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【闘病】「皮膚筋炎」と「シェーグレン症候群」を抱え、生きる希望を見いだせず憔悴…(2/2ページ)

 更新日:2025/10/31
【闘病】「皮膚筋炎」で全身に激痛、"どす黒く腫れた足" 「シェーグレン症候群」も抱えながら…

「見えない病気」を抱えている人に、少しでも思いを寄せてほしい

「見えない病気」を抱えている人に、少しでも思いを寄せてほしい

編集部編集部

現在の体調や生活などの様子について教えてください。

さくらだ あこさんさくらださん

現在は2カ月に1回のペースで定期受診して、その時の病状に合わせて薬の調整をしてもらっています。治療としては、プレドニン錠(8mg/日)、リンヴォック錠(7.5mg/日)、プラケニル錠(200mgと400mgを交互に1日ずつ)を服用しています。体調には波がありますが、薬が効いているおかげでつらい症状もなく、血液検査の数値も安定しています。ただ、病気が再燃すると筋力がものすごく落ちてしまって、それを取り戻すのにかなり時間がかかるんです。なので、無理のない範囲で筋トレやジョギングなどを取り入れながら、できるだけ身体を動かすようにしています。

編集部編集部

お仕事の方はいかがでしょうか?

さくらだ あこさんさくらださん

実習期間中(看護系大学で実習指導教員として働いている)はフルタイムで働いていますが、体調が優れないときには職場と相談して、時短勤務にしてもらったり、お休みをいただいたりなど、柔軟に対応してもらっています。職場の先生方からは「少しでも長く働いてほしいから、無理をしないでね」と温かい言葉をいただくこともあって、理解ある環境に恵まれていることを本当にありがたく思っています。また、病気の経験はつらいものでしたが、患者さんの目に映る世界を体験できたことは、私にとって大きな意味があり、看護師としての成長にもつながったと感じています。学生たちと一緒に『患者さんにとって本当に望ましい看護とは何か』を考えるうえでも、この体験は大いに役立っています。

編集部編集部

医療従事者に望むことはありますか?

さくらだ あこさんさくらださん

医療従事者の方々には、患者さんの気持ちに寄り添い、その人の人生にともに向き合おうとする姿勢を大切にしてほしいと思います。特に、難病患者が抱える課題は、症状や治療だけでなく、日々の生活や仕事、結婚、出産など多岐にわたりますし、そうした課題が複雑に絡み合っていることも少なくありません。だからこそ、患者さんの全体像をしっかりと捉え、病気と向き合いながら「自分らしく生きる」ために何ができるかを一緒に考えていくことが、患者さんにとって何よりも大きな支えになるのではないでしょうか。

編集部編集部

最後に、読者に向けてのメッセージをお願いします。

さくらだ あこさんさくらださん

私自身もそうですが、世の中には外見からは病気を抱えていることがわからない人が多くいます。こうした「見えない病気」を抱える方は、病気のつらさを理解されにくく、誤解されたり、偏見の目で見られたり、心ない言葉に傷ついたりすることも少なくありません。病気は必ずしも「見える」ものではないということを、もっとたくさんの方々に知っていただけるといいなと思いますし、困っている方がいたら、そっと優しく手を差し伸べられる社会になってほしいと願っています。

編集部まとめ

人を頼ることは実はとても難しく、さくらださんのように、限界まで頑張ってしまう人も少なくないのではないでしょうか。さくらださんがインタビューでおっしゃられていた、「どれだけ多くのことを成し遂げるかではなく、どれだけ自分を大切にしながら、周りの人たちと支え合って生きていけるか」という言葉を、読者のみなさんもぜひ心に留めていただけると嬉しいです。

 

田島 実紅

記事監修医師
田島 実紅(医師)
※先生は記事を監修した医師であり、闘病者の担当医ではありません。

なお、Medical DOCでは病気の認知拡大や定期検診の重要性を伝えるため、闘病者の方の声を募集しております。皆さまからのご応募お待ちしております。

この記事の監修医師