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「もっとこうすればよかった」2人目不妊と3人目不妊、二度の不妊治療経験を振り返る(1/2ページ)

 更新日:2025/06/13
「こうすればもっとよかった」2人目不妊と3人目不妊、2回のタイミング法治療経験を振り返る

第一子を自然妊娠で授かった後、「2人目不妊」を経験したあいこまさん(仮称)。タイミング法を根気よく続けた結果、2年目でようやく妊娠。その後、服薬や排卵誘発剤などを活用することで第三子も妊娠・出産。念願かなって3人の子どもに恵まれましたが、その裏には後悔もあると言います。不妊治療を経て、現在の心境をあいこまさんに語っていただきました。

※本記事は、個人の感想・体験に基づいた内容となっています。2023年3月取材。

あいこまさん

体験者プロフィール
あいこまさん

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東京都在住、1987年生まれ。職業は会社員、現在は育児休業中。自然妊娠で第一子に恵まれ、2016年に出産。なかなか妊娠できず、2人目不妊を自覚。不妊治療専門クリニックに通院し、タイミング法で妊娠。2020年に出産。2021年に自然流産。大学病院のリプロダクションセンターに通院を開始し、第三子を妊娠。2023年に出産。

吉田 悠人

記事監修医師
吉田 悠人
※先生は記事を監修した医師であり、闘病者の担当医ではありません。

自然妊娠による第一子誕生、しかしその後不妊に……

自然妊娠による第一子誕生、しかしその後不妊に……

編集部編集部

まず、不妊が発覚したときの経緯について教えてください。

あいこまさんあいこまさん

第一子を出産したのは2016年で、自然妊娠による出産でした。続けて第二子を望みましたが、なかなか妊娠しませんでした。もともと生理不順で周期が安定しているタイプではないことに加えて、授乳期が終わって生理が再開しても不安定な状態だったので、心配になり婦人科へ行きました。

編集部編集部

婦人科ではなんと診断されたのですか?

あいこまさんあいこまさん

「授乳から1~2年は周期が安定しないこともあるので大丈夫ですよ。妊娠を希望するなら排卵のタイミングだけ見ましょうか」と言われ、1年くらいそうしてもらいました。しかし、全然結果が出ず、「まだ若いのに、1年経っても妊娠しないのはおかしいですね。妊娠を望むなら不妊治療専門クリニックへ通院することをおすすめします」と言われました。

編集部編集部

それで、不妊治療専門クリニックに相談したのですね。

あいこまさんあいこまさん

そうです。当時は仕事にも復帰していましたから、通院に便利ということもあり、近所にある不妊治療の専門クリニックに転院しました。

編集部編集部

そこでは、どのような治療を受けたのですか?

あいこまさんあいこまさん

1医院目のクリニックと同様、タイミング法です。ステップアップも考えましたが、経済面で不安があったのと、「もう1人目はいるし、そこまでして2人目を望まなくてもいいんじゃないか」ということで、結局タイミング法を選択しました。まだ若かったので「タイミング法でも大丈夫じゃないか」と当時は考えていました。

編集部編集部

その後の経過はいかがでしたか?

あいこまさんあいこまさん

1年経っても、一向に妊娠の兆候はみられませんでした。根気よくタイミング法を続けてきましたが、さすがに1年近く経つと焦りや不安がありましたし、メンタル的にもかなり落ち込んでいました。頭の中には「いつ、不妊治療をやめようか」ということしかありませんでした。「あと1、2周期トライして、それでダメだったらもう諦めよう」と思っていたとき、幸いにも妊娠できました。

編集部編集部

その後、第三子はどのように治療されたのですか?

あいこまさんあいこまさん

第二子の授乳終了後、妊娠検査薬で陽性が出たものの胎嚢が確認できず、異所性妊娠の疑いがあったので大学病院へ行きました。結局、自然流産となったのですが、担当の先生に「多嚢胞気味だから、妊娠したいならぜひ不妊治療を」と勧められ、そのまま大学病院のリプロダクションセンターに通院を開始しました。

編集部編集部

第三子もタイミング法ですか?

あいこまさんあいこまさん

はい。排卵のタイミングを観察するだけではなく、排卵を誘発する服薬や注射なども積極的におこないました。第二子を妊娠したクリニックではホルモン投与の機会はとても少なかったのですが、第三子のときはホルモン投与の機会が多く、びっくりしました。でも先生が言うには「周期をなるべく28日に整えるのが第一目標。そうすることで妊娠のチャンスを多く作ることができます」とのことだったのでお任せしたら、1年も経たないうちに妊娠することができました。

ただタイミングを待つだけの期間がもったいなかった

ただタイミングを待つだけの期間がもったいなかった

編集部編集部

第二子と第三子の治療、どちらが大変でしたか?

あいこまさんあいこまさん

第二子です。最初の1年は排卵のタイミングだけを見てもらっていましたし、不妊治療の専門クリニックに転院したあとも薬をあまり使わず、自然の周期に任せて排卵のタイミングを見つけるという方針だったので、通院して診察してもらっても「まだ卵胞が育っていないので、数日後にまた来てください」と言われることが多かったんです。仕事帰りで疲れているなか、クリニックに行っても「またダメだった」ということが多くて、身体的にはもちろん、精神的にも疲れ切ってしまいました。そのうち、「いつ治療をやめようか」ということばかり考えるようになりました。

編集部編集部

それでも治療を頑張ったのはなぜですか?

あいこまさんあいこまさん

同じように不妊治療で第一子、第二子を授かった友達からの励ましがあったからです。「淡々と治療を続けていけば、いつかは授かるよ」って言ってくれたので、その言葉を信じて頑張りました。あと、第一子がとてもかわいくて、「もう1人、かわいい子が自分のところに来てくれたらいいな」という気持ちもモチベーションになりました。

編集部編集部

治療を頑張っているとき、ご主人の対応はいかがでしたか?

あいこまさんあいこまさん

結婚する前から、「子どもは3人ほしいね」と話していました。でも第二子の不妊治療が精神的にもとても辛くて、「そろそろ治療をやめたい」ということは、夫にも話していました。すると、「それでもいいんじゃない、3人家族でも楽しいよ」って言ってくれました。

編集部編集部

「子どもは3人」というのは、最初から頭の中にあったのですね。

あいこまさんあいこまさん

そうです。でも、第一子を2016年に出産し、第二子を生んだのが2020年。不妊治療で予想以上に時間がかかってしまったこともあり「第三子は難しいかな」と思っていた矢先、すんなりと妊娠できたので、第三子の治療はとても満足のいくものでした。その分、第二子の不妊治療に時間をかけすぎてしまったのが、本当にもったいなく思います。

「まだ若い」という油断は禁物

この記事の監修医師