【体験談】「また私ががんに?」 30年越しの腎細胞がんとオプジーボによる治療(2/2ページ)

小さな異変を見逃してはいけない

編集部
もし昔の自分に声をかけられたら、どんな助言をしますか?
林さん
「がんを一度克服したからといって油断しないで」と言いたいです。他の病気にかかることはあってもがんだけはないだろうと思い込んでいたので。
編集部
林さんの病気を意識していない人に一言お願いします。
林さん
がんは女性の場合、3人に1人はなると言われていますが「なるのは年老いてからだろう」と思っている方がほとんどだと思います。腎細胞がんになりやすい人の傾向は男性、喫煙する方、肥満気味の方、というデータもあります。しかし、私はどれにも当てはまらないのに、発症しました。だからネットで調べて「私は違うだろう」と解釈するのは危険だと思います。どんなに小さな異変でもすぐに病院に行ってほしいです。あとは「健康診断を受けてください」と言いたいです。まあ、私は会社の健康診断を受けていたけど見つけられなかったので、説得力がないかもしれませんが「自分は大丈夫」という思い込みはやめてほしいです。
編集部
医療従事者に望むことはありますか?
林さん
忙しい業務の中で一人の患者さんに時間をかけることは、もしかすると難しいのかもしれませんが 「もう少し寄り添ってくれる医師や看護師さんに出会いたかったな」と正直思っています。
編集部
最後に、読者に向けてのメッセージをお願いします。
林さん
「明日は我が身」という言葉のとおり、いつ何が起こるかわかりません。特にがんは初期症状がない場合が多いため、最低限健康診断を受けてほしいです。また規則正しい生活を心がけ、異変があればすぐに病院に行くこと。そして1日1日を大切に生きていきましょう。
編集部まとめ
たしかに病気には「このような性別、生活スタイル、年齢の方に発症しやすい」という疾患特有の傾向があります。しかし林さんが語るとおり「その傾向には当てはまっていないから自分は大丈夫」という考えは非常に危険です。身体に異変を感じるということは、身体がSOSを出しているサイン。すぐに病院を受診するようにしましょう。早期発見がその後の人生を大きく左右することになりますので。




