【闘病】家族の存在がクローン病と闘うモチベーションになっている(2/2ページ)

頑張りすぎて苦しかった時、「もっと気楽に」と言ってくれた主治医

編集部
セルフコントロールが必要な治療ですね。
うたさん
最近では、体調もストレスも自分なりに少しずつ対処できるようになってきました。エレンタールは1日2包飲むのですが、最初は真面目に飲んでいました。でも、それが辛くなってしまった時に一度主治医に相談したら、「真面目にやりすぎると続かないから、もっと気楽に」と。脂質についても「1日の数字も大事だけど、1週間で見てみるくらいで良いのでは?」とアドバイスを頂き、とても楽になりました。人間ですから、我慢できる時もあれば誘惑に負けてしまう時もあります。
編集部
主治医との信頼関係が築けていたのですね。
うたさん
入院中、通院中のアドバイスで助かった事もありますし、こちらの希望もできる限り聞いてもらえるので有り難いです。やはり入院中に不安なことを聞いてもらえたのが1番心に残っています。同じ病気の方を何人も見ている中でのアドバイスには説得力があり、聞いてもらえるだけで心が軽くなりました。
編集部
後悔していることなどはありますか?
うたさん
自分自身に対してです。症状がありながらも受診しなかった過去の自分に対し「不調を感じたら我慢しないで早く病院に行って!」「放っておいても自分では治せないよ!」と言いたいです。
編集部
社会に対して、何か思うことなどありますか?
うたさん
誰でも、お腹を壊して下痢をした経験があると思います。すごく体力を使い辛いですよね。クローン病はそれが1日中続き10回以上下痢をしてしまう病気です。外出中もトイレの場所が気になりますし急にお腹が痛くなる事もあります。見た目は健康に見えるかもしれませんがお腹が痛くならないか常にドキドキしています。頻繁にお腹が痛くなる事や、食事に制限があるという事だけでも理解してもらえるととても安心します。
編集部
最後に、読者に向けてのメッセージをお願いします。
うたさん
クローン病と聞いても、多くの人がわからないと思いますが、わからなくて良いので、患っている人たちの食事とトイレについて、寛大になってもらうだけで本当に助かります。街中でヘルプマークをつけている方も増えてきました。一見普通に見えてもそれぞれ何かを背負いながら頑張っていると理解していただけると、ヘルプマークの方々ももっと外出を楽しめると思います。
編集部まとめ
病気で食べ物が制限されることへの辛さと、それでも家族と同じものを食べたい、という思いが伝わってきました。家族にとって食事の時間は大切ですよね。また、「不調を感じたら我慢せず早く病院に行って!」という過去の自分へのメッセージは、仕事や育児で自分自身を後回しにしがちな全ての人に伝えたいと感じました。





