【闘病】「娘を残して死ねない」子宮頸がんを乗り越えたシングルマザー(2/2ページ)

がん宣告から今までを振り返って思うこと

編集部
子宮頸がんを知らない方へ、一言お願いします。
篠田さん
私が子宮頸がんだとわかったとき、取り憑かれたようにネットで情報検索をしました。そこにはネガティブな情報が沢山ありました。性にだらしない奴がなる、男性経験が多いから、性交回数が多いから、などとてもショックでした。理由は決して、性交回数の多さだけではないことも知ってほしいです。
編集部
子宮頸がんの情報もネット上には多くありますよね。
篠田さん
悪質、低俗な情報が氾濫しているため、子宮頸がんになったことを家族やパートナーに言えないという方に出会いました。ネットにあるような情報だけが真実ということではないのに。誰にだって同じように子宮頸がんになるリスクがあることを、多くの人に知って欲しいですね。
編集部
医療関係者に望むこと、伝えたいことはありますか?
篠田さん
入院治療中、通院治療中、とても良くしていただき、大変お世話になったと思っています。感謝の気持ちでいっぱいです。
編集部
がんの宣告から今までを振り返ってみて、何を思いますか?
篠田さん
がんの宣告を受けたあの日、生まれて初めて死を意識し、ただただ生きたいと強く願いました。毎日不安の中にいました。押しつぶされてしまいそうでした。あの日から2年が経ち、治療を終えて経過観察に入ってからも、1年が過ぎました。常に再発や転移に怯えていますが、元気に過ごせています。病気なんてしたくなかったけど、病気をしたからこそ気づくことは沢山あったように思います。
編集部
最後に、読者に向けてのメッセージをお願いします。
篠田さん
子宮頸がんに限らず、どんな病気であっても検診での早期発見が何よりも大事だと思います。自分以外の誰かを大切に思うように、自分のことも大切にしてあげてほしいです。それが大切な誰かを悲しませないことに繋がるのではないかと思います。HPVワクチンで予防することなどもできますので、どうか皆さん、ご自身を大切にしてください。
編集部まとめ
今回は女性特有のがんの1つである子宮頸がんを経験された篠田さんにお話を伺いました。患者さんが多い反面、悪質な情報がネット上に流れていることもあり、がんであること以上に私生活についても言われのない罪悪を押し付けられ、つらい思いをされることが多いとわかりました。正しい情報をもとに、早期発見・早期治療でがんからの克服をめざすことが重要だと思いました。





