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【闘病】40代で“乳がん”に。「がんと縁がないと思い込んでいた」周囲の精神的な支えで乗り越えた闘病生活(2/2ページ)

 更新日:2025/11/26

がん治療を続けていくには「周囲の人間の理解」が大きな救いになる

がん治療を続けていくには「周囲の人間の理解」が大きな救いになる

編集部編集部

がんの治療を続けるうえで、助けになったものは何でしょうか?

みゅう子さんみゅう子さん

会社と友人の理解です。今の会社は病気のことをとても理解してくれていて、在宅を中心にした働きやすい環境を作ってくれています。また、病気を打ち明けた友人も、変に気を使うことなく今まで通りに接してくれています。がんは命に関わる大きな病気ですが、私の周囲がこのような環境を作ってくれて救われていると感じることが多く、感謝しています。

編集部編集部

新しい会社ではどのような助けがあったのでしょうか?

みゅう子さんみゅう子さん

以前の会社が倒産になり、事業譲渡で新しい職場に就職しました。しかし、入社日が入院日になってしまい内定取り消しにならないか、保険証が手元になく一時的とは言え多額の医療費を支払うかもしれないのか、と不安になっていたところ、会社のほうから「身体を第一にしてほしい」と言ってもらえて気持ちが楽になりました。また、1カ月遅れで入社したのですが、幹部の方からも声を掛けていただき、会社のおかげで放射線治療も休職せずに継続できました。がん治療は社会的不安も大きいですから、会社の理解は精神的な安定にもつながる重要なことだと感じています。

編集部編集部

みゅう子さんの経験を通して、医療従事者に伝えたいこと・望むことはありますか?

みゅう子さんみゅう子さん

私にあった治療方針や検査をすすめてくださり、感謝しています。特に、オンコタイプDXを勧めてくださった先生には感謝を伝えたいです。私は運よく無償で検査できましたが、本来なら自費で数十万円もの費用がかかると聞きました。2023年9月からは医療保険対象となるので、これまでの生活水準を保てる治療は大変ありがたいと感じます。

編集部編集部

最後に、この記事の読者の方へ伝えたい言葉をお願いします。

みゅう子さんみゅう子さん

がんに限らず、病気の発覚前は体が何らかの合図を出しているかもしれません。大丈夫という自己判断は取り返しのつかない事態になりえます。乳がんは早期発見・早期治療がカギを握るので、毎年の健診とセルフチェックが大切です。体の異変を感じたら軽くみないで受診してほしいです。そして、がんと診断されて苦しんでいる方には「あなたは一人ではないから大丈夫」と伝えたいです。また、会社で幹部やマネージャーをされている方には、がんになった社員が仕事やお金、治療との両立について不安を感じていることを理解してもらえればと思います。がんの治療をする方にとって、会社の理解は大きな助けになります。

編集部まとめ

突然の乳がん宣告と会社の倒産など様々なタイミングと重なり、大変な経験をされたがんサバイバーであるみゅう子さん。ですが、今は元気に生活されており、やりたいことを「いつかやる」ではなく「今やる」という気持ちで日々を過ごされています。乳がんは若年から中高年まで、幅広い年齢層の方が発症するリスクのある疾患です。早期発見すれば根治もしやすいため、日頃からセルフチェックを行い、乳がん検診も欠かさないようにしましょう。

なお、メディカルドックでは病気の認知拡大や定期検診の重要性を伝えるため、闘病者の方の声を募集しております。皆さまからのご応募お待ちしております。

この記事の監修医師