【闘病】息苦しさは「心不全」の手前だった 亡き妻と楽しんだマラソンも奪われ…(2/2ページ)

趣味のことも、躊躇せず医師に相談してほしい

編集部
今までを振り返ってみて、後悔していることなどありますか?
福永さん
趣味の長距離マラソンやトライアスロンが心臓に負担をかけてしまっていたことを知りました。「勤務先の健康診断でひっかかった時にやめておけば良かったのかも……」と思うことがあります。妻と同じ趣味で一緒に楽しんでいたため、なかなかやめられませんでした。
編集部
現在の体調はどうですか?
福永さん
先日「憎帽弁閉鎖不全症が重症化してきている」と言われてしまいました。80歳になるまで12年間、ほぼ同じ治療をしてきたのですが、重症化してしまったということで多少の心残りもあり、別の医師のセカンドオピニオンも受けました。それでもやはり「年齢や体力を考えると全身麻酔による手術は避けた方が良いでしょう」との診断でした。
編集部
医療機関や医療従事者に望むことはありますか?
福永さん
ずっとお世話になっていた大病院では、12年間で6人、2年に1回ペースで医師が交代になっていました。「チームで患者に対応しているから心配はない」と言われ、もちろんデータは引き継がれていると思いますが、不安を覚えることはありました。札幌へ引っ越したことによって、病院も変わるきっかけとなり、病院との関係も、私の気持ちも一新できたと思っています。
編集部
最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。
福永さん
健康診断などで不整脈などの疑いがあった場合は、病院でしっかり診てもらい、医師に、スポーツなどの趣味を続けても大丈夫か相談することをおすすめします。「趣味の相談など医師にしても……」と自己判断せず、まずは相談することが大切だと思いました。心臓に病のある人は何ごとも無理をしないことが大切ではないでしょうか。水泳、ウォーキング、モルックなど、心臓に負担をかけない趣味で長く楽しく過ごすのがいいと思っています。
編集部まとめ
健康上の理由で趣味を諦めるのは簡単ではありませんが、新たな視点や楽しみを見つけることで、心にゆとりが生まれることもあります。福永さんがこれからも、新しい日常を楽しみながら、自分らしいペースで人生を歩んでいけるよう願っています。
なお、Medical DOCでは病気の認知拡大や定期検診の重要性を伝えるため、闘病者の方の声を募集しております。皆さまからのご応募お待ちしております。

