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【闘病】看護師でさえ「なぜ自分が?」 関節リウマチになり薬の副作用で肝機能障害に…

 公開日:2024/08/21
【闘病】なぜ私が「関節リウマチ」に? 薬の副作用で肝機能障害を経験も自分らしく!

ぽんさん(仮称)は看護師の仕事に励み、目標を持って働いていた最中に関節リウマチと診断されました。それも20代にして。以降、関節リウマチによってできないことが増え、仕事や生活でも多くの制限を受けたそうです。ぽんさんの体験から、関節リウマチという病気への理解を深め、身近にいる人は病気に対してどのような配慮が必要になるのか考える機会にしましょう。

※本記事は、個人の感想・体験に基づいた内容となっています。2024年4月取材。

ぽんさん

体験者プロフィール
ぽんさん(仮称)

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20代の女性。看護師。2022年3月頃から手のこわばりや手首・足の裏の痛み、手の第二関節の腫れが生じ始める。仕事にも支障が出たため、5月頃に内科を受診して検査を行ったところ、「関節リウマチ」と診断された。

副島 裕太郎

記事監修医師
副島 裕太郎(横浜市立大学医学部血液・免疫・感染症内科)
※先生は記事を監修した医師であり、闘病者の担当医ではありません。

20代での発症に「なんで自分が?」と葛藤する日々

20代での発症に「なんで自分が?」と葛藤する日々

編集部編集部

初めにぽんさんの発症した関節リウマチについて教えていただけますか?

ぽんさんぽんさん

関節リウマチは関節の炎症から始まり、骨破壊を起こしてしまう自己免疫疾患です。症状として、手のこわばりや関節の腫れ、痛みを伴います。早期に治療しないと、関節の変形などが生じる病気です。高齢の方が発症するイメージが強いと思いますが、若年層でも発症します。

編集部編集部

ぽんさんはどのような経緯で関節リウマチと判明したのでしょうか?

ぽんさんぽんさん

2022年3月頃から手のこわばりや手首・足の裏の痛み、手の第二関節の腫れが生じ始めました。仕事にも支障が出てきたため、5月頃に内科を受診し、関節のエコー検査や採血を行いました。そして、2022年5月に関節のエコーで骨破壊を確認し、採血ではCRP上昇とMMP-3(関節リウマチで早期から上昇する関節破壊マーカー)高値、リウマトイド因子(IgGに対する抗体の総称)陽性ということもわかり、「関節リウマチ」と診断されました。

編集部編集部

病気が判明したときの心境についても教えていただけますか?

ぽんさんぽんさん

まず思ったのが、「何で自分が?」ということでした。今、頑張りたい時期なのに身体がついていないという現状はすごく辛かったです。そして、看護師の業務は体力を使うことが多く、重労働なので「これからも働いていけるのか? 別の仕事を探すしかないのか?」といった将来への不安も同時に出てきました。

編集部編集部

医師からは治療についてどのように説明があったのでしょうか?

ぽんさんぽんさん

免疫抑制作用のある関節リウマチ治療薬のメトトレキサートを週2回飲み、定期受診と採血をしながら経過を見ていくことになりました。状態によっては自己注射など、薬の変更も検討すると説明されました。また、痛みが強いときのために痛み止めも出してもらい、飲んでいました。発症初期は1日3回飲んでいる時期もありましたが、現在は痛み止めなしでも生活できています。

未来は予想がつかないからこそ、今できることをしたい

未来は予想がつかないからこそ、今できることをしたい

編集部編集部

ぽんさんは現在も治療中かと思いますが、心の支えになっているものは何でしょうか?

ぽんさんぽんさん

実は私の母も関節リウマチを抱えています。同じ病気で同じ辛さを共有できる環境だったこと、SNSを通して同じリウマチの方とお話しする機会があったことで、「独りじゃないんだ、治療を頑張ろう」と思えました。そして、パートナーや職場の方も病気に対して理解してくれていて、サポートしてくださったのでありがたいと感じています。

編集部編集部

関節リウマチの発症後、大変だったことや大きく変わったことはありますか?

