【闘病】完治しないと理解していたから、前だけ向いていた《全身性エリテマトーデス》(2/2ページ)

選択肢を増やすことで早期発見に

編集部
あなたの病気を意識していない人に一言お願いします。
宮井さん
一見、元気そうに見える病気なので誤解や偏見に悩んだり、心無い言葉をかけられ、つらい気持ちになったりする当事者も少なくありません。ですから見た目で判断することなく、世の中にこのような病気や症状があることを知識として知ってもらえると嬉しいです。人それぞれ違うということを前提に言うならば、私は母の闘病生活や父の介護、自身の膠原病予備群の経験を通して、手助けが必要なことがあればそのときに声を上げることの大切さを学びました。
編集部
医療従事者に望むことはありますか?
宮井さん
幸いなことに私は予備群のときも、現在も主治医との相性がよく、カウンセリングに時間を割いて患者の話に耳を傾けていただいています。ですが、中には「顔すら見てくれない」「話すら聞いてもらえない」という声も聞きます。ありきたりかもしれませんが、ぜひ患者の顔を見て、心に寄り添ってもらえたらうれしいです。
編集部
最後に、読者に向けてのメッセージをお願いします。
宮井さん
早期発見することで早く治療が始められ、その後の生活、しいてはその後の人生にも大きな影響を与えることもあります。ですから、体調の異変や不調が長く続いた場合は、膠原病内科への受診も選択肢の1つに入れてもらえたらと思います。一般的に膠原病内科は身近ではないですが、選択肢があることで早期発見につながります。いまは情報が得られやすい世の中になった分、事実と異なる情報を目にすることも多いと思います。信憑性のある情報、エビデンスに基づいた情報、正しい情報を得ることが大切です。
編集部まとめ
知識としてでも、病気のことを知ってほしいというのは、宮井さんの願いです。彼女の場合、過去の経験を通して早期発見・早期治療に至りました。読者の皆さんも調子がおかしいと感じたら、病院を受診してみてください。インターネットなどで情報が得られやすい昨今だからこそ、おかしいかなと思った時は正しい情報を得たうえで、早めに受診を検討しましょう。



