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【闘病】2つの難病、多発性硬化症と潰瘍性大腸炎を抱えながら強く生きる(2/2ページ)

 更新日:2025/08/01
〜実録・闘病体験記〜 2つの難病、多発性硬化症と潰瘍性大腸炎を抱えながら強く生きる

病気が分かってからは身体を気遣うようになった

病気が分かってからは身体を気遣うようになった

編集部編集部

発症後、生活にどのような変化がありましたか?

池田竜太さん池田さん

それまでは、徹夜をする日もありましたが、体調を考えて、リズムの良い生活をするようになりました。睡眠時間は7時間取っています。栄養面も気にするようになりました。バランスの良い食事を心掛けて、アルコールを控えています。発症時は未成年だったため、アルコールは飲んでいませんでしたが、成人してからも飲み方には、気を付けています。

編集部編集部

治療中の心の支えはなんでしたか?

池田竜太さん池田さん

友人、恋人、家族です。自分がこんな状態になっても、以前と変わらない態度で接してくれました。すべてが変わらないというわけではありませんが、救われています。「身体、大丈夫?」や「無理してないか?」と聞いてくれるので、優しさを感じます。また入院したときは、毎日連絡をくれる恋人と会話をするだけで笑えていました。待っていてくれる人がいるだけで、心の支えとなっていました。またそれとは別に、同じ病気で友人になった人達も、入院のタイミングが重なると、会話が止まりません。

編集部編集部

闘病時期からすると、就職活動などはどうしたのですか?

池田竜太さん池田さん

就職活動は、応募企業や志望している業界等のインターンシップに参加してから、本選考に応募するのが、私たち世代の就職活動の流れでした。ですが、インターンシップに応募する時に入院と治療をしていたため、インターンシップには参加できず、第一志望であった会社は諦めざるをえませんでした。その他の企業でまだ選考をしている会社から、働きたい会社を見つけ応募したのです。やがて、無事内定をもらえました。

自身の経験を知ってもらって早期発見を希望

自身の経験を知ってもらって早期発見を希望

編集部編集部

もし昔の自分に声をかけられたら、どんな助言をしますか?

池田竜太さん池田さん

「もう少し食生活を考えようね」と言いたいです(笑)。「今後、新たに出会う人がたくさんいるよ。みんないい人ばかりだから大丈夫。気持ちを分かってくれる方ばかり。ご縁を大切にね」とも。

編集部編集部

現在の体調や生活などの様子について教えてください。

池田竜太さん池田さん

現在は、タイサブリのおかげか体調が安定しています。ただ先日、身体に不調を感じ、記憶力などが弱った状態でした。高次脳機能障害であるとわかり、障がい者手帳を取得しました。そういった制度があることに感謝しています。

編集部編集部

高次脳機能障害が生活に影響することは?

池田竜太さん池田さん

一応日々しなければならないことや、忘れてはならないことはメモを取ることでなんとか対処はできています。ときどき、歩行がおかしくなるときや、階段が怖いときがありますが、日常はなんとか送ることができています。

編集部編集部

あなたの病気を意識していない人に一言お願いします。

池田竜太さん池田さん

健康に見えても、そうでない人はたくさんいます。そのことを知ってください。

編集部編集部

医療従事者に望むことはありますか?

池田竜太さん池田さん

どうか根治方法を見つけてください。お願いします。こんな訳のわからない病気はいりません。ただ、主治医の先生にも看護師さんにも大変感謝しています。どうかお身体を壊さないようにしてください。

編集部編集部

最後に読者に向けてのメッセージをお願いします。

池田竜太さん池田さん

少しでも病気に対して認知や理解が広がれば、私としても嬉しい限りです。難病も300種類を超えており、その全てを理解するのは無理だと思います。これを読んでくれている方々の状況は、私にはわかりません。ただ、私に起きた状況が、いつ皆さんに起きてもおかしくないのです。その時、周りを見てください。きっと助けてくれる方々がいます。今の皆さんも周りを見ていただけると嬉しいです。今は、健康に日常が過ごせている人も、自分の身体に敏感になってください。処置が早ければなんとかなるはずです。こんな病気にならないでください。

編集部まとめ

池田竜太さんは、人生において就職活動という大切な時期に、病気の発覚や入退院をおこなっていたため、精神的にもつらい時期だったと思われます。しかし、現在では同じような病気で悩む方の力になれるように、さまざまな活動をされています。「病気や難病は、誰でも発症する可能性があるので自分をよく理解していることが大切。皆さんが健康でありますように」と話されていました。難病の診断を受けても頑張っている方がいて、共感や助け合いができる社会ができるといいですね。

この記事の監修医師