【体験談】腎細胞がん手術は「心配ない」はずが… 意外な術後の痛みのワケ(2/2ページ)

入院中に辛かったこと

編集部
病気の前後で変化したことを教えてください
DAIさん
ちょっとした違和感でも医療機関に相談することを心掛けるようになり、「大丈夫だろう」と自己判断をしないようになりました。また、自分だけでなく周りの人にも検診や受診を勧めるようになりました。ほかにも私の病気や手術を知った昔の友人たちが全国から見舞いに来てくれて、それをきっかけに連絡をとりあう機会が増えましたし、疎遠になりつつある親戚にも連絡をとるようになりました。
編集部
今までを振り返ってみて、後悔していることなどありますか?
DAIさん
今回の病気の発見に直接繋がっていたかどうかは分かりませんが、体重や血圧など、自分自身の体の変化をもっと気にしておくべきだったと思います。普段から体の変化に目を向けていれば、もう少し早期に何かしらわかっていたかもしれません。
編集部
現在の体調や生活はどうですか?
DAIさん
大腸なのか腎臓なのかわからないですが、時々チクリと痛みが走ります。主治医にも相談済みで、腎臓の手術時に脇腹の神経を切っているせいで起こる痛みだそうです。生活は、腎臓に負担をかけないように水分を十分に摂取するようにしています。病気になる前から楽しんでいるバスケットボールは、術後1か月から再開することができました。
編集部
医療機関や医療従事者に望むことはありますか?
DAIさん
入院生活で寝たきりの時期を過ぎ動けるようになった時には、外の空気が吸いたくなります。入院した総合病院は患者が屋上に行くことができず、外の空気を吸おうと玄関から出ても、病院の敷地内に落ち着く場所はありませんでした。落下防止の措置を考えた上で屋上の解放など、外の空気を吸うことをできる場所の設置を望みます。病室にいても、私のベッドは通路側で窓もなく、カーテンで仕切られていて閉塞感が強かったため、それが辛かったです。専門医の受診を勧めてくれたクリニックや触診だけでなく内視鏡検査を勧めてくれた外科医院のおかげで大腸と腎臓の腫瘍を発見することができました。診察や検査は時間やお金がかかりますが、選択肢を与えてくれたことに感謝しています。
編集部
最後に、読者に向けてのメッセージをお願いします。
DAIさん
ほんの小さな違和感でも自己判断せず、何かの予兆かもしれないと考えて症状を記録し、面倒でもまずは医師に診てもらいましょう。もうひとつ、大病を患ってしまうと医療保険に入ることができなくなるか、保険料がかなり高額になってしまうので、安くはないですが医療保険には入っておくことをお勧めします。
編集部まとめ
健康診断の「便潜血あり」から、およそ半年の間に大腸、腎臓と2回も開腹手術をされたことに驚きました。それでも「良性の腫瘍」と「初期の小さながん」だったというのですから、もし発見が遅くなっていたら、もっと多くの手術や治療が必要になっていたのではないかと思うと、早期受診、早期発見の大切さを感じずにはいられません。







