆみ、赤みなど軽度なものから蕁麻疹、息苦しさ、めまいなど、アナフィラキシー症状をきたす重度のものが現れることもあります。血流障害の場合は皮膚の色が白や紫に変化し、強い痛みを伴うのが特徴です。症状は時間とともに変化するため、気づいた時点で写真を撮っておくと診断の助けになります。いずれも自己判断せず、すぐに医師へ連絡・受診することが大切です。
編集部まとめ
ヒアルロン酸注入は、しわを浅くするだけでなく、顔全体のバランスを整えることで表情まで明るく見せる治療です。一方で、注入後の腫れや形の変化など、不安を感じる方も少なくありません。大切なのは、信頼できる医師のもとで正しい知識を持って受けることです。本稿が読者の皆様にとって、美容医療を安心して検討するきっかけとなりましたら幸いです。
医院情報

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| 診療科目 | 美容外科 |




