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【闘病】帰宅中に突然の歩行困難…『シェーグレン症候群』を発症「倦怠感があるのが当たり前」(2/2ページ)

 更新日:2025/09/19
【闘病】帰宅中に突然の歩行困難…「シェーグレン症候群」を発症し、常に倦怠感のある日々

若い頃の闘病経験が現在の病気との向き合い方にも活きている

人生の1つの瞬間を大切に過ごすことが笑顔につながる

編集部編集部

発症後も心境の変化などはありましたか?

Hydro_0430さんHydro_0430さん

若い頃にSLEを発症した時は、日常生活で諦めなければならないことがあって、理不尽だと思うこともありました。時には通院を無意味に感じて、辛いこともありました。しかし、時間の経過とともにその感情も変化しました。元々の性格もあるかもしれませんが、深く考えたところで何も変わらないし、自然とできることに注目するマインドに変化できたと感じています。

編集部編集部

病気が判明してから心の支えになったことは何ですか?

Hydro_0430さんHydro_0430さん

友人と遊びに行くことや、次は「あれをやりたい、これをやりたい」と思いつくものは可能な限り取り組んだことですね。入院中もやりたいこと、楽しいことばかり考えていました。

編集部編集部

もし昔の自分に声をかけるとしたら、どんな助言をしたいですか?

Hydro_0430さんHydro_0430さん

膠原病の原因はわかりませんから、考えても仕方ないこともあります。ですが、強いて言うなら「睡眠はしっかり取るように」と「なるようになる、どうせだめではなくて、きっと大丈夫」と伝えたいです。

編集部編集部

現在の体調や生活についても教えていただけますか?

Hydro_0430さんHydro_0430さん

今は倦怠感を常に感じるという状態です。風邪が抜けきれずにだるいというイメージで、体がずっと重く感じます。倦怠感は可視化できず、「これくらい大丈夫」と思っていたら急激に悪化し、歩行すら辛く入院する羽目に何度も遭っています。正直なところ、常に倦怠感があるので、どの程度で受診すべきか未だにわからないのが本音です。

編集部編集部

「倦怠感が常にある状態」が当たり前になってしまうと異変にも気付きにくいですね。

Hydro_0430さんHydro_0430さん

そうですね。また生活面では、服薬をしていてもカリウム値が低い状態なので、カリウムの多い食品を積極的に摂るようにしています。病院の栄養指導部にもアドバイスをいただいて、食生活には気を付けています。

編集部編集部

シェーグレン症候群や尿細管アシドーシスについて知らない人、意識したことのない方にメッセージをお願いいたします。

Hydro_0430さんHydro_0430さん

尿細管アシドーシスだけに限った話ではなく、カリウムの欠乏は心停止につながることもあります。健康診断や人間ドックの検査は、欠かさずに受けるようにしてください。私は救急外来で「いつ心臓が止まってもおかしくない危険な状態だった」「よくこのタイミングで来たね、ラッキーだった」と言われました。

編集部編集部

Hydroさんが医療従事者に期待すること、望むことはありますか?

Hydro_0430さんHydro_0430さん

シェーグレン症候群を疑い、判明につなげてくださった研修医の方は柔軟な姿勢で、臆することなく論文や資料などを読み漁り、色々な提案をしてくださったのでとても感謝しています。現主治医もとても柔軟な考えの持ち主で、色々考慮してくださり、家族もみな感謝しています。ただ、原因不明な時期が続いたときは通院が辛かったです。患者は十人十色であり、医療従事者の経験不足や教科書・医学書通りでなくても、症状がある限り見限らずに粘り強く向き合ってもらえればと思います。

編集部編集部

Hydroさんがご自身の経験を通して、大事だと思うことを教えていただけますか?

Hydro_0430さんHydro_0430さん

カリウム欠乏と言われても、あまり聞きなれないかもしれません。私も同じで「カリウム? カルシウムじゃなくて?」と思い、最初はよくわかりませんでした。ですが、自分の健康は人間ドックや健康診断の血液検査でわかりますから、年に1度くらいは目を向けてみてほしいです。私の場合、ほんの数か月前の人間ドックでは正常値だったものが、入院時にはあっという間にカリウム値が下がっていて驚きました。

編集部編集部

最後に本記事の読者向けにメッセージをお願いできますか。

Hydro_0430さんHydro_0430さん

なによりも、健康や命は大事です。いろいろと困難なこともあると思いますが、その瞬間を大切に過ごしてください。読者の皆さんが、きっと良いことがあると思いながら日々を過ごしていけたらと思います。

編集部まとめ

今回はシェーグレン症候群と尿細管アシドーシスを併発し、一時は歩行困難になるほどの悪化も経験したHydroさんにお話を伺いました。シェーグレン症候群は難病指定もされており、現代医療でも完治することは難しいとされています。Hydroさんのお話にもあった通り、いきなり発症して急激に病状が悪化することもあります。定期的な検査でその時々の体の状態を知り、異常を素早く察知することが大切です。そして、異変があった時には早期に治療しつつ、自分の体に合わせた生活に変化させましょう。

なお、メディカルドックでは病気の認知拡大や定期検診の重要性を伝えるため、闘病者の方の声を募集しております。皆さまからのご応募お待ちしております。

この記事の監修医師