【闘病】「健康診断をサボらなければ…」 悪性リンパ腫を大学生で経験して(2/2ページ)

これからは「今この瞬間」を頑張りたい

編集部
現在の体調や生活はどうですか?
嵯峨さん
2021年11月に治療がひと段落して、元気に生活しています。これからは「今この瞬間」を頑張りたいと思います。何事もいつ出来なくなるか分からないし、何かあってから「やっておけば良かった」と後悔しても遅いですから。
編集部
医療機関や医療従事者に望むことはありますか?
嵯峨さん
病院の方には本当にとても良くしていただいたので、対応などの面で望むことは特にありません。ただ、強いて言うなら院内「癒してくれるもの」が欲しいです。私はぬいぐるみが好きなのですが、投薬後は決まって自分の部屋にあるぬいぐるみ達に癒されていました。入院している方や、辛い治療をしている方を癒してくれるような、ぬいぐるみやロボットなどを導入してもらえると、患者さんのキツさが少し軽減するのではないかと思います。また、個人的には、今後、スポーツをしている人が治療後に競技に戻りやすいサポート体制や入院患者が少しだけでも体を動かすことの出来る施設が導入されれば嬉しいと思います。
編集部
最後に、読者に向けてのメッセージをお願いします。
嵯峨さん
確かに、私はこの病気によって、身体的にも精神的にも辛いことが多くありました。でも、病気になったことにより、今までの生活ではできなかった事に挑戦し、たくさんの経験をする事が出来ました。「今だからこそ出来ること、今しか出来ないことは何だろう?」そう考える事で、この治療期間を有意義に過ごすことができたと思います。周りに治療中の方がいる皆様。患者にとって、周りの人の助けは本当に支えになります。話を聞いてあげるのでも、暖かい雰囲気をつくるのでも、笑顔でいる事でも何でも良いです。どうか支えてあげて欲しいと思います。
編集部まとめ
なんの症状もないところから突然の「血液のがん」という診断。そして、競技ができなくなるということ、治療の副作用で脱毛してしまうということ。数々の辛い経験をされた嵯峨さんですが、「病気になったことにより、今までの生活ではできなかった事に挑戦し、たくさんの経験をする事が出来ました」という考え方は、とても素敵だと思いました。仲間を大切に、これからもますます競技や大学生活を精一杯楽しんでください。


