【闘病】「全身性エリテマトーデス」 薬の副作用を耐えられたワケは“子どものため”(2/2ページ)

病気になった今、言いたいこと

編集部
もし昔の自分に声をかけられたら、どんな助言をしますか?
丸山さん
「自分にもっと優しく。一人で抱え込んだり、頑張りすぎないように」と言いたいです。病気になる前は生活費を稼ぐことに必死だったから、「お金はなくてもなんとかなる、ストレスを溜めすぎると健康を失ってしまうよ」とも言葉をかけたいです。
編集部
全身性エリテマトーデスを意識していない人に一言お願いします。
丸山さん
SLEは誰にでも起こり得る病気です。発症するのは女性が9割で、働き盛りの20~40代に多いそうです。ストレスも発症の大きな要因で、私も発症した当時はストレスの塊でした。身体からのSOSに気付き、休むときは休む。ストレスケアをすることを忘れないで欲しいです。
編集部
医療従事者に望むことはありますか?
丸山さん
SLEは本人にしか分からない辛さがたくさんあり、検査結果がそこまで悪くなくても、実際は生活にかなり支障をきたしていることもあります。「採血の結果は悪くないから大丈夫ですよ」と、本人の辛い症状に目を向けてもらえないのが悲しいです。いろいろな不安を抱きながら、何時間も待って診察してもらえた医師に、理解してもらえないことは辛いものです。医療従事者の方に、つらい気持ちを汲んでもらえるだけでも、かなり救われます。患者の気持ちに寄り添ってくれるお医者さんが増えると嬉しいな、と思います。
編集部
読者に向けてのメッセージをお願いします。
丸山さん
SLEの患者は、一見元気そうに見えても辛さや生きづらさを抱えています。決して怠け病ではなく、毎日鉛を担いでいるようなだるさを感じながら生活しています。怠けてると思われたくないために、「しんどい」とは言えないですし、体調が悪くても頑張りすぎてしまいます。しかし、無理をしてしまったあとは寝込むこともあります。職場や周りにSLEの方がいれば気遣ってあげてください。また、ヘルプマークの存在を知ってほしいです。病気のせいで身体が辛い方がヘルプマークをつけていたら、手を差し伸べてあげてください。電車やバスでは席を譲ってあげてください。
編集部
ほかに伝えたいことがあればお願いします。
丸山さん
私は難病になり、人に頼ることを知りました。一人では生活することも、子どもたちを育てることもできません。助けが必要な時は、「助けてください」と言っていいのです。そして、日々の疲れとストレスが大きな病気につながります。自分を大切に、一人で抱え込まずに誰かに頼ってください。身体の健康は、心も健康であってこそ。ストレスマネジメントがとても大切だと思います。
編集部まとめ
家庭のために日々頑張っているお母さんたちは、自らを犠牲にしがちです。丸山さんの闘病体験には、ストレスマネジメントの大切さと、人に頼って生きてもいい、というメッセージが込められていました。ストレスは万病のもと。しっかり休んで身体も心も健康に保ちましょう。





