皮膚科医が円形脱毛症の治療や対策を解説「ヘアカラーやパーマは原因ではないが、やりすぎには注意が必要」

齊藤先生

カラーやパーマの薬剤、縮毛矯正などが直接、円形脱毛症を引き起こすことは考えられません。ですから、「現在、円形脱毛症に悩んでいて隠したい」という場合でも、「すでに治っているものの、再発が心配」という場合でも、お好きなヘアスタイルに取り組んでください。ただし、やりすぎると円形脱毛症とは異なった観点の「頭皮の炎症」リスクがありますので、その点は注意しましょう。

齊藤先生

「やりすぎに注意」という意味では同じです。円形脱毛症の治った箇所から白髪が生えてくることもあるのですが、「理美容院へ行くまでもない」とお考えでしたら、市販品をうまく活用してください。なお、理美容院での施術や市販品が肌に合わないようなら、ただちに中止しましょう。

齊藤先生

円形脱毛症を治した後にカラーやパーマ、縮毛矯正をして髪の毛の抜けが続くようでしたら、避けた方がいいかもしれません。他方で、髪の毛の抜けが収まっていれば、個人の自由だと思います。

齊藤先生

齊藤先生

皮膚科をはじめとする医療機関を受診してください。そして、医療機関で処置を受けた後は、理美容院であれセルフケアであれ、二度と同じ内容を繰り返さないでください。「しばらく間を置けば大丈夫」ということにはならず、体が薬剤などを“敵”として認識して、拒絶反応を起こしてしまう可能性があります。

齊藤先生

体質によっては、シャンプーやムースでかぶれを起こしてしまうこともあります。パーマ液と同様、シャンプーなどに含まれる成分に対して拒絶反応を起こしている状態です。

齊藤先生

そうかもしれません。ただし、理美容士さんからなる「日本毛髪科学協会」という団体があって、独自に「毛髪診断士」という資格を認定しています。この「毛髪診断士」を有している理美容士さんは、かなり毛髪や頭皮のことを理解していらっしゃいます。理美容院のサイトや店頭の資格証明書などをチェックしてみてはいかがでしょうか。

齊藤先生

自然に治るケースがあるので、なんとも言えません。ただし、円形脱毛症にかかった場合の好ましい順番としては、「専門の医療機関で治療を受けて症状が治まったことを確認した後に、理美容院でお好きなヘアスタイルを試してみる」流れです。

齊藤先生

医師は頭髪を整えたりすることができません。そこで、一部の医療機関では、ウィッグのメーカーさんと連携して対応しています。もちろん治療もいたしますので、それと同時進行して、見た目対策がおこなえるということです。円形脱毛症が気になる場合は、色々な方法がありますので、お気軽にご相談ください。