【闘病】難病でステージに立てなくなり「座って」カムバックした癒しのシンガー《多発性硬化症》(2/2ページ)

気づいてもらえない病気があることを知ってほしい

編集部
現在の体調や生活の様子などについて教えてください。
癒シンガーKeikoさん
「多発性硬化症」は脳の萎縮も懸念されている病気です。そのため再発確認も含めて定期的なMRI検査が必要とされています。先日のMRI検査で、再発回数に反して脳が思ったよりも萎縮しているとのことでした。わたし自身も、疲れてしまうと数字が覚えられないほど、記憶力と集中力が目に見えて落ちるのがわかってきました。見た目は健康な方と何ひとつ変わらないので、周りの方にはトラブル回避のためにも、物忘れやリマインド事項に関しては、注意喚起させていただいています。
編集部
あなたの病気を意識していない人に一言お願いします。
癒シンガーKeikoさん
見えない障害というのがあります。それは精神疾患だけではなくて「多発性硬化症」のように「疲れやすい」という症状なども含まれます。健康な人にも、知識として知っておいていただけるとありがたいです。あまり知られていない病名のため「病名が言える」、実はそんなことだけでもこちらとしては嬉しいのです。
編集部
最後に、読者に向けてのメッセージをお願いします。
癒シンガーKeikoさん
病気になる前のわたしは、神経科、精神科、脳神経内科の区別もわかりませんでした。病気により、右足に感覚異常の後遺症も残りました。病名の確定がもっと早ければ、脳神経内科の存在をもっと身近なものとして知っていれば、と後悔の念が残っています。体の異変を感じたときは、脳神経内科の受診も選択肢のひとつに入れてみてください。実は、「多発性硬化症の歌」(プロフィール参照)というのを作りました。「脳神経内科」の存在を思い出すきっかけになれば幸いです。
編集部まとめ
周りの人々や、医療従事者の方々にも感謝の気持ちを語ってくださった癒シンガーKeikoさん。体に違和感があれば病院に行くこと、脳神経内科など自分の症状にあった診療科を受診することを勧めてくださいました。この記事をきっかけに難病と呼ばれる病気に対する知識をつけてみませんか? 周りの難病に苦しんでいる人に手を差し伸べることができたり、もしかしたらのときに役立ったりするかもしれません。





