【闘病】信じられない… 「卵巣がん」は不正出血も自覚症状もなく身を侵していた(2/2ページ)

「生理痛があることを当たり前と考えてはいけない」と多くの人に広めたい

編集部
がんと判明する前のみょぬさんに伝えられることがあるとしたら、どんなことを伝えたいですか?
みょぬさん
女性の多くは生理痛があるのは当たり前だと思っているでしょうし、私もそうでした。「鎮痛剤を飲めば大丈夫だ」と生理痛を軽くみていました。しかし、「生理痛があることを当たり前と考えてはいけない」と医師から言われたこと、私のがんは子宮内膜症からのがん化だったこともあり、「生理痛が続くようなら病院へ行って」と言いたいです。当時は自分が子宮内膜症だったことも知らず、仕事の忙しさを理由に我慢していたので、「『生理痛くらい……』と思って甘く見ないで」と強く伝えたいです。
編集部
卵巣がんについて知らない人、普段意識せずに過ごしている方に伝えたいことを教えていただけますか?
みょぬさん
子宮頸がん検診を受ければ安心と思うかもしれませんが、卵巣がんは見つけられません。生理痛が続くようなら婦人科を受診して、検診のときは内診も一緒におこない、卵巣の状態も忘れずに診てもらってください。
編集部
みょぬさんの体験を通して、これからの医療従事者に望むことや期待することは何でしょうか?
みょぬさん
とにかく休めるときは休んでほしいです。私が入院中、絶対に忙しいはずなのに、嫌な顔一つせずいつも優しくしていただいて、本当に心から助けられました。人生初めての手術で、不安で泣いているときも「眠れなかったら一晩中話を聞きますよ」と言ってくれて、とても心強かったです。また、実際に対面しなくても病理医の先生や手術のスケジュールを組んでくれた方、私の治療のために何人もの人が一生懸命に取り組んでくれたと思うと、感謝してもしきれません。
編集部
それでは最後に、読者にメッセージをお願いできますか?
みょぬさん
女性であっても、婦人科に行くのはハードルが高いと思う人が多いはずです。しかし、「そこまで酷くないから大丈夫」と言い訳を探し、忙しさを理由に病院へ行かないという決断は絶対にしないでほしいです。早期発見・早期治療が何よりも大切なことは言うまでもありません。たった一つしかない自分の体を守れるのは、自分自身です。
編集部まとめ
卵巣がんの多くは、ほとんど自覚症状がなく、ウエストがきつくなる、食欲がなくなる、下腹部にしこりができるなど、すぐに「卵巣がん」と判断できるような症状は現れません。そのため、普段よりも生理痛がつらい、不正出血が続くなど、普段と少しでも違ったら婦人科を受診することも検討してみてもよいかもしれません。体の異変を早期察知し、治療へつなげるために日頃から自分の体に関心を持ちましょう。

記事監修医師:
平野 卓朗(済生会横浜市東部病院)
※先生は記事を監修した医師であり、闘病者の担当医ではありません。
なお、メディカルドックでは病気の認知拡大や定期検診の重要性を伝えるため、闘病者の方の声を募集しております。皆さまからのご応募お待ちしております。





