【闘病】筋力が低下していく病「筋萎縮性側索硬化症」(ALS)と共に生きる(2/2ページ)

医療扶助の仕組みが複雑すぎる

編集部
医師や看護師など、医療関係者からの説明は十分でしたか?
まきさん
はい。病気について医師からとても詳しく説明を受けました。医師、看護師さん、ソーシャルワーカーさんなど、とても親切でした。分からないことは、調べてくれていました。
編集部
医療関係者に望むこと、伝えたいことはありますか?
まきさん
とても親切で丁寧な医療関係者の方に恵まれました。病気で不安を抱える中、医療関係者の方に親身になって相談に乗っていただき、優しい言葉をかけてくれたことで心が救われる事が何度もありました。これからも患者さんに寄り添ってくださる素晴らしい医療関係の方がもっともっとたくさん増えてくれたらいいな、と思っています。
編集部
治療開始後、生活・仕事それぞれにどのような変化がありましたか?
まきさん
私がおこなっていた仕事は別の方に引き継ぎ、私は主に在宅でできる仕事を担当することになりました。 症状が悪化して、徐々に料理ができなくなったり、車が運転できなくなったりしたので、日常生活も家族に助けてもらいながら過ごすようになりました。
編集部
治療中の心の支えとなったものは、何でしたか?
まきさん
やはり、娘や家族の存在が心の支えになりました。
編集部
もし昔の自分に声をかけるとしたら、どんな助言をしますか?
まきさん
「健康でいられることは、当たり前じゃなく特別で幸せなことだよ」と。それから、あなたの選んだ人生は間違いではなかったと言ってあげたいです。
編集部
現在の体調、生活の様子を教えてください。
まきさん
病気になる前はとにかく仕事や家事に追われて毎日過ごしていました。現在の仕事は、在宅での短時間勤務に切り替えてもらい、無理のない範囲で携わらせてもらっています。すごくのんびりさせてもらっています。病気とはまだ闘っていますが、今までと比べて1日1日を大切に過ごすようになったと思います。
編集部
あなたの病気を知らない方へ、一言お願いします。
まきさん
この病気を知らない人に知ってほしい、という気持ちはありません。ただ、病気がある人ない人に関わらず、今の自分にできることをたくさん見つけて楽しんで欲しいとは思います。この病気になって1つずつできないことが増えていくたびに、始めはそればかり気にして気持ちが落ち込むこともありましたが、見方を変えると、自分にはまだできることはたくさんある、ということに気付きました。健康だった頃はうまくいかないことが1つ2つあると、それがストレスになっていました。今思えば、出来ることはたくさんあったのに、なぜできないことばっかりに執着していたんだろうと思います。できないことを考えて落ち込むより、自分にできることがたくさんあるともっと早く気づいて行動すればよかったなと思っています。
編集部
上記のほかに伝えたいことなどがありましたらお願いします。
まきさん
いつかこの病気を完治させる治療薬ができることを信じています。そしてこれからも今の自分にできることをしっかり楽しんで味わって過ごしていきたいと思います。体は思い通りに動かなくなっても、心は閉じ込められないようにずっと自由でいたいです。
編集部まとめ
今回は、ALSで闘っているまきさんにお話を伺いました。治療において医療費はとても大きな問題です。医療扶助について、わかりやすい制度であってほしいことと、どのようなリソースが使えるのかというのも、患者側として必要な情報だと感じました。




