【闘病】産後に不明熱で発覚した難病「成人スティル病」との戦い(2/2ページ)

難病と向き合うためにはマインドが大切

編集部
もし昔の自分に声をかけられたら、どんな助言をしますか?
宮本さん
長い付き合いになる病気なので、気負わず、ネットの情報をうのみにしすぎず、気になることはどんどん主治医や看護師さんなどに素直に相談した方がいいと助言しますね。
編集部
現在の体調や生活などの様子について教えてください。
宮本さん
現在はステロイドなどに加えて、2週間に1度、免疫抑制剤の点滴を打ちながら症状を抑えている状態です。慎重にステロイドの量を減らしていき、脱ステロイドを目指しています。激しい運動はできないし、疲れやすくなったのは残念です。薬の副作用で増えた体重と大きく変わった体型を、なるべく健康的な状態に戻したいと思っているところですね。友人や仕事仲間にも特に隠すことなく病気のことは伝えていますが、理解のある方ばかりでストレスなく日常生活を送れています。
編集部
医療従事者に望むことはありますか?
宮本さん
世界的に見ても症例の少ない難病ですが、研究や治療薬の開発などが今後も進むことを期待しています。最初に入院した2017年から4年が経ちますが、その間にも正式に「成人スティル病の症状を抑える治療に有効」として承認される薬も出ました。今後も新しい治療法や選択肢が増えると嬉しいです。
編集部
最後に、読者に向けてのメッセージをお願いします。
宮本さん
同じ病気の方や、家族が成人スティル病で少しでも病気について知りたいと調べている方へ。私も病名を告知されたときには、ネットを色々調べて怖くなり眠れなくなる日もありました。その後、世界中の同じ病気の方とSNSを通して情報交換するうちに、病気を受け入れることよりも「自分に対するハードルを下げること」が、心の安定に必要なのだと思えるようになりました。「朝ちゃんと起きられた、えらい」「家事できた、えらい」「きちんと休んだ、えらい」という具合になるべく楽観的に生きていくマインドの大切さを学んだ気がします。ご家族や友人の中に、見た目にはわかりづらい難病を治療中の方がいるとしたら、疲れて寝てばかりいても、決して怠けているわけではないことを知っておいてほしいと思います。
編集部まとめ
「不明熱が続いたら、我慢せずにかかりつけクリニックだけではなく総合病院を紹介してもらって精密検査を早期に受けることをおすすめします」と難病の早期発見に対して注意を促す宮本さん。体調不良の裏には難病が隠れていることも。読者の方も疲れやすい日々を送っていませんか? 体のSOSを聞いて必要であれば受診を検討してみましょう。