ぽんさんぽんさん

発症して間もない時期は、普通の生活もままならない状態でした。例えば、靴下を履く、髪の毛を洗う、ペットボトルの蓋を開ける、ゴミ袋を縛るなど、これまで当たり前にできていた動作ができず、本当に辛かったです。

編集部編集部

ぽんさんの現在の体調はどのような状況でしょうか?

ぽんさんぽんさん

診断当時からメトトレキサートとフォリアミンを内服していましたが、副作用で肝機能障害になりました(メトトレキサートを内服していても、副作用の肝機能障害が必ず生じるわけではない)。現在はアクテムラという薬剤を週1回皮下注射をしています。その薬の効果もあり、発症前に近い生活が送れています。ただ、気圧の変化や冬の寒い日、疲れているときなどは手のこわばりと痛み、だるさが生じることはあります。

編集部編集部

関節リウマチと判明してから、何か日々取り組んでいることや気を付けていることはありますか?

ぽんさんぽんさん

心掛けているのは「今できることをする」ということです。20代前半で病気になるとは思っていませんでした。いつ何が起こるかわからないということを痛感したため、やりたいこと、行きたいところに行くなど、今できることをしようと思いながら過ごしています。もう1つは「身体を温めること」です。私は冷え性なのですが、関節リウマチに冷えは良くないと聞きました。お風呂に浸かったり、手首と足首を温めたり、身体の温まる食材を取ったりするなどを意識しています。

今は「リウマチでも自分らしくいられることが幸せ」と強く感じる

今は「リウマチでも自分らしくいられることが幸せ」と強く感じる

編集部編集部

もし昔の自分に声を掛けられるなら、何と伝えたいですか?

ぽんさんぽんさん

「関節リウマチになって辛い・しんどい・悲しいって思うだろうけど、今後の自分について真剣に考えて、今の自分と向き合う時間が増えたんだよ」と言いたいです。

編集部編集部

関節リウマチという病気について知らない人、意識して過ごしていない人に伝えたいことはありますか?

ぽんさんぽんさん

両手の強張りや関節の腫れなど、少しでも当てはまる症状がある時には、早めに病院を受診してほしいです。もし診断されたとしても、早期の治療で進行を抑えることができます。なので、早期発見、早期治療が重要だとお伝えしたいです。

編集部編集部

医療従事者に期待することはありますか?

ぽんさんぽんさん

若年層の関節リウマチ発症は、受け入れるまでに時間がかかったり、学校生活や仕事、日常などでの不安が計り知れなかったりすると思います。そんな方のために、話しやすい・相談しやすい環境を作っていただいたり、サポートをしていただけたりするとありがたいなと思います。

編集部編集部

最後に読者の方へ向けてメッセージをお願いします。

ぽんさんぽんさん

人生何が起きるかわかりません。私自身も「仕事を頑張ろう」「これから成長しよう」と思っている最中に、病気になるとは思っていませんでした。明日は我が身かもしれないということは、頭の片隅に留めておいてほしいです。ですが、関節リウマチになったからこそできた繋がりもあります。そして、周りの方々に支えてもらい、理解していただけたからこそ辛い時期を乗り越えられたと思います。関節リウマチでも自分らしくいられる今がとても充実しています。

編集部まとめ

関節リウマチは国内に約80万人の患者がいるとされています。関節リウマチは決して珍しい病気ではなく、若い方から高齢者まで誰に発症するかは予測がつきません。だからこそ、ぽんさんが体験した「こわばり」「指の腫れや痛み」が現れたときは、早期に病院を受診しましょう。早期発見すれば進行も抑えやすく、普通の日常生活を送りやすいです。

なお、Medical DOCでは病気の認知拡大や定期検診の重要性を伝えるため、闘病者の方の声を募集しております。皆さまからのご応募お待ちしております。

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