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顔のたるみ改善を美容皮膚科医が解説 頬やあごに効果的なセルフケアからNG行動まで

 公開日:2023/07/21
顔のたるみ改善を美容皮膚科医が解説 頬やあごに効果的なセルフケアからNG行動まで

歳を重ねると、若い頃とは肌の状態も変わってきます。シミやしわ、ニキビ跡など、様々な悩みがあると思います。そのなかでも今回は、加齢に伴い気になってくる「たるみ」の原因や対処法などを、「表参道美容皮膚科」の三宅先生に解説していただきました。

※本記事で扱われている治療は保険適用外の治療となります。リスクや副作用など担当医師から説明を受け、ご自身が納得した形で治療を受けるようにしましょう。

三宅 真紀

監修医師
三宅 真紀(表参道美容皮膚科)

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関西医科大学医学部卒業。その後、都内病院に勤務、美容皮膚科院長を務める。2015年、東京都渋谷区に位置する「表参道美容皮膚科」の副院長に就任。4万例以上の美容皮膚科治療実績と美容・スキンケア全般についての豊富な知識を持ち、医師の指導・教育・化粧品開発も多数おこなう。日本抗加齢医学会専門医、日本レーザー医学会認定医。日本医師会認定産業医。

顔がたるむ原因を美容皮膚科医が解説 40~50代と、年齢とともに肌のハリ・弾力がなくなる理由とは?

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編集部編集部

なぜ、たるみは起こるのですか?

三宅 真紀先生三宅先生

たるみと一口に言っても、皮膚の深さによって原因がわけられます。皮膚の最も外側の部分である「表皮」がたるむのは乾燥などのスキンケア不足が原因で、表皮の下にある「真皮」は紫外線や加齢によってコラーゲンやエラスチンが不足し、弾力がなくなることでたるみます。さらに深層にある「皮下の脂肪層」は、脂肪が多い場合は脂肪の重みで下がりますし、逆に、脂肪が減った場合にも、その上の皮膚が余るため、結果的にたるんでしまうのです。もっと下にある「筋層」については、加齢により表情筋などの筋肉量が低下し、上の層を支えられなくなって下垂することでたるみにつながります。

編集部編集部

たるみの原因は多岐にわたるのですね。

三宅 真紀先生三宅先生

はい。また、「頭蓋骨」もたるみの原因の1つです。歳をとると頭蓋骨も小さく縮むため、周りの皮膚が余ってしまい、それがたるみとなります。さらに、「頬」「目元」「フェイスライン」など、部位によってもたるむメカニズムは少し異なります。

編集部編集部

それぞれについて教えてください。

三宅 真紀先生三宅先生

主に加齢による真皮層のコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸などの成分が減少して、肌のハリが失われることで頬のたるみが起こります。歳を重ねるとコラーゲンなどの減少は避けられませんが、加齢のほかにも紫外線や過度なストレスなどもコラーゲンなどの破壊を引き起こします。また、もともと太っている人やむくみやすい人、頬がぷっくりしている人などは、顔の脂肪などが重力によって引き下がり、ほうれい線が目立って、いわゆる「ブルドッグ顔」になりやすくなります。

編集部編集部

目元のたるみについてはいかがでしょうか?

三宅 真紀先生三宅先生

目元のたるみは、瞼(まぶた)の真皮層にあるコラーゲンやエラスチンの減少が主な原因です。また、目の周りの筋肉の衰え、過剰な脂肪の下垂などが原因である場合もあります。例えば、下瞼の深層にある靱帯や筋などがたるむと瞼の下もたるんでしまいますし、もともと涙袋の脂肪が多い人は、重みに耐えきれず徐々に落ちてきてたるみになります。上瞼も「前頭筋と呼ばれる額の筋肉が痩せる」「上瞼の筋肉(上眼瞼挙筋やミュラー筋)が弱くなる」「額や瞼の真皮層の衰えによって皮膚が伸びる」「額の脂肪が減る」などによって、その部分の表皮が余ってたるんできます。

編集部編集部

では、フェイスラインのたるみの原因は?

三宅 真紀先生三宅先生

フェイスラインのたるみの原因は、加齢による表情筋の筋力低下や、頬の脂肪量の増減などがあります。一般的にフェイスラインは、顔の中央より下の輪郭を指します。この部分は頬や口周りなどの脂肪が重力に逆らえず、垂れて蓄積されやすい部位です。また、先ほども解説しましたが、頭蓋骨が小さくなることで 表皮・真皮がたるむパターンもあります。

気になる頬・目元・二重あごなど、顔のたるみを防ぐにはどうしたらいい? 自宅でできる効果的なリフトアップ対策とたるみが取れないNG行動とは

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編集部編集部

たるみを防ぐにはどうしたらいいですか?

三宅 真紀先生三宅先生

先ほど紹介した「たるみの原因」に対してアプローチすることが大事ですね。例えば、表皮に関しては保湿が最も有効で、真皮は紫外線と大きく関係しています。普段から、保湿や紫外線対策を意識してケアすることで、ある程度たるみは防げます。また、筋肉量が減らないよう、適度に動かすことも重要です。

編集部編集部

「適度に動かす」とは、具体的にどうしたらいいのでしょうか?

