【闘病】シェーグレン症候群を発症して10年 近年は「毎年入院するように」(2/2ページ)

目に見えない病でも、たった一言の声掛けで助かる人がいる

編集部
もし病気と判明する前の自分に声をかけられるなら、何と伝えたいですか?
りんさん
とにかく病気になってからも仕事人間だったので、自分の身体を第一に考えて、「もうそんなに頑張らなくていいんだよ」と言ってあげたいです。
編集部
りんさんからシェーグレン症候群について知らない方、普段意識せず過ごしている方にメッセージをお願いします。
りんさん
私は病気をオープンにしていますが、正直、職場に出ると健康な方と同じ一人前とみなされてしまいます。目に見える病気ではありませんし、配慮してもらえていないと感じることは多々あります。「大丈夫?」と気遣いの一言があるのとないのとでは、気持ちも全然違ってくることを知ってほしいです。
編集部
りんさんが医療従事者に期待することはありますか?
りんさん
まず思うことは、感謝です。夜通し患者さんの心に寄り添って看護してくださり、頭の下がる想いです。強いて言えば、患者さんに対しては、子どもに接するような優しい口調を心がけていただきたいです。
編集部
最後にりんさんの経験を通して伝えたいことと、読者の方へ向けてメッセージをお願いします。
りんさん
体調が悪ければ、わずかな身体の異変も見逃さずにすぐ受診してほしいです。納得いかない診断なら、自分が納得するまで何度でも病院を変えて、きちんとした診断を受けてください。また、健康診断や人間ドックの検査結果を軽く見ないことです。要検査・要治療と出たら、イエローカードかレッドカードと受け止めて、いかなる理由があっても決して放置してはいけません。そして、読者のみなさんも、心のどこかに「私に限ってそんな病気に罹るはずがない」と思っている節があるはずです。「これくらい大丈夫」とか「どうせ風邪だから」と過信していることもあると思います。この記事を読んでくださった方の中で、病院に行くべきか迷っている方がいるなら、すぐに受診して安心していただきたいです。また、シェーグレン症候群に限らず、長期にわたって治療や通院が必要な病気と向き合っている方、これから向き合う方には、「主治医との相性」も治療をするうえでとても重要になってくると伝えたいです。納得できる治療方針を一緒に考えてくださる先生、患者さんの心に寄り添い、聴く耳を持ってくださる先生を探し、安心して治療を受けてほしいと思います。
編集部まとめ
りんさんの話の冒頭にもあった通り、シェーグレン症候群の症状は乾燥が主であり、患者自身も気付かないことがあります。身近な方で「最近急に顔が赤くなってきたな」「よく目薬をしているな」という人がいるなら、シェーグレン症候群ではなくても体調不良の可能性があります。まずは周囲にいる人の体調を普段から観察し、辛いときは助け合える関係を作りましょう。「まさか自分が」と思うこともあるかもしれませんが、万が一のときに助けてもらえる社会にしていくことが大切です。
なお、Medical DOCでは病気の認知拡大や定期検診の重要性を伝えるため、闘病者の方の声を募集しております。皆さまからのご応募お待ちしております。






