【闘病】まさか自分が「乳がん」に… 後悔は『肥満の減量をせずにいた』こと(1/2ページ)

乳がんは、初期症状がないことも多く、定期的な検診が早期発見の鍵となります。毎年検診を受けていた真実子さん(仮称)も、精密検査の結果、乳がんと診断されました。治療や生活の変化を経て、現在は薬の副作用と向き合いながらも元気に過ごしている彼女に、これまでの体験を語ってもらいました。
※本記事は、個人の感想・体験に基づいた内容となっています。2024年9月取材。

体験者プロフィール:
真実子(仮称)
1968年生まれ、神奈川県在住。2024年1月に乳がんが発覚(1月に要精密検査、3月に確定診断)し、乳房部分切除、放射線治療を受け、その後は薬を服用しながら生活。仕事にも復帰し、元気に過ごすことができている。1~2ヶ月に1度、別荘へでかけるのが趣味。受診した診療科は乳腺クリニック。
忍び寄る乳がん

編集部
乳がんが判明した経緯について教えてください。
真実子さん
毎年1月に乳がん、子宮がん検診を受けていたので、2024年1月に受けた乳がん検診で、要精密検査の通知が2月下旬に届きました。翌日、職場の近くの乳腺クリニックで針生検や超音波検査を受け、3月中旬に乳がんと診断されました。
編集部
はじめにカラダに起きた異変、初期症状はどのようなものでしたか?
真実子さん
それが、異変や初期症状は特にありませんでした。自分でも乳房を触って時々確認していましたが、しこりもなく、異変を感じることはありませんでした。
編集部
乳がんが判明したときの心境について教えてください。
真実子さん
診断の結果、乳がんだったと知り「まさか自分が乳がんだったなんて」と思いました。検査結果が知らされるのを待っているときは、「良性のものであってほしい……」と願っていたのでとてもショックでした。でも、同時に「それならそれで向き合っていくだけだ」と気持ちを切り替えました。
編集部
治療はどのように進みましたか?
真実子さん
大きな病院を紹介され、MRIやCT検査を受けた後、5月上旬に手術をすることになりました。検査の結果、リンパ節への転移はなく、手術は乳房部分切除のみで済んだのが不幸中の幸いでした。手術後は3泊4日入院し、その後は退院1週間後に診察を受け、問題がなかったので予定より2週間早く職場復帰させてもらえました。そして6月下旬から7月中旬まで放射線治療を受けました。現在は、ホルモンを抑える薬や骨粗しょう症を予防する薬を服用して生活しています。

放射線治療の跡
編集部
薬の副作用などはありますか? ある場合、その薬名も教えてください。
真実子さん
ホルモンを抑える薬の影響で、ほてりやむかつきを感じることがあります。でも、ほぼ毎日休まず仕事に励んでいます。服用している薬はレトロゾールとエルデカルシトールです。
乳がんを発症してから後悔したこと

20代後半の写真。この後、更年期に入る頃から20kgほど体重が増加した
編集部
乳がんの再発や悪化を予防するために気をつけてきたことはありますか?
真実子さん
強いて言えば、疲れをためないように、早めに寝るよう心がけています。体調が悪いと感じたときは早退させてもらったり、休養をとったりするようにしています。
編集部
治療中の心の支えはなんでしたか?
真実子さん
家族の存在が心の支えでした。また「職場に復帰したい」という気持ちも、支えになっていました。復帰後も上司が配慮してくれたり、無理なく仕事ができるよう病気休暇を取らせてくれたりと、感謝しています。
編集部
現在の体調や生活などの様子について教えてください。
真実子さん
薬の副作用を感じることはありますが、基本的には元気です。ただ、以前通っていたプールや温泉にはまだ行けていないのが残念です。今は体重を減らしたいので、できるだけ体を動かすようにしています。
編集部
もし昔の自分に声をかけられたら、どんな助言をしますか?
真実子さん
「更年期を迎える前に、体重をしっかり管理しておきましょう」と言いたいです。私は減量しなかったことを後悔しています。閉経後の肥満が乳がんリスクを高めることは知っていました。「減量しないといけないな〜」と考えてはいたのですが、結局減量できず、乳がんになってしまったので。