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【闘病】絶句。緑内障と思っていた視界不良は「脳」に原因が…《未破裂脳動脈瘤》(2/2ページ)

 公開日:2025/02/04
【闘病】絶句。緑内障と思っていた視界不良は「脳」に原因が…《未破裂脳動脈瘤》

人生いろいろ! 幸か不幸かは捉え方次第

人生いろいろ! 幸か不幸かは捉え方次第

編集部編集部

今までを振り返ってみて、後悔していることなどありますか?

夏生 幸さん夏生さん

あとから引き取ることになった兄弟猫らが先天的に脳に何らかの異常があり、普通の猫のように歩いたり、ジャンプしたりすることが難しく、定期的に発作を起こすこともありました。毎日発作止めの薬を飲ませたり、仕事のない日に猫を病院に連れて行ったりして、その子達の心配ばかりしているうちに、自身の健康管理のほうがおざなりになってきていたことを猛省しました。ただ、会社の健康診断は毎年受けていて、それまでの結果では今回のような予見は全くできませんでしたので、「破裂前に発見できてよかった」「むしろ有り難い」と考えるように発想を変えています。それからというもの、食事面はもちろん、風水上良いと言われていることなど、自分でできることには気を遣っています。

編集部編集部

猫たちの健康管理も大事ですよね。

夏生 幸さん夏生さん

そうなんです。手術前に、担当医師宛に便箋にびっしり、3枚のお手紙を書きました。内容は飼い猫のことが主で、「障害の重い猫たちの最期まで自分が面倒見ていきたいのでせめてあと20年は寿命をください」と厚かましくお願いしました(笑)。もともと責任感の強い先生にさらなる重圧をかけてしまったのはないかと少し後悔していますが、先生はしっかり応えてくださいました。

猫

編集部編集部

現在の体調や生活はどうですか?

夏生 幸さん夏生さん

手術直後よりも、退院後の方が気圧などの影響もあるとのことですが、個人的には、とにかく開頭した傷の部分の頭皮がチリチリ、チクチクと痛みます。飲酒は控えめにし、血圧が急上昇しないよう穏やかにゆったりと過ごすことを心がけるようにしています。

編集部編集部

医療機関や医療従事者に望むことはありますか?

夏生 幸さん夏生さん

望むことはなく、感謝でいっぱいです。日々、様々な症例、患者さんらと向き合い続け決断に迫られる責任重大で肉体的にも精神的にも酷使し続ける現場を守り続けてくれてありがとうございます。

編集部編集部

最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。

夏生 幸さん夏生さん

望んで病気や事故に遭う人はほぼいないと思います。何らかの理由があって私に課せられたものが脳動脈瘤だったのだと思っています。幸い、友人・知人や家族の素晴らしい支えの下、まずは1つ、無事に乗り越えることができました。しかしながら、私にはもう1つ別の箇所に動脈瘤があるので、再度開頭手術をする必要があります。今回の術後の経過を追いつつ、次のスケジューリングをしていくことになります。大手術を体験することによって、当たり前だと勘違いしていた日常や、いざというときに励ましてくれたり、祈ってくれたりする周囲の友人らの有り難みなどを、身を持って感じることができました。それによって、これまで以上に1日1日を慈しみ、大切に過ごせるようになりました。たまたま条件に合う大病院が近所にあったこと、信頼できる主治医に出会えたこと、自分よりもうんと辛抱強く支え続けて応援してくれた友人知人、家族などすべてに感謝しています。

編集部まとめ

自覚症状が少なく「サイレントキラー」とも呼ばれる脳動脈瘤について、夏生さんの体験をお伝えしました。症状がない分、開頭手術に踏み切るのには大変な恐怖感だったと思います。そして、手術を経験した後の「当たり前だと勘違いしていた日常や周囲の友人らの有り難みを、身を持って感じることができました」「これまで以上に1日1日を慈しみ大切に過ごせるようになりました」という言葉が大変印象的でした。

なお、Medical DOCでは病気の認知拡大や定期検診の重要性を伝えるため、闘病者の方の声を募集しております。皆さまからのご応募お待ちしております。

村上 友太

記事監修医師
村上 友太(東京予防クリニック)
※先生は記事を監修した医師であり、闘病者の担当医ではありません。

この記事の監修医師

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