三宅 真紀先生三宅先生

最近「顔ヨガ」なども流行していますが、 動かしすぎると表情シワの原因にもなりますので、個人的にはあまりおすすめしていません。とくに、顔の上半分については、目尻のしわや眉間のしわが強くなることも考えられますので、お顔の下半分のみ、例えば「少し意識して口角を上げる」くらいを適度に取り入れていただくのがいいと思います。

編集部編集部

では、お肌の弾力を保つには?

三宅 真紀先生三宅先生

乾燥や紫外線は肌の弾力を低下させるので、「化粧水などで保湿する」「日焼け止めなどで紫外線をブロックする」「乾燥が気になったらシートマスクなどのスペシャルケアをおこなう」などが大切ですね。これらを意識するだけでも、たるみは徐々に改善すると思います。

編集部編集部

ほかには何かありますか?

三宅 真紀先生三宅先生

基本的なことですが、コラーゲンやアミノ酸を多く含む食品を意識して摂取し、良質な睡眠を十分にとり、適度に運動するなどが大事です。睡眠については、ただ睡眠時間を確保するというだけでなく、眠る時間帯も大事です。成長ホルモンが分泌される「夜10時~翌2時」の間は、きちんと眠るようにしてください。また、ストレスでもコラーゲンが破壊されるので、なるべくストレスを溜めないようにしていただきたいですね。あとは、脂肪の増減もたるみに関係するため、急激に太ったり、痩せたりしないというのも大事です。

医療機関で受けられる! 効果的な顔のたるみ改善が期待できる施術を美容皮膚科医が紹介

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編集部編集部

自分でできる「たるみ予防」や「たるみ対策」も結構あるのですね。

三宅 真紀先生三宅先生

そうですね。どれも基本的なことですが、コツコツと続けていくとある程度の効果は実感できると思います。継続が苦手な人や、セルフケア以上の効果を希望される人は、美容皮膚科で受けられる施術もおすすめです。

編集部編集部

具体的に、美容皮膚科ではどんな施術が受けられるのですか?

三宅 真紀先生三宅先生

例えば、美容皮膚科が初めての人に人気な施術は、「ケミカルピーリング」ですね。エステなどでのピーリングは表皮層までのアプローチが多く、たるみにはあまり効果がみられにくいのですが、真皮までのピーリングをおこなうとコラーゲンも再生されるので、たるみにも変化がみられます。以前はピーリングというと「痛くてヒリヒリする」「色素沈着しやすい」などの副作用がありましたが、ここ数年で改良されて副作用はほとんど気にならなくなりました。また、毛穴も目立たなくなるのでおすすめです。

編集部編集部

ほかには、どんな施術がありますか?

三宅 真紀先生三宅先生

HIFU」という筋膜にアプローチする施術もあります。筋膜の中でも、特にたるみの原因となる「SMAS(スマス)筋膜」という、脂肪層と筋層の間にある薄い膜を、切らずに引き上げる施術です。SMASはSuperficial Musculo-Aponeurotic Systemの略で、表情筋と連続した表在性筋膜のことを言います。この筋膜が引き上げられると、お顔の印象が大きく変わります。皮下約4.5mmの深さにあるSMAS筋膜に熱を入れ、軽い火傷のような状態を作り、再生する段階で短くして引き上げるHIFUは、施術直後からリフトアップ効果が得られ、当院でも非常に人気です。また、熱ダメージによって傷ついた部分を治そうとして数カ月に渡ってコラーゲンが生成されるので、半年ほどでさらに効果を実感できると思います。

編集部編集部

美容皮膚科に受診する際、知っておいた方がいいことはありますか?

三宅 真紀先生三宅先生

相談する際には、「ご自身の予算を決めていくこと」が大切です。また、施術は1回で終わるわけではなく、維持するために通うことが大事なので「通えるところを選ぶこと」も重要です。やりたい施術がはっきりしている時は、「その施術に対応しているかどうか」など、ホームページなどで事前に情報収集することをおすすめします。

編集部編集部

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

三宅 真紀先生三宅先生

毎日一度は鏡で自分の顔を見ると思います。そのとき、自分のお肌が健やかで綺麗だと毎日嬉しくなり、逆にお肌の調子が良くないと気持ちも沈んでしまうでしょう。お肌のセルフケアもとても重要ですが、正しい知識に基づいておこなうことが大事です。施術だけでなく、セルフケアのアドバイスなども含めて、美容皮膚科がお手伝いできるところはたくさんあります。少しの手助けでも状態は改善しますので、まずはお近くの美容皮膚科に相談されてみてはいかがでしょうか。

編集部まとめ

今回は、顔のたるみの原因や対処法、美容皮膚科で受けられる施術について、解説していただきました。たるみの原因や対処法は多岐にわたりますが、世間一般におすすめされていることが、専門家の視点では必ずしもいいとは限りません。セルフケアでできることは取り入れつつ、美容医療の観点も上手に取り入れていけたらいいですね。

医院情報

表参道美容皮膚科

表参道美容皮膚科
所在地 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前1丁目19-11 はらじゅくアッシュビル7階B
アクセス JR「原宿駅」 徒歩1分
診療科目 皮膚科、美容皮膚科

